過去の活動報告 No.125






第312回 噺の会じゅげむ定期公演 

 第114回 高槻市民寄席  

と  き  令和2年9月5日(土) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 2階 多目的ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


会場の生涯学習センターは外壁の補修中

です。天気は、曇り時々晴れでした。

新型コロナウイルス感染拡大で、突如、

3月の公演から中止になっていた当会の

定例寄席も7か月ぶりに再開。


とはいえ、まだ収束した訳ではないので、

万全の感染予防対策を施したうえでの

開催です。


まずは、スタッフから体温の測定を行い

ました。


こちらのホールは、有難いことに会場の

スタッフさんが、舞台設営をすべて行って

おいていただいてます。


出演者の作業は、定員を半分の150名に

制限するため、座席の一つおきに表示板を

貼り付けることでした。


この表示板は、生涯学習センターさんで

ご用意いただきました。


会場の準備の終わった座席を舞台から

見たところです。100回記念公演の時は、

この会場が満員になってました。

       ※ 100回記念公演の模様はこちら

  


スタッフ同士も密にならないように

ソーシャルディスタンス!!


撮影記録の準備も万端です。出演者の

正面からの画像は、スタッフの真琴家

笑吉(まことや・しょうきち)さん(右)の

高画質カメラによるものです。


予想に反して? 早くから大勢のお客さん

がお越しいただき、会場前のスペースに

行列が・・・。


開場予定の30分前には、会場前のドアを

オープンしました。
マスク、検温、消毒、

連絡先の記載等の関門を潜り抜けて、

ようやく会場に入れます。

いろいろとご面倒をお掛けしてすみません。


開演30分前の一番太鼓を入れるのは、

志熨家(しのすや)かりんさんです。

かりんさんは、この後、ハメと打ち出しの

太鼓を担当しました。


さて、開演のどん帳が上がりました。

待ちに待った瞬間です。


お客さんもお待ちかねだったようで、

演者に掛け声も掛けていただきました。

今回の活動報告も、くじらいだー@さん

ブログの「ミニ活動報告」を引用させて

いただいてます。(以下の
青字
の部分)

公演再開のトップは、びい亭るうずさん。

演目は、「コロナの神送り」です。昔、悪い

風邪が流行した時には、「風の神送り」と

称して、風の神の人形を盛大に川に流し

て疫病退散を祈願したそうです。


古典落語「風の神送り」の改作。

当会きっての「コロナファイター」らしい

渾身の一席です。

「コロナの神」登場シーンでの太鼓も

ばっちり。


二番手は、悠々亭一光(ゆうゆうてい・

いっこう)さん。演目は、「魚根問」です。

「やかん」という落語の前半部分を独立

させた噺で、物知り自慢の人に、いろん

な魚の名前の由来を尋ねていきます。


一光さんの軽妙な語り口にマッチしてます。

鰻を焼いたものが、なぜ「かば焼き」か。

ネタながら、妙に納得!?


三番手は、南茶亭(なんちゃってい)おすし

さん。演目は、「動物園」です。目玉だった

虎が死に、その皮で作った着ぐるみに人間

が入ってごまかすことに。ところが、雇われ

た男がいい加減な奴で、ダメ虎になります。


そのうち、園内アナウンスで、「ライオンと

虎の一騎打ち!」と流れます。着ぐるみの

ダメ虎は大パニックに・・・。


虎に向かって迫ってくるライオンに

「ソーシャルディスタンスを保て!」

ちゃんと時事ネタになっています。


お茶子は、寿亭さや豆(ことぶきてい・

さやまめ)ちゃん。2才の頃からお茶子

デビューして早6年。ベテランお茶子に

なりましたね。


しばらく会わないうちに、すっかり

「お姉さん」になってます。

お茶子の動きも随分きびきびと。


中トリは、三流亭志まね(さんりゅうてい・

しまね)さん。演目は、「目黒のさんま」です。

世間の常識にうといお殿様がちょっと

愛おしい気がします。この噺を聴くと、

焼き立てのさんまが食べたくなります。


江戸落語の代表ともいえる噺。

百戦錬磨の志まねさんも、久々の高座で、

「目黒はさんまに限る」

と言ってしまわないか心配っだった

そうな・・・


おかげ様をもちまして、定例会再開の

入場者は、118名の大入りとなりました。

定員150名でしたが、予想以上のご来

場で、感染症対策の中、ちょうどいい加減

でした。まことに有難うございます。


楽屋のメンバーもソーシャルディスタンス。


楽屋への差し入れです。

左から、志まねさんの米沢牛のお菓子、

かりんさんのホワイトチョコレート、

ざくろさんのオカキ。


中入り後は、歩鱈小酔(ほたら・こよう)

さん。演目は、「田楽喰い」です。お酒好き

の若い連中が趣向を凝らして、和気あいあ

いと酒盛り。「ん」のつく言葉を言えば、その

数だけ田楽が食べられるというルールです。


みんな、1本でも多く食べてやろうと懸命に

努力するのが、馬鹿馬鹿しくて楽しいです。


その安定感抜群の語りはさすがです。

高槻市内の名所がたっぷり。

お客様の心をわしづかみ!


今回のモタレ(膝がわり)は、寿亭司之助

(ことぶきてい・しのすけ)さん。演目は、

「老婆の休日」です。元気なおばあさん達

のちぐはぐな会話がそこはかとなく面白い

桂文珍師匠の創作落語です。


今日の日を誰よりも待っていた当会代表。

おなじみのネタで、客席もマスク越しなが

ら大いに盛り上がります。


今回の大トリは、潮吹亭(しおふくてい)

くじらさん。演目は、「厄(やく)払い」です。

昔、家の災厄などを払う「厄払い」という

商売がありました。ところが、この厄払い

もいい加減な奴が多かったようです。

   


「復活祭」ともいえる会で、トリの出番を

いただきまして、緊張のあまり、ネタが

何度か飛びそうになりましたが・・・

何とか、皆さまの厄は払えましたで

しょうか?


にわか仕立ての厄払いの男が、厄払いの

セリフをうろ覚えで、四苦八苦する様子が

実に面白かったです。今回の寄席は、「コ

ロナの神送り」で始まり、「厄払い」でコロナ

にとどめを刺すという趣向でした。


トリのくじらさんの高座を舞台袖から見守

るメンバーたち。

トリの一席を無事終了し、緞帳が下りた

ところです。おそらく、スタッフの皆様は

100名以上のお客様がお越しになるとは

思っておられなかったようです。早くコロナ

が収束して、入場制限を設けずに開催で

きる日がきてほしいものです。


次回定例会は、高槻阪急百貨店での

「駅前寄席」が再開されます。

でも、コロナウイルス感染症予防のため、

定員は、30名に限定されますので、

できましたら、お早めにお越しください。

10月18日(日)午後2時開演です。

ご来場の際は、マスクの着用をお願い

します。

詳細は、「お知らせ」をご覧ください。






第313回 噺の会じゅげむ定期公演

 
高槻阪急百貨店 駅前寄席 vol.189
   
と き  令和2年10月18日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻阪急百貨店 6階多目的ホール 


先月の「高槻市民寄席」に続いて、

「駅前寄席」も8か月ぶりに再開です。

画像は、会場の高槻阪急百貨店。

「駅前寄席」は、最上階の手前の角

のところ。天候は、終日曇りでした。



いつもどおり、午前10時30分から

会場設営が始まります。久しぶりですが、

段取りは手慣れたもの。手分けをして

着々と準備が進みます。

ただ、いつもと違うのは・・・



コロナウイルス感染拡大防止が大前提

のため、入場制限が設けられました。

いつも100名以上がご来場になりますが、

今回は、定員30名限定です。

客席も間隔を空けてこんな具合です。


るうずさんの提案で、全席を指定席と

しました。来場される方には、同じ番号の

整理券をお渡しすることになりました。

でも、初めての試みだけにスタッフ一同

どうしたものか手探り状態です。



それでも、高座周りはいつもどおり完璧

です。高座の高さが違うと、演者にも

微妙に影響することがあります。現在の

高さになるまで、試行錯誤を繰り返して

います。


こちらは、いつもの受付ですが・・・

アクリル板の仕切りを設置して、

コロナウイルス完全防御態勢を整えて

います。

その他には、


手指を消毒用するためのアルコールと

非接触型体温計、そして、来場された方の

連絡先記入用紙等々。

それ以外にも、会場内の換気にも気を

付けなければなりません。


開演1時間前に30席は満席となりました。

(1番乗りの方は開演3時間前にご来場)

とりあえず、お客さんのご退屈しのぎにと、

出番のないびい亭るうずさんが「風呂敷」

のネタを開演前に公開稽古しました。


楽屋もソーシャルディスタンスを保ちながら、

淡々と出番の準備を進めます。いつもは、

椅子が足らないくらいなので、楽屋内には、

椅子を置けませんが、今回は客席用の椅子

が余ったので、使わせていただきました。



この日は入場制限で、開演の1時間前には

満席になったので、開演の時間を少し早め

るつもりでしたが、お一人がまだ戻られて

いない・・・。

ということで、開演時間はいつも通りに。


前説は、今回出番のない寿亭司之助さん。

公開稽古の落語の後に寄席の前説という

のもおかしな具合ですが、いろいろと

お客さんにお伝えする事もありましたので、

高座に上がりました。



結局、いつも通りの午後2時開演です。入

場者は、今回の定員のちょうど30名です。

今回の活動報告も、くじらいだー@さんの

ブログの「ミニ活動報告」を引用させて

いただいています。(以下の青字の部分)


トップは、潮吹亭くじらさん。演目は、十八番

の「猫」。飼っている猫が突然しゃべりだす

という摩訶不思議な落語です。猫と人間の

会話が、何とも人間くさくて、大いに笑えま

す。でも、実のところは・・・。


何度もかけてるネタなので、導入部を少し

変えました。たとえ30名でも、ここという

ところで反応があります。

ありがたいことです。



お茶子は、寿亭さや豆ちゃん。今年になって

から随分と身長が伸びたので、久しぶりに

会ったお客さんが驚いていました。3歳で

お茶子デビューしてから6年になります。


二番手は、三流亭志まねさん。演目は、

「親子酒」です。東西ともに大酒飲みの

親子が、自分のことはさておき、お互い

を非難し合うという趣向は同じで、演目も

同じですが、導入部が大きく違います。


このネタ、江戸と上方で一番違うのは

「うどん屋」のシーンがあるかないか。

志まねさんは江戸落語。

「うどん屋」シーンがないということで・・・


諸般の事情から当初の番組の出番等を

変更し、いつも四席ある前半を三席で

中入りにすることにしました。


そういうことで、三席目で中トリは、悠々亭

一光さん。演目は「踊るファックス」です。

とある薬局に届いた宛先間違いの恨みの

こもったファックス。それが、どういう訳か

ファックス合戦にエスカレートします。


立川志の輔師の創作ですが、今や

「ファックス」から「メール」の時代。

「創作落語ほど早く古くなる」とは、

志の輔師の言葉(だったと思います)

それでも大うけ! さすがですね。



中入りの休憩時間です。


プログラム連載中のくじらさんのコラムは、

特集コーナーの「くじらのひとりごと」

掲載しています。



楽屋があわただしくなってきました。

寄席の後半の始まりです。





中入り後は、六弦亭ざくろさん、演目は、

「淀川」です。江戸落語では「後生鰻」に

なります。「淀川」という料理屋の主人が

慈悲深いお坊さんをだましてひと儲けし

ようと、とんでもない行動に出ます。


「スペイン風居酒屋・グラナダ」は閉店

しました。店主に会いたければ、「じゅげ

む定例会」へ。芸名の「ざくろ」は、

「グラナダ」の和訳です。今日は

「ブラックユーモア」のネタですが、うちの

お客様は落語の楽しみ方をご存じですね。


いつもの満員の熱気というのはありません。

ので、何とか盛り上げようと、演者はいつも

以上に力が入ります。でも、「駅前寄席」の

初期の頃は、お客さんは数人でしたから、

それを考えるとまだまだ恵まれてますね。



五番手は、高月亭すばるさん。演目は、

「赤とんぼ」です。桂文枝師匠の創作落語。

童謡が大好きな上司と部下のやりとりが

現実にありそうな噺です。上司には逆らえ

ませんが、お酒を飲むと・・・



コロナ前と変わらない丁寧な語り口です。

次々と童謡が。すばるさんの美声が聴ける

ネタでもあるのですが、ご自身はネタよりも

「夢二レポート」がしたかった!?
 

   注:プロの笑福亭夢二さんはすばるさんの息子さん


お茶子さんの色んな仕事の中で、見台

と膝隠しの移動は、さや豆ちゃんには

ちょっと重たいので、セッティングや撤収

作業はお母さんの志熨家(しのすや)

かりんさんがお手伝い。


トリは歩鱈小酔(ほたら・こよう)さん。演目

は、「かぜうどん」です。このところ、朝晩

の気温も低くなってきて、熱いうどんが

恋しい季節になりました。この噺は、屋台

のうどん屋さんが主人公です。


そうなんです。先の「親子酒」が上方風

だったら、見事にトリと「ついて」しまうの

です。しかしながら、小酔さんのうどんを

食べる仕草は、半端なプロより上手い。

客席から拍手が。30名のお客さまを

釘づけにして、大トリブラボー!


博打をやっている男たちに、10人前の

うどんの注文を受け、気を利かして小声で

応対すると、大いにほめられます。次の客

も小声で注文してきたので、うどん屋はまた

大量注文を受けられると喜びますが・・・。


今回は、残念ながら入場制限のため、

40名以上の方が入場できませんでした。

改めてお詫び申し上げます。来月の

高槻市民寄席は定員100名ですので、

大丈夫だと思います。

ご来場をお待ち申し上げております。

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