過去の活動報告 No.89





第241回噺の会じゅげむ定期公演 

 第79回 高槻市民寄席  

        
と  き  平成26年3月9日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


天候は曇。3月とは言え、まだまだ朝晩は寒い

日が続いています。高槻市役所の向こうの高層

ビルが「高槻市民寄席」の会場です。


定例会の開催はいつも一日仕事です。まずは、

午前10時30分に集合して全員で会場設営に

あたります。



舞台そでの楽屋を設営するためにウォールを

移動します。これが結構手間取る作業ですね。


ウォールの作業と並行して高座の設営と、客席

の設営をやります。


最後はスポットライトの設営とマイクテストで終

了です。会場はお客さんを待つばかりなり。



高座の前では、出演者らが打ち合わせ中・・・。



お客さんにお配りするプログラムに通し番号を

打ち、次回のチラシなどを配りやすいようにワン

セットにしておきます。


すべての作業が終わる頃には昼になりますの

で、留守番を残して外に食事に出ます。


近くの「めしや食堂」で昼食中・・・。


というところで、開場です。この日も開場と同時

にお客さんに次々とご来場いただきました。



今回も(年末から毎回ですが)くじらいだー@さ

んのブログの「ミニ活動報告」も引用させていた

だきました。(以下の青字の部分です。)


午後2時、開演です。

今回は、ゲストに講談の「太閤堂新玄」さんを

お迎えしたからというわけではないのですが

トップとトリが「講談(講釈)ネタ」となりました。






トップは、先月の定例会(駅前寄席)でトリを務

めた寿亭司之助(ことぶきてい・しのすけ)さん。

ネタは、「浮世床」です。舞台は、床屋さんの待

合室で、講釈の本を字のあまり読めない人が

無理矢理読まされることになって、強引に違う

物語に変えてしまいます。



字が読めないのに、講談本を読みふけるふりを

する甚兵衛さん。一旦「知ったかぶり」をすると、

後へ引けなくなるいい見本です。


お茶子は、天乃小てる(あまの・こてる)さん。


二番手は、六弦亭ざくろ(ろくげんてい・ざくろ)

さん。演目は、「紙入れ」です。

ちょっと色っぽい「間男」の噺でした。年輪を重

ねたざくろさんならではの色気を感じさせます。



今で言う「不倫」の最中に帰って来ないはずの

亭主が・・・

いざとなったら、女性の方が冷静なんですな。

それに引きかえ、ご亭主は、なんとも間抜け。


楽屋で出囃子を担当する潮吹亭くじら(しおふ

くてい・くじら)さんです。出囃子やハメはタイミ

ングが命。生演奏ではありませんが、それだけ

に神経を使う仕事です。



三番手は、悠々亭一光(ゆうゆうてい・いっこう)

さん。ネタは、「妻の旅行」です。

主人が定年で退職した後の夫婦の立ち位置と

いうか、お互いの行動に対する愚痴合戦みた

いな落語です。


六代文枝師の創作。「紙入れ」の艶かしいおか

みさんとは打って変わって、まさに「大阪のオバ

ちゃん」

まさに「オバちゃん」の「あるあるネタ」です。



楽屋でも真剣に高座を見守ってます。


中トリは、ゲストの太閤堂新玄(たいこうどう・し

んげん)さんです。講談の旭堂南鱗師匠の講談

道場で勉強されています。演題は、「忠臣蔵~

間十次郎」です。吉良邸の討ち入りでは、炭小

屋で吉良を発見した一番手柄の人物です。


このブログでもおなじみ「里山関」とは同郷。今

場所もがんばってもらいたい。で、講談には四

十七士それぞれに読み物があるようです。で、

間十次郎はいわば「トップバッター」なのです。


中入り休憩。今回の入場者は188名。定例会

では130回連続、高槻市民寄席では60回連続

の大入り記録の更新となりました。


今回も差し入れのお菓子が・・・。

ゲストの新玄さんからは「豆大福」、メンバーの

くじらさんからはあべのハルカスのお土産、ざく

ろさんからは加賀のお土産です。




最年少のメンバーの寿亭さや豆(ことぶきてい・

さやまめ)ちゃんが着ているのは、落語の「寿限

無」をモチーフにしたベストです。当会の公式ベ

スト認定!? の逸品です。背中に寿限無の名

前の全文が書かれています。


中入り後もほとんどのお客さんが残っていただ

いています。


中入り後の出演は、三流亭志まね(さんりゅう

てい・しまね)さん。ネタは、江戸落語の「替り目

(かわりめ)」です。上方落語の「替り目」も同じ

展開です。酔っぱらってくだを巻いているようで

もつい本音が出てしまいます。夫婦の機微が楽

しい噺です。


夫婦の在り方に関するネタが今回結構多いの

ですが、この噺こそが「究極の夫婦愛」ではな

いでしょうか。



左が通常のハッピ。右が子供用のハッピです。


トリは、洋酒家巧駆(ようしゅや・こーく)さん。

演題は、講談シリーズの締めくくりということで、

講釈師に恋の恨みを晴らそうとする「くしゃみ

講釈」です。


噺の中に、講釈「難波戦記」の冒頭が出てきま

す。ここをきっちり語れる、さすが巧駆さんです。

アホらしくも格調高い高座で、トリの重責を果た

しました。



落語を覚えるだけでも大変なのに、落語の中に

登場する講釈師も講釈もそれらしく読めねばな

りません。この落語を聴くたびに、感心していま

す。


無事にお開きとなり、恒例のさや豆ちゃんの

お見送りです。(今回は一人でお見送り!)


昨秋に入会しました高月亭太陽(たかつきてい・

たいよう)さんのお父さんも蔭のスタッフとして

運営のお手伝いをしていただいていましたが、

この度正式なメンバーとして活動されることにな

りました。芸名は、高月亭すばるさんということ

で、近日中にデビューの予定です。


打ち上げは、もつ鍋の食べ放題ということで

たらふくいただきました。打ち上げ場所の設定

は、会の会計係の文々亭小輔(ぶんぶんてい・

こすけ)さんにお任せです。


幹事の小輔さんは、毎回「場所探し」に頭を悩

ませています。いろんなタイプのお店で楽しめて

いいのですが、やはり、「みゅ~じあむ」や「阿

國」のようなベースになるお店が欲しいですな。

無理と知りつつ言ってみました・・・


個室が売りのお店のようで、ゆっくりと、そして

たっぷりと落語談義に花を咲かせることが出来

ました。



個室の外はベランダになっており、喫煙組は

そのつど星空を眺めながら一服です・・・。


次回定例会は、高槻西武百貨店で4月20日

(日)開催の第153回「駅前寄席」です。

皆様方のお越しをお待ち申し上げております。



第242回 噺の会じゅげむ定期公演

 
高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.153
   
        
と き  平成26年4月20日(日) 午後2時開演


ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


桜も散り始めた頃、ずいぶんと温かくなってき

ました。天候は曇です。


会場案内のポップ。西武百貨店さんの方で作

成していただいてます。会場の多目的ホールは

ちょっとレストラン街の奥まったところにあるの

で、この案内は助かります。



会場設営もいつもどおり順調に進みます。


.

お客さんへの配布物の段取り(後方)とビデオ

撮影の準備(前方)です。手慣れたものです。


楽屋の出入口です。



楽屋でまどろんでいるのではありません。皆、

その日の演目のネタ繰りに一所懸命です。


この日も、開場時間前から待ちかねたお客さん

がご来場くださりました。うちの寄席は開場の時

間前でもお待たせすることなくご入場いただけま

す。


いつもながら、開演時にはほぼ満席の状態で

した。まことに有り難いことです。

今回も、くじらいだー@さんのブログの「ミニ活

動報告」の内容を交えさせていただいています。

(以下の青字の部分になります。)



トップバッターは1月にデビューしたものの、今

回が実質的な高座となる高月亭太陽(たかつ

きてい・たいよう)さん。ネタは、桂三枝(現・文

枝)師匠の創作落語「くもんもん式学習塾」です。

やくざが現代社会を生き抜くため、学習塾まで

経営しようという噺です。


マクラの物静かな感じだったのが、ネタに入る

と打って変わって大熱演。受けてました。

やっぱり「若い」っていいな! 弱冠高校2年生

の太陽君が、これまでの定例会にないさわやか

な空気を振りまいています。演目が「ヤクザネ

タ」というギャップもまた楽しいです。


太陽さんのお父さんの高月亭すばるさんも心配

げに高座を記録しています。


無事に一席を終えて楽屋に戻る太陽さん。高座

に上がる前はかなり緊張した面持ちだったので

すが、にこやかな表情に変わってます。


二番手は、指のケガを癒えてエンジン全開の

びい亭るうず(びいてい・るうず)さん。演目は、

「有馬小便」です。この落語は「下ネタ」と言わ

れるもののひとつですが、下品さを感じさせず

に笑いに変えるのはなかなか難しいものです。

でも、るうずさんの高座は、仕草で爆笑でした。


温泉街の有馬で、旅館の2階から簡単に小便

をさせるという珍商売を思いついたこの男、発

想はよかったのですが・・・。

「小便屋」なんてまさに落語ならではの発想で

すな。演じるのは、落語とビートルズをこよなく

愛する熱血漢のるうずさんです。



高座(会場)側から見た楽屋ののれんです。


上ののれんの裏(楽屋)側には、今まさに高座

に上がろうとする浪華家久句(なにわや・くっく)

さんがおられました。手に持っているのは、手

作りの正座椅子です。


ということで、三番手の久句さん、落語の高座

は1年と4ヶ月ぶり(1月は歌謡ショーで出演)。

ネタは、後家さんとの情事にうつつを抜かす、

いわゆる生臭坊主の落語「法華坊主」です。


いつもそうなのですが、久句さんのやるマクラ

は、人生観を漂わす独特な雰囲気があります。



お客さんもこのマクラで久句ワールドに引き込

まれます。


久々に「歌謡ショー」ではない高座です。「法華

坊主」は、ほとんど「小噺」のような噺ですが、

やはり「年輪」です。なんともいえない味があり

ます。


新メンバー?



中トリは、毎度、楽屋では出囃子などの音響を

担当している潮吹亭くじら(しおふくてい・くじら)

さん。演目は、満を持してのネタおろしとなる

「天狗裁き」です。夢を巡る夫婦げんかがドン

ドンと大きくなって行き、それが裁判沙汰となり、

最後は天狗が解決に乗り出すという噺です。


私の「あこがれ」のネタの一つですが、思って

た以上に難しいですな。同じようなセリフの繰り

返しになるので、もっとネタそのものをお腹に入

れないといけません。でも・・・結構、受けてたで

しょ?



中入り休憩中。

プログラムに連載中のくじらさんのコラムは、

特集コーナーの「くじらのひとりごと」に掲載して

います。


るうずさんの奥様より差し入れのお菓子ををい

ただきました。でも、写真を撮ろうとした時には

最後の1個になってました。楽屋の中はアマゾ

ンのピラニアが生息しています・・・。



中入り後は、この日も姫路の仕事場からあわ

ただしく駆けつけてきた洋酒家巧駆(ようしゅや

・こーく)さん。ネタは、「延陽伯(えんようはく)」

です。江戸落語では「たらちね」と呼ばれている

噺ですね。巧駆さん、本当に忙しそうですが、ネ

タはきっちりとこなします。


言葉のやたら丁寧なお嫁さんの「自己紹介」を

「長い名前」と勘違いして・・・巧駆さんのキャラ

にぴったりの噺です。


巧駆さんは高座が終わると、疾風のように仕事

場に戻って行きました。まるで、初代春団治の

ような・・・。


寄席も後半になりスタッフが忙しくなった頃、受

付を守る志熨家かりん(しのすや・かりん)さん

と寿亭さや豆(ことぶきてい・さやまめ)ちゃん

です。ちょっと暇そうな・・・。


お茶子はおなじみ「高座の守護神」天乃小てる

(あまの・こてる)さんです。



最後まで大勢のお客さんにお残りいただきまし

た。おかげさまで、入場者124名の大入り満員

となりました。駅前寄席では連続87回、定例会

としては131回連続の大入り記録の更新です。



トリは、このところ貫禄さえも感じさせるように

なってきた文々亭小輔(ぶんぶんてい・こすけ)

さん。演題は、「天災」の一席です。
この「天災」

という落語は、江戸落語でも同じタイトル、同じ

シチュエーションで演じられています。テーマは

「心学(しんがく)」です。


こちらは、小輔さんとは真逆の「短気な男」が

主人公。よく聞くと、単なる「いらち」ではない、

憎めない人。客席の視線を釘付けにして、見事

な「トリ」。




「心学」と言えば、江戸時代の学者・石田梅岩

が有名ですね。出身地の亀岡に史跡や銅像が

あります。「心学」は、人間とはどう生きるべき

かなどという哲学的な意味合いがあり、この落

語の主人公は、その「心学」の教えを素直に?

体得して騒動を巻き起こします。


無事にお開きとなり、恒例のさや豆ちゃんら

スタッフによるお客さんのお見送りです。この

ところ、さや豆ちゃんの人気も上がっており、

お客さんからお菓子の差し入れをたくさんいた

だき、おやつに不自由してないそうです・・・。



会の後の打ち上げの締めに出されたアイスと

シューのタワーです。思わず顔もほころびます。

次回の定例会は、5月11日(日)開催の「高槻

市民寄席」です。皆さまのご来場を心よりお待

ち申し上げておりまする。
<(_ _)>

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