過去の活動報告 No.92

 第82回 高槻市民寄席  

        
と  き  平成26年9月21日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


国道沿いにある市役所の向こうのビルの1階に

「高槻市民寄席」の会場があります。この日の

天気は晴れ。


今回の活動報告もくじらいだー@さんのブログ

の「ミニ活動報告」も引用させていただきました。


会場設営は、まず、椅子出しから。


その後、ウォールを移動させて舞台そでの楽屋

を作ります。


高座を組んで・・・


客席の椅子を綺麗に並べれば・・・



寄席の会場は、ほぼ完成です。

「高槻市民寄席」は、「高槻市立生涯学習セン

ター」の一階展示ホールにて開かれてますが、

今回、同じ日の同じ午後に「女性和太鼓ユニット

びんか」のライブが、同じ建物の2階で行われま

した。


この会場では珍しい有料(プロ)のイベントです。

リハーサルの段階から、太鼓の音が響いていま

す。「果たして、こちらへお客さんは来るんだろう

か?」

和太鼓と落語「日本の伝統文化」という意味では

かぶってますし・・・


でも、心配ご無用。開演前から100名を超える

お客様が詰めかけてくださいました。

「す、すげえ…っ」と思ったのはこのことです。

ありがたいことです。


でも「和太鼓」も聞いてみたかったな・・・


「女性和太鼓ユニット びんか」の太鼓の音が響

く中・・・
。前説は三流亭志まね(さんりゅうてい・

しまね)さんです。

やはりお願いせねばなりません。開演中は携帯

電話の電源をお切りください。これだけお願いし

ても、携帯が鳴ることがありまして・・・


といったところで、開演です。ご覧のとおり、この

時点で、ほぼ満席の状態です。


トップは、先月、芝居仕立ての怪談噺でトリを

とった六弦亭ざくろ(ろくげんてい・ざくろ)さん。

ネタは、「焼き塩」です。

人間国宝桂米朝師の持ちネタの中でも「珍品」

に属する噺。演じるざくろさんも、まさに当会の

「至宝」です。



江戸落語では、、「泣き塩」というタイトルで演ら

れているが、米朝師匠が上方で演じる際に、こ

の題だとサゲが割れるので、変更したとのこと。

主人公の侍が文盲という珍しい設定の落語で、

焼き塩屋が勘違いして騒動になります。



楽屋の机の上に置かれた「プッチンプリン」と

「ハーゲンダッツ」のアイスクリーム。実は、これ

はこの後の演者のくじらさんの小道具なのです。


二番手は、潮吹亭くじら(しおふくてい・くじら)さ

ん。演目は、桂小春団治師の創作落語「冷蔵庫

哀詩(エレジー)です。さる家庭の冷蔵庫の中の

人間模様ならぬ食品模様。「プッチンプリン」や

「ハーゲンダッツ」たちがおしゃべりをする擬人

化の落語の傑作です。



ネタおろししたのが昨年10月。できれば年1回

は定例会で演っておきたいネタです。実は当会

の「ゲスト」でお馴染み「正直亭黄門」さんもこの

ネタをされてます。黄門さんが起こされた「台本」

もいただきました。ふむふむ、参考にさせてもら

いましょう。


三番手は、洋酒家巧駆(ようしゅや・こーく)さん。

当会では珍しい「大学落研」出身で、三味線も

弾ける「落語の申し子」のイメージですが、実は

大学に入るまで落語とは無縁だった・・・。わか

らんもんです。今日の高座を見ても、そうは思え

ませんが・・・。



ネタは、「堀川」です。この噺に登場する酒好き

の息子は毎夜毎夜酔っぱらって、その向かいに

住むけんか好きの息子は毎晩けんかして、それ

ぞれ親を泣かせる不孝者たち。朝、いつまでも

寝ているけんか好きの息子を起こそうと一計を

案じますが・・・。


中トリは、悠々亭一光(ゆうゆうてい・いっこう)

さん。演目は、創作落語の「受験生ブルース」で

す。


桂かい枝さんの創作落語で、往年の高石ともや

さんのヒット曲とはあまり関係ないようです。




試験問題の珍回答のオンパレードです。


問題・この英文を過去形にせよ。

「I live in Tokyo」


正解は動詞を過去形にして

「I lived in Tokyo」


しかし、名詞を過去形にすると・・・


おかげさまをもちまして、入場者数は180名の

大入満員。「高槻市民寄席」では連続63回目、

定例会としては、連続136回の大入り記録を

更新しました。


中入り休憩(約10分)。


最近、仕事の都合でなかなか寄席に参加でき

ないスタッフの真琴家笑吉(まことや・しょうきち)

さんが差し入れにシュークリームを買って来て

くれました。ごちそうさまです。




お茶子はお馴染み「高座の守護神」天乃小てる

(あまの・こてる)さん。


中入りは、寿亭司之助(ことぶきてい・しのすけ)

さん。ネタは、「試し斬り」です。上方の落語では

あまり登場しない侍の噺です。落語の中の侍は

あまり立派な人物は出来てきません。この噺の

主人公の侍も人間の命など何とも思っていない

とんでもない輩です。


このネタ自体が小品なので、マクラは「侍ネタ」

の「たけのこ」。これって「小噺」だったんですね。

私、かつてはこのネタばかりやってましたな。何

かなつかしい。


トリは、文々亭小輔(ぶんぶんてい・こすけ)さ

ん。演題は、「崇徳院(すとくいん)」の一席です。

「崇徳院」とは、第75代天皇の崇徳天皇のこと

で、歌人としても有名で、保元の乱により讃岐の

地に流された人物です。


さて、落語の「崇徳院」は、小倉百人一首の


  瀬を早み 岩にせかるる滝川の

       われても末に あはむとぞ思ふ


という恋の歌がテーマになります。


「恋患い」に陥った若旦那の「愛のキューピッド」

にになるべく奮闘する熊五郎さん。こんな「純情」

な男のネタがぴたっとはまる小輔さん。見事な

トリ!



寄席も無事にお開きとなり、スタッフ全員でお客

さんをお見送りします。



ありがとうございましたぁ~♪


終演後の番外編。

お客さんのご要望で、結婚披露宴に流すビデオ

に小輔さんが特別出演! 新郎新婦とは縁も

ゆかりもないのですが、なぜか、お祝いのメッ

セージを収録させていただきました。








第248回 噺の会じゅげむ定期公演

 
高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.156
   
        
と き  平成26年10月26日(日) 午後2時開演


ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


天高く馬肥ゆる秋。天気も上々の晴れです。


会場設営も着々と進んでいます。

今回は、お囃子担当の潮吹亭くじら(しおふくて

い・くじら)さんが仕事の都合でお休みなので、

いつもお世話になっているブログ記事もありま

せん。あしからず、ご了承ください。



今回はゲスト出演として、当会の岡山支店から

備前家十七吉(びぜんや・となきち)さんにお越

いただきました(右から二人目)。

大阪本店では珍しい三味線にメンバーからいろ

いろと質問が・・・。

.

会場設営が全て完了し、あとはお客さんのご来

場を待つばかりです。


お客さんに配布するプログラムとチラシの準備

をしています。


今回は、西武百貨店の恒例の「秋の北海道物

産展」のチラシも入ります。百貨店の定番のイ

ベントですが、根強い人気がありますし、私たち

も楽しみにしています。


受付の準備も万端です。


今回の前説は、落語の出番のない六弦亭ざくろ

(ろくげんてい・ざくろ)さんです。



こちらはお客さんのご来場の様子です。



というところで、第156回目の「駅前寄席」の開

演です。客席はほぼ満席で、最後部の特設席

(といっても、机に座布団を乗せただけですが)

もいっぱいになりました。




トップは、先月のトリ・文々亭小輔(ぶんぶんて

い・こすけ)さん。ネタは、「鉄砲勇助」です。

江戸落語では、「うそつき村」または・「うそつき

弥次郎」とも呼ばれる落語です。



前半のウソのオンパレードと後半の「うそつき

村」とに分かれるますが、今では、前半だけで

噺を切ってしまうことが多いようです。その前半

には鉄砲勇助(うそつきのチャンピオン!?)な

る人物は登場しませんが、そのまま「鉄砲勇助」

の演目で演じられています。


今日の出囃子係は、手の空いている者が交替

で務めました。
  


二番手は、悠々亭一光(ゆうゆうてい・いっこう)

さん。演目は、東京の春風亭百栄(しゅんぷうて

い・ももえ)さんの新作落語の「露出さん」です。


ちょっと怪しいタイトルだすが、露出魔の主人公

が何十年と同じ時間で同じ場所に出没している

うちに、誰も驚かなくなり、その地域にすっかり

馴染んでしまってしまうという、ほのぼの? とし

た噺になっています。


楽屋。


三番手は、当会岡山支店からの出張出演の

備前家十七吉さんです。プログラム記載の番

組は「三味線演奏」。というか、落語ではないの

で、そのまんま「三味線の演奏」でした。十七吉

さんは、当会岡山支店のメンバーの女性で、琴

の奏者でもあり、女流落語家でもあります。


演奏いただいた曲は、「下津井節」・「長崎ぶら

ぶら節」・「黒田節」・「博多どんたく」・「炭坑節」

そして長唄の「鞍馬山」でした。結構、おなじみ

の曲も多く、客席のお客さんも一緒に口ずさん

でおられました。


寄席の大提灯(メガネの杉岡様から御寄贈)。



中トリは、寿亭司之助(ことぶきてい・しのすけ)

さん。演目は、ネタおろしの「月宮殿・星の都」で

す。最近はあまり聴くことのないネタかも知れま

せん。私(HP管理人)も以前、先代の笑福亭松

鶴師匠と笑福亭仁鶴師匠のものを聴いた記憶

があるくらいです。



旅ネタのひとつとも言われています。「東の旅」

は有名ですが、これは「空の旅」になります。荒

唐無稽な噺ですが、なかなか趣のある噺でもあ

ります。本来のサゲは「江戸の仇を長崎で討つ」

のもじりで、ちょっと分かりにくいところもあるの

で、司之助さんは別の小咄をサゲにしました。


舞台そでの楽屋では、先ほど高座を務めてい

ただいた十七吉さんが、今度は下座として、

司之助さんの演目のハメ(噺の中のお囃子

をやっていただきました。


おかげさまをもちまして、入場者108名の大入

となりました。「駅前寄席」では連続90回、定例

会としては連続137回の大入り記録の更新で

す。


お中入り~♪


お茶子は、お馴染みの天乃小てる(あまの・こ

てる)さんです。


十七吉さんよりお土産に岡山名物「藤戸饅頭」、

そして、六弦亭ざくろ(ろくげんてい・ざくろ)さん

からも差し入れがありました。


中入り後は、洋酒家巧駆(ようしゅや・こーく)さ

ん。ネタは、季節ネタの「まめだ」です。落語作

家・三田純市氏作で、桂米朝師匠が口演した

創作落語ですが、今や古典落語といってもいい

くらいですね。


「まめだ」とは、豆狸(まめだぬき)の略称です。

端役の歌舞伎役者と「まめだ」との交流を通じ

た、ちょっぴりもの悲しい物語になっています。

落ち葉の季節には打って付けの噺です。


この「大入り叶う」のディスプレイ幕は、HP管

理人が願いを込めて金沢で購入してきたもの

です。



トリは、びい亭るうず(びいてい・るうず)さん。

演題は、「代書」です。これを「代書屋」と表記

する噺家も多ようです。人間国宝の桂米朝師

匠の師匠である先代(四代目)の桂米団治師

が創作した落語です。



今で言う行政書士や司法書士の仕事で、米団

治師の実際の経験から出来たと言われていま

す。

主人公の男が就職をするので履歴書が必要に

なり、代書屋さんに頼みに来るところから噺が

始まります。


噺の後半は今では差別的な表現が多いので、

ほとんど(99.9%?)の噺家は途中で終わら

せています。それでもギャグが満載の爆笑ネタ

になっています。




終演後は出演者、スタッフ全員でお客さんを

お見送りします。この時に一声かけられること

が多く、励みになります。



病気療養中の浪華家久句(なにわや・くっく)さ

んが手伝いに・・・。



かねてから障子の衝立てを保管する箱がボロ

ボロになっていたので、久句さんが布で作って

来てくださいました。一人で持ち運びするため

の「取って」も付いてます。



打ち上げは近くの居酒屋で行いました。



今回は、十七吉さんが来られたので、お茶子

の天乃小てるさんも打ち上げに参加です。



寄席の後のビールの味は最高に美味い!!



最後に十七吉さんからご挨拶です。

当会のプログラムに連載中の潮吹亭くじらさん

の特集コーナーの

「くじらのひとりごと」に掲載しています。


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