過去の活動報告 No.126


 第115回 高槻市民寄席  

と  き  令和2年11月15日(土) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


コロナ禍休演の後、9月に再開して

2回目の「高槻市民寄席」になります。

天気はスッキリとした秋らしい快晴でした。


前回は、2階の大きなホールでしたが、

今回からいつもの1階展示ホールに戻り

ます。といっても、ここも広い会場です。

いつも通り、10時30分から会場設営が

始まりました。


こちらのホールは、1月の公演以来久しぶ

りになりますので、高座周りの作業も思い

出しながらといった感じです。作業に当たる

スタッフのマスク姿も見慣れてきました。


受付のディスプレイ設営の担当は、

いつも、最年長のざくろさんと最年少の

さや豆ちゃんのコンビです。年の差だけ

でも還暦を超えてます。


設営後は、並べた客席の椅子をひとつずつ

アルコール消毒しました。コロナ感染防止

対策の一環です。


楽屋では、お客さんにお配りするプログラ

ムやチラシのナンバリング等の準備を黙々

とやってます。

  


会場の客席の間隔を空けるように配置して

ています。また、定員もコロナ対策で半分の

100席並べました。

ということで、100名の入場制限です。

高座と客席の間も距離をとっています。


入場されるお客さんに対して、一人ずつ

体温測定を実施します。

(写真は、スタッフの検温風景です。)



手指の消毒用のアルコールの設置。そし

て、連絡先を用紙に記載していただき、

万一、感染者が出た場合に備えました。

ただし、「駅前寄席」名簿に登載されて

いる方は不要です。


今回も少し早めに開場しました。

この時点では、どれだけのお客さんが

来られるのか? 多いのか、少ないのか?

不安と緊張の時間帯でした。


そして、開演時間の午後2時きっかり、

何と入場者数が定員の100名ちょうどに

なるという奇跡が起きました。まさかの

展開に驚きもし、安心もしました。


ということで、満員札止めです。数名の方の

入場はお断りをせざるを得ませんでした。

今回の活動報告も、くじらいだー@さん


ブログの「ミニ活動報告」を引用させて

いただいてます。(以下の
青字
の部分)


トップは、前回のトリ、歩鱈小酔さんです。

演目は、古典落語の「看板の一(ぴん)」。

サイコロ博打の噺で、インチキな技を使って

ひと儲けしようと企て、長老のマネをします

が、それがとんでもないことに・・・。


博打を扱った落語のほとんどは、結局

失敗に終わります。「博打なんか

やめた方がいいよ」。万年青年の

小酔さんからの、愛のメッセージかも。


二番手は、びい亭るうずさん。演目は、

「代書」です。就職するための履歴書を

書いてもらいに、代書屋を訪れた男が、

代書屋の問いにトンチンカンな答えを

連発し、代書屋を困らせます。


世間では「ハンコ社会からの脱却」など

と言われてますが、藤原留五郎」さんに

書かされる履歴書は、訂正印だらけ。

それでも憎めないのが留五郎さん・・・


お茶子は、志熨家かりん・寿亭さや豆の

母娘コンビ。

さや豆ちゃんは、朝ドラ「エール」ヒロイン

の娘「華」を演じる女優さんにどことなく

似てます。


三番手は、寿亭司之助さん。演目は、

「ねむれナイト」です。不眠症の男に

色々な眠る方法を提案しますが、どれも

うまくいかず、発想の転換で、眠らずに

夜中も働くことにしてみたのですが・・・。


文珍師作の創作落語は「老婆の休日」に

次いで2作目。実は、今日の寄席はお客様

のご来場数が全く読めなくて、文字通りの

「ねむれナイト」だったそうな。



中トリは、潮吹亭くじらさん。演目は、

「花筏(はないかだ)」です。提灯屋さん

の容貌が似てるというだけで、大相撲の

大関・花筏の代役で地方巡業にやって

きます。相撲は取らないという約束が・・・。


当初、中トリ予定の洋酒家巧駆さんの

急遽代演でしたが、かなりグダグダで、

不満の残る高座でした。しかし、代表が

撮ってくださった画像では、一応、形に

はなってる?


定員(入場制限)100名でちょうどの

満席でした。途中で帰られたお客さんとの

入れ替わりがあり、最終的には105名の

入場者となりました。

ちょうどいい人数のお客さんに感謝です。


中入りの休憩(10分間)です。


一光さんのお土産の「スガちゃん・

ラングドシャ」です。国会で売っている

菅首相の顔のイラスト入りのお菓子を

入手してきてくれました。総理大臣に

なるまでのスゴロク付き!!


中入り後は、三流亭志まねさん。演目は、

「強情灸」です。強情な男が、大きなお灸

をすえられ、我慢に我慢を重ねるという噺

です。志まねさん、マクラからネタに入ろ

うとした時に、とんでもないことが・・・。


羽織の紐がほどけない・・・百戦錬磨の

志まねさんでも、こういうハプニングが。

でも、ネタに入るとさすがです。

お客様の中にも「志まねファン」が結構

おられますね。


トリは、南茶亭おすしさん。演目は、

桂文枝師匠の創作落語「宿題」です。

子供の宿題をみてやるのは、家庭内

でも微笑ましいこと。でも、子供の宿題

は成長とともにレベルアップしてきます。


演者の立場からは、古典落語より覚え

にくいネタです。算数の難問が次々と。

父の会社の部下が見事な解答。独特の

説得力が要る噺。

おすしさんにピッタリです。


子供の宿題が難しすぎて四苦八苦する

お父さんは、父の威厳を守るべく、会社の

部下に宿題の解き方を教えるよう業務命令

を発します。それで何とか収まるかと思い

きや、宿題の本当の目的が・・・。


奇跡の入場者数ということで、大きな混乱

もなく、無事に寄席はお開きとなりました。

改めまして、ご来場いただいた方々に御礼

申し上げます。また、入場できなかった方

にはお詫び申し上げます。







第315回 噺の会じゅげむ定期公演

 
高槻阪急百貨店 駅前寄席 vol.190
   
と き  令和2年12月20日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻阪急百貨店 6階多目的ホール 


この日は、いいお天気でした。

JR高槻駅の向こう側(北側)に

会場の高槻阪急百貨店があります。

今回の「駅前寄席」も前回と同じく、

感染予防のため入場制限30名です。


例年なら百貨店は、歳末商戦真っ只中

といったところですが、クリスマスツリーも

コロナ禍で少し寂しい感じもします。

前回は、開演1時間前に定員に達して

40名のお客さんが満員札止めに・・・。


とりあえず、いつもどおり午前中に集合し、

ホール内で他のイベントに使われた机や

椅子を片付けて、寄席の会場設営に入り

ます。寒いですが、コロナ対策で窓は全開

で換気しながらの作業になりました。


前回と同様に、高座と客席、そして客席と

客席の間隔を空けての配置に配意します。

そして、座席は指定席制にして、その番号

の整理券を先着順で配らせていただきま

した。


高座から見た客席です。従来の100名

以上来られる風景と比べると、何とも寂しい

気がしますが、これでも、開催できることに

感謝したいと思います。


当会から今春、笑福亭鶴二師匠のもとに

入門し、プロの噺家となった夢二(当会

では、高月亭太陽)さんが、年末の挨拶

に来てくれ、言葉遣いや立ち居振舞いが

以前と違ってきたことに感心しました。


受付も早い目に開設しています。今回も

午前中から整理券を取りに来られる方が

おられました。有難いことです。受付する

者も距離を置いて、いつもより静かにして

おります。


受付の必需品。手指を消毒用するための

アルコールと非接触型温度計、そして、来

場された方の連絡先記入用紙等々です。

そして、整理券(座席指定券)は30枚。

さて、お客さんは来られるのか!?


前回は、早々と定員に達してしまい、入場

をお断りするのに四苦八苦していましたが、

今回は、そんなことも無く、いいペースで、

お客さんがお越しになられました。



前説は、この日は出番の無い三流亭志まね

さん。開演15分前に高座に上がって、小咄

などをご披露。場を盛り上げます。そして、

開演10分前に、定員ちょうどの30人目の

お客さんがご来場されました。


定員になった時点で開演時間を早めようと

考えていましたが、うまい具合に10分前に

定員に達しましたので、予定通りに2時開演

となりました。


トップバッターは、南茶亭おすしさん。演目

は、「時うどん」です。江戸落語では、「時

そば」になります。屋台のうどん屋の勘定を

一文ごまかそうとしますが、見事に失敗。い

かにも落語らしい筋立てになっています。


現代で言えば、詐欺になるのでしょうが、

十六文のうち、たった一文の勘定をごまか

すために、一所懸命に努力する姿はあまり

にも滑稽ですね。今とは違う時間や金銭の

数え方は事前に説明の必要があります。


開演中のあわただしい楽屋の一コマです。


二番手は、六弦亭ざくろさん。演目は、

「厩(うまや)火事」です。古代中国の

「論語」で有名な儒学の祖といわれる

孔子にまつわるエピソードが登場する

夫婦間の愛情をテーマにした落語です。


孔子の厩が火事になった際、孔子は自分

の愛馬よりも弟子の命を案じたという故事

にならい、亭主の心底を確かめようとする

女房なのですが、それが思うような結果に

なりますかどうか・・・。


お茶子は、寿亭さや豆ちゃんです。3歳で

お茶子デビューした彼女も小学校の3年生

となり、ずいぶんと身長も伸びてきました。


三番手は、寿亭司之助さん。演目は、

「勘定板」です。勘定とは、一般的には

計算をすること。でも、昔の福井の漁師町

では、トイレのことを「かんじょ」と言って

いたので、大阪では間違いのもとです。


この漁師町の親子連れが大阪見物をして

宿屋に泊まり、「かんじょがしたい(用を

足したい)」と言ったのを、勘定がしたいと

番頭さんが勘違いしたことで、事態はとん

でもないことに発展します。


おかげさまをもちまして、定員30名ながら

満員となりました(入れ替わりを含めて

のべ33名)。それも、お断りする方は

無しという、先月の高槻市民寄席の定員

100名ぴったりの奇跡の再来です。

喜ぶべきか悲しむべきか・・・。


中トリは、洋酒家巧駆さん。演目は、

「悋気(りんき)の独楽(こま)」です。

フリガナを打たないと読めません・・・。

そして、「悋気」は男女間の嫉妬のこと

で、「独楽」は おもちゃのコマのこと。


旦那の妾に焼き餅を焼く奥様と無邪気に

コマで遊ぶ丁稚さんの会話が絶妙な落語。

律儀に旦那をかばおうとする丁稚さんに

そのウソを上手に問いただそうとする

おかみさんのテクニックがお見事!!


中入りの休憩(10分間)です。


中入り後は、高月亭すばるさん。演目は、

師走の旬のネタの「除夜の雪」です。

故・桂米朝師匠がよく口演していた人情噺。

前半は、お寺の大晦日の風景ですが、後半

は、一転怪談仕立ての人情噺へと展開。


毎年の大晦日に除夜の鐘をつくお寺さんの

お坊さんたちの姿をうまく描写しています。

怪談の部類なのですが、心に響く実に

いい噺。聞くところによると、この噺は

大阪市内であった実話らしいです。


このところのさや豆ちゃんは、お茶子だけ

でなく、鳴り物の手伝いもできるようになり

ました。


今回のトリは、悠々亭一光さん。演目は、

「大・大阪辞典」です。桂文枝師匠の創作

落語で、東京に住む大阪出身の夫と

東京出身の妻という夫婦の話になります。


夫の1ケ月後の大阪への転勤が決まり、

妻は大慌てで「大・大阪辞典」を購入し、

大阪のことを勉強しはじめます。この辞典

には、大阪人の考え方や大阪弁の使い方

が書いてあります。


そして、付録についている大阪弁の問題集

が実に秀逸でした。はたして、妻は大阪へ

行くことができるのでしょうか?

大阪から東京に単身赴任していた一光さん

なので、説得力は抜群!!


寄席も無事お開きに。お客さんのお見送り

もソーシャルディスタンス。

プログラム連載中のくじらさんのコラムは、

特集コーナーの「くじらのひとりごと」

掲載しています。

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