第83回 高槻市民寄席  

        
と  き  平成26年11月16日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


会場の生涯学習センターの正面入口です。

天気は落語日和? の晴れでした。

今回の活動報告もくじらいだー@さんのブログ

の「ミニ活動報告」も引用させていただきます。

(以下の
青字の部分です)


いつものとおり、会場設営から始まります。


並行して高座を組み上げます。


スポットライトの設置。


高座の出来上がり。



寄席会場の完成です。

なんと入場者190名の大入りとなりました。

お越しくださいましたお客様方に厚く御礼申し

上げます。


あとは、この日にお客さんにお配りするプログラ

ムやチラシの準備をやります。


結構、忙しそうな楽屋です。


準備も万端終了し、控え室でくつろぐメンバー

です。


開場に備えて受付に移動します。


ご来場されたお客さんから声を掛けていただく

ことがよくあります。


呼び物は高月亭すばる・太陽の「親子共演」。

もちろん当会初です。今後共この親子は要注目

です。



今回の特集は、出番直前の演者の様子を切り

取ってみました。


まずは、トップの高月亭すばる(たかつきてい・

すばる)さん。初のトップバッターということで、

少々緊張気味といったところでしょうか。


受付では、お客さんが続々とご来場です。


さて、開演です。客席は、すでに100名以上の

お客さんがご来場。ほぼ満員の状態でした。

いつもながら有り難いことです。



トップは、高月亭すばるさん。ネタは、文枝(前・

三枝)師の創作落語「赤とんぼ」です。童謡好き

の上司とそれを嫌がる部下との確執をうまく描い

ています。職場や酒場でよく見かける風景かも。

噺の中では、実際に童謡を歌ったりする楽しい

構成になっています。



諸般の事情により、初めての「トップ」です。

このネタは「第147回・駅前寄席」で、岡山支

店の「吉備家めじろ」さんがされてます。あちら

は「ピアニカ演奏」が見ものでしたが、こちらは

すばるさんの「美声」が聴きものです。



出番直前の高月亭太陽(たかつきてい・たいよ

う)さん。「試験直前の休憩時間も必死に勉強し

ている」といったような雰囲気ですね。


上方落語特有の見台とひざ隠しです。


二番手は、高月亭太陽さん。演目は、「君よモー

ツァルトを聴け」です。


このネタは「赤とんぼ」同様六代文枝師の創作

ものですが、私個人としては「小米朝改メ五代目

桂米團治」師口演のイメージが強いですね。


この日は太陽くんの担任の先生が聴きに来ら

れてましたが、太陽くん自身は学業との両立が

大変なようですな・・・でも、がんばって!

よそで聞いた「うんちく」をことごとく間違えて自

慢げにトンチンカンをしゃべるというパターンは、

古典落語でもよく見かける笑いの王道です。


潮吹亭くじら(しおふくてい・くじら)さんの出番直

前の様子です。出囃子係をやりながらでも、さす

がのベテラン。ちょっと余裕!?


お茶子はお馴染み「高座の守護神」天乃小てる

(あまの・こてる)さん。



三番手は、潮吹亭くじらさん。ネタは、「餅つき」

です。毎年恒例のネタなのですが、今年はどう

もイメージしていた「餅つき音」が出てなかった

ように思います。でも、ある意味「古典落語らし

い古典落語」として、今後も大切にしていきたい

噺です。


昔の年末の風物詩とも言える餅つきがテーマ。

餅つきをするお金のない夫婦が近所に見栄を

張って餅をつくふりをするのだが、その方法が

何と、女房のお尻を餅に見立てて、それを叩い

て、ペッタンペッタンと音を響かせようとします。

でも・・・。


出番前の三流亭志まね(さんりゅうてい・しまね)

さん。もう完全に余裕ですね。


舞台そでの楽屋に「のれん」を掛けてみました。

(といっても、倉庫にあった布を掛けただけです

が・・・)


中トリは、三流亭志まねさん。ネタは、「宮戸川」

です。幼なじみの若い男女が、夜遅くなって、

それぞれが家を締め出されてしまい、しかたなく

男の叔父の所に泊まりに行きます。この二人に

は特に恋愛感情はありませんが、察しのよすぎ

る叔父が気を回しすぎて・・・。


「落語に出てくる若者は、結構純情なんですね。

そして、「寸止めの美学」まさに「江戸落語」の

傑作を見事に演じききった志まねさん。さすが

の中トリです。


冒頭でくじらさんが書いてるとおり、今回の入場

者は190名の大入満員となりました。高槻市民

寄席では、64回連続、定例会としては、138回

連続の大入り記録の更新です。



中入り休憩です。


出番直前のゲストの正直亭黄門(しょうじきてい

・こうもん)さんです。貫禄すら感じます。

「太閤堂新玄」さん、「レフアニコ・フラクラブ」の

みなさんと並ぶ当会「レギュラーゲスト」の「正直

亭黄門」さん。当会のメンバーよりも高座姿が

絵になるように思うのは私だけ?


楽屋への差し入れです。具だくさんの巻き寿司

は、高月亭の親子から、納豆せんべいと納豆

あめは、水戸の出張から帰った志まねさんから

でした。


黄門さんのネタは、「一人酒盛」です。来年「後

期高齢者」になられるそうですが、本当に「いい

歳の取り方」をされてます。このネタは「笑福亭

系」と「米朝一門系」とで噺の運びがかなり違う

のですが、黄門さんのは「笑福亭系」ですな。

でも、人柄か「えげつなさ」があまりないのです。


本当の酒飲み(酒好き)というのは意地汚く、

人の好意を悪用してでも酒を飲もうとするもの

です。そして、飲み始めると、どうにも止まらず、

都合の悪いことは、人のせいにしてしまいます。

いかにも落語らしい酒飲みの本質を突いた噺

ではないでしょうか。


出番直前のトリの南茶亭おすし(なんちゃってい

・おすし)さんです。番組の最後に出演するトリ

というのは誰でも緊張するものです。おすしさん

も余裕を見せながらも緊張感が漂ってますね。


寄席終盤の控え室。全員出払って無人です。


トリは、南茶亭おすしさん。演題は、創作落語の

「宿題」です。羽織の家紋は、落語の「佐々木裁

き」でお馴染みの佐々木信濃守と同じ「四つ目」

でした。


この日は三席目の文枝師匠の創作落語です。

父親が子供の宿題をみてやるのは、家庭内で

も微笑ましいことです。でも、子供の宿題は成

長するとともにどんどんレベルアップしてきて、

お父さんも四苦八苦するようになってくます。


演ずる立場からいうと、このネタは古典落語よ

りも「覚えにくい」そうです。確かの、あの算数の

文章題は聴いていても頭が混乱しそうです。私

としては、毎日襲ってくる「難問」に翻弄される

「お父さん」の気持ちがよくわかりますね。


終演後、お客さんをお見送りするスタッフです。

ネタとしては、六代文枝師創作落語」と「古典落

語」が3席ずつ。幅広い笑いのパターンが楽しめ

たように思います。



打ち上げは、近所の居酒屋に集合。


いつもながら、一日がかりで準備して、寄席を

無事に終えて、後片づけで汗をかいた後に飲

む乾杯のビールの味は最高に旨いですね。

(未成年の太陽さんはソフトドリンクですが・・・)








第250回 噺の会じゅげむ定期公演

 
高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.157
   

        
と き  平成26年12月21日(日) 午後2時開演


ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


天気は晴れ。JR高槻駅の北側の再開発も着々

と進んでいるようです。


会場の西武百貨店もクリスマス商戦の真最中。


会場の多目的ホールは、机や椅子が前のイベ

ントや会議の状態のままなので、まずは、その

撤収作業から始まります。


.

寄席の中心になる高座周りを設営しています。

結構、細部にも気を配ってます。


高座の完成形


客席の椅子を並べ終われば、会場設営の完了

です。


今日の番組にはハメ(鳴り物・お囃子)が入る

演目があるので、演者の小輔さんとお囃子担当

のくじらさんがリハーサルに余念がありません。


会場の前の受付です。



開場と同時に待ちかねたお客さんがご入場さ

れます。


今回の活動報告もくじらいだー@さんのブログ

の「ミニ活動報告」も引用させていただきます。

(以下の
青字の部分です)


開演前の潮吹亭くじら(しおふくてい・くじら)さん

の前説です。


「上方落語美笑男」「盲導犬育成チャリティ」の2つのカレンダーについて書いたところ開演前から想定外の反響がありまして、高座で披露するために持参したカレンダーが、2冊とも売れてしまいました。ありがとうございます。こんなことなら、もっと用意しておけばよかったな・・・
でも、皆様が私のコラムを読んでくださってることが、よくわかりました!!


第157回「駅前寄席」の開演です。当会の定例

会としては、通算250回目の寄席となりました。



トップは、南茶亭おすし(なんちゃってい・おすし)

さん、演目は「時うどん」です。


筋立ては、故・吉朝師がされていた「時そば」風

です。16文のうどんを1文ごまかすために奮闘

する主人公。これを現在の貨幣価値に換算する

と・・・。これは後ほど。


「今、何時だ?」のセリフは、皆が知ってる落語

の代表選手。人のマネをして、屋台のうどん屋

の勘定を計略を使ってごまかそうとしますが、

結局、失敗します。現代で言えば、詐欺ですが、

たった一文の勘定をごまかすために、一所懸命

に努力する姿は、あまりにも滑稽ですね。


二番手は寿亭司之助(ことぶきてい・しのすけ)

さん。ネタは「花色木綿」です。空き巣ねらいが、

室内をうろうろしてるうちに、住人が帰宅してし

まい、あわてて、押入れに隠れます。ところが、

ここの住人もしたたかな奴で、泥棒が入ったこ

とをよいことに、家賃を踏み倒そうとします。


それを聞いていた泥棒が逆ギレして・・・。ちな

みに、「花色」とは「縹(はなだ)色」のことです。


「あぁ~っ!」おなじみラメ入りハンカチは健在

です。盗られてもいないものを次々と届け出る

・・・泥棒よりも悪質な!?



三番手は、六弦亭ざくろ(ろくげんてい・ざくろ)

さん、演目は、「鬼の面」です。子守り奉公の女

の子は、
母親に似たお多福のお面を大事にし

ており、夜になると、そのお面に語りかけて寂し

さを紛らわせてました。ところが、奉公先の主

人は、ちょっとしたいたずら心で、女の子がい

ない時に、そのお面を鬼の面とすり替えます。


それを見た女の子は、故郷の母に変が起きた

と思いこみ、大騒ぎになってしまいます。



心温まる、年末の風景です。勘違いとはいえ、

母親を心配して必死の里帰り。おせつは孝行娘

です。



口演中の楽屋風景です。


お茶子は「高座の守護神」天乃小てる(あまの

・こてる)さん。今回は見台の出し入れが多くて

大変でしたね。



中トリは、文々亭小輔(ぶんぶんてい・こすけ)

さん。演目は、「池田の猪買い」です。

旅ネタ「東の旅」に対する「北の旅」とも言えま

す。体の冷えを治すために、猪(しし)の肉を食

べたらよいと聞いた主人公。猪肉を買いに池田

まで歩いて行きます。


当時の旅は、当然のことながら、徒歩が当たり

前なんですね。あっちで尋ね、こっちで尋ねした

あげく、やっとのことで池田の山にたどりつき、

山漁師の六太夫さんと一緒に、雪の山へ猪狩

りに行くのですが・・・。上方落語らしいギャグが

一杯詰まった楽しい落語になっています。


実は「鬼の面」のおせつの実家も池田。今も昔

も池田は落語に縁の深い街なのです。ハメの

「雪の合方」、そして「鉄砲の音」(ドラ)も打ち合

わせどおり入れることができて一安心です。


おかげさまをもちまして、入場者111名の大入

となりました。「駅前寄席」では連続91回、定例

会としては連続139回の大入り記録の更新で

す。


中入り休憩です。



楽屋への差し入れ(その1)

メンバーのざくろさんから饅頭と最中をいただ

きました。


楽屋への差し入れ(その2)

メンバーのるうずさんの奥様から饅頭をいただ

きました。


中入り後は、びい亭るうず(びいてい・るうず)さ

ん。ネタは、「火焔太鼓」です。江戸落語の名作

とも言えます。いつも損ばかりして、女房に小言

を言われている道具屋の主人の仕入れてきた

汚い太鼓が、実は名器だったことから、一騒動

が起こり、大儲けします。


江戸時代の貨幣の標準的換算レートは、

  一両=12万円  一分=3万円
  一朱=7,500円  一文=30円

つまり「時うどん」は480円のうどんを30円ごま

かすために奮闘する噺です。で、この「火焔太

鼓」には300両。つまり3600万円の値がついた

わけですな。


トリは、悠々亭一光(ゆうゆうてい・いっこう)さ

ん。演題は、「背中(せな)で老いてる唐獅子牡

丹」です。

期せずして、先日亡くなられた「高倉健」さんの

追悼ネタとなりました。六代文枝師(桂三枝名

義)の創作。


ヤクザも寄る年波には逆らえず、やることなす

ことピントがずれてしまってます。頼りにしてい

た組員も老人ホームに入所中だったので、何と

か昔のことを思い出させて仕事をさせようとしま

す・・・


ヤクザの世界の「高齢化」を描いた秀作を見事

に演じ切り、今年の「大トリ」の大役を果たしまし

た。


無事にお開きとなり、お客さんのお見送りです。

また、来年もよろしくお願いします。




終演後の恒例の打ち上げです。近所の「串家」

へ行きました。



ビールもセルフサービス。ジョッキの底から湧き

上がるところに感心してます。



串揚げも自分で好きな食材を取ってきて揚げる

システムになっています。



打ち上げは近くの居酒屋で行いました。
盛り上

がってます。



盛り上がり(その2)



盛り上がり(その3)



盛り上がり(その4)



今年最後の寄席を終え、潮吹亭くじらさんの

音頭で大阪の三本締めで締めくくりました。


当会のプログラムに連載中の潮吹亭くじらさん

の特集コーナーの

「くじらのひとりごと」に掲載しています。



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