過去の活動報告 No.140





第343回
 噺の会じゅげむ定期公演 

 第130回 高槻市民寄席  

と  き  令和5年11月19日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


今年最後の「高槻市民寄席」です。

天気は快晴。とはいえ、朝と晩などは

めっきり冷え込むようになってきまし

た。一日の寒暖差が大きいので、体調

管理には十分に気をつけましょう。


何も無いと、結構な広さの展示ホール。

ここに一から寄席会場を設営します。

今回は、欠席者が多く、どうしようかと

思ったのですが、欠席者も設営の手伝

いに来てもらえたので助かりました。


着々と設営作業が続きます。今回は、

この会場で来年にプロの噺家さんの

寄席を開催されるとのことで、その

主催者の方々が、会場の設営要領を

見学に来られていました。


いつもどおりの寄席会場の出来上がり

です。今回は、フラダンスのゲスト出演

があるので、高座と客席の間を少し広く

して、落語の時だけは高座を前に移動

させることにしました。


お客さんにお配りするプログラムと

チラシの準備も大事な作業になります。

プログラムは、入場者数のカウントに

必要ですし、チラシは次回の集客に

無くてはならないアイテムです。


そして、今回のフラダンスのゲストは

全員が女性なので、いつもの控え室

は、「女性専用」となっています。

男性出演者の控え室は、資材倉庫

です。

  


開演前には、フラダンスの立ち位置

やフォーメーションをチェックします。

早くから来られたお客さんもちらほら

おられ、珍しそうに見ておられました。

  


その間も、次々とお客さんが来場

されます。どれだけのお客さんに

お越しいただけるのか、緊張する

時間帯でもあります。


でも、開演時には、客席は大入り

(100名以上)の状態でした。

今回も、くじらいだー@さんのブログ

「ミニ活動報告」を引用させていただ

いています。(以下のの部分)


一席目は、潮吹亭くじらさん。演目は、

「ジンギスカン」です。今は亡き、

いとし・こいし師匠の漫才をくじらさん

が落語に仕立て上げたもの。ジンギ

スカン鍋の作り方を説明するだけなん

ですが、これが実に面白いんです。


「かんてき」やら「豆炭」などなど、

いわゆる「今時の話ではない」はず

なのに、違和感なく受け入れてもらえ

る。「いとこいマジック」に演者も

お客様もかかってます。


二席目は、寿亭司之助さんです。

演目は「鹿政談」。奈良で鹿を

殺せば重罪になった時代の裁判の

噺です。誤って鹿を殺してしまった

豆腐屋さんの運命やいかに!?


年々「お奉行様」が似合うキャラに

なってきている我らが代表。おかげで

今日の寄席も「おから」ではなく、

「大煎り(大入り)」です!


お茶子は、志熨家かりん・寿亭さや豆

の母娘の二人三脚コンビです。

この会場に備え付けの見台とひざ隠し

はかなり重量があるので、二人がかり

の作業になります。


三席目は、悠々亭一光さん。演目は、

先代の桂春蝶師匠の創作になる

「昭和任侠伝」です。やくざ映画が

全盛の頃、映画を観た若者がその影響

を受けてとんでもない行動をします。


古典新作を問わず、落語には

「根っからの悪者」は出てこない

という見本のような噺。タイトルは、

「昭和任侠伝」ながら、令和の

現代でも充分通用しますね。


中トリの四席目は、高月亭すばるさん。

演目は、「いもりの黒焼」です。

いもりの黒焼が、「ほれ薬」に

なると聞いた男が、好きな相手に

これを使おうとして大変なことに・・・


「黒焼き」というのは漢方薬と

して実在してました。まんざら

「作り話」ともいえません。

ただし、米俵には効くんだか

どうなんだか・・・


おかげさまをもちまして、今回も

入場者190人の大入満員となり

ました。改めまして、お越しいただ

いた方々には厚く御礼を申し上げ

ます <(_ _)>


中入りの休憩です。とはいえ、

スタッフは、会場をフラダンス仕様

にするため、高座を後方に移動さ

せる作業に追われてました。

(意外と重かった!!)


ゲスト出演者やお客さんから

いろいろなお菓子の差し入れを

いただきました。




中入り後は、大阪のフラダンス教室の

リオリオ・フラ・オ・ナープアさんで

す。当寄席では8年ぶりのフラダンス

になります。まずは、先生の坂口さん

からお客さんへご挨拶。


1曲目は、

Ku'u Ipo Onaona

(クウ イポ オナオナ)


直訳すると、「優しい香りの私の

恋人」というラブソング。


2曲目は、

He Mele No Lilo

(ヘ メレ ノ リロ)。

ディズニー映画「リロ&スティッチ」


のオープニング曲。


3曲目は、

Ua Lanipili I Ka Nani O Papakolea

(ウア ラニピリ イ カ ナニ オ

パパコレア)
。パパコレアという

地名の土地に降る雨を歌った曲。


4曲目は、


Aloha Oahu(アロハ オアフ)

ハワイのオアフ島のすべてを

讃える曲。


最後の5曲目は、フラダンスゲストの

総勢13名全員が客席を囲むように

ズラッと並ばれました。


ということで、5曲目は、

Ku'u Papale Lauhala

(クウ パーパレ ラウハラ)


タコノキの葉で編んだ自慢の帽子

を唄った曲。


お子様5名を含む13名の精鋭による

華やかなフラダンス。メンバーの

高齢化が噂されるなか、一服の

清涼剤ですな。来年以降も出演して

くださるそうな・・・


本日のトリは、三流亭志まねさん。

演目は、「試し酒」の一席です。

大店の旦那が遊びで、大酒飲みの

下男に5杯(升)の酒を飲まそう

とします。


次々と1升入りの器で酒を呑み

干す場面が見所でもあります。

徐々に酔いが回っていく姿は実に

お見事。この男、5升のお酒を飲み

干しますが、その秘訣とは・・・。


大酒のんでも決して「悪酔い」は

しない。1升飲み干すごとに客席から

拍手が。それだけではなく終演後

あるお客様から「飲み過ぎや!」と

叱られる始末。聴衆を噺の世界に

引き込む、文句なしの大トリ!


無事にお開きとなって、出演者と

スタッフ全員でお客さんをお見送り

します。お客さんの笑顔が、次回へ

の大きな励みになります。


また、多くのお客さんからいろんな

お言葉をいただけるので、この時間も

私どもの楽しみの一つになっています。


コロナ禍では、お客さんのお見送りも

憚られたものです。このあとは、大急ぎ

で会場の撤収作業をやり、もう一つの

楽しみである打ち上げ会場へ移動です。


打ち上げには、当会OBの浪華家久句さ

ん。そして、今回もいろいろお手伝いくだ

さった悠々亭一光さんの奥様も参加。落

語及びエンタメ談義に花が咲きました。

で、志まねさん。まだ飲み足りない!?






令和5年の最後の定例会です。

JR高槻駅の駅前ですが、会場は

高槻阪急スクエアになります。

天候は晴れ。朝晩の気温の寒暖差

が大きくて、体調管理が大変です。


JR高槻駅から高槻阪急スクエアへの

通路は、クリスマス商戦の真っ只中と

いうことで、クリスマスツリーがたくさん

並べられています。こういう風景を

見ると歳末の雰囲気を感じますね。


6階飲食店街にある多目的ホールが

寄席会場になります。他の会合で使用

された椅子や机を一旦撤収して、改め

て、寄席仕様の会場を作り上げます。

これが午前中の大きな作業です。


そして、その作業で一番難航する

のが、高座作りになります。机が

新しくなって、以前のように単純に

積み上げることができず、毎回、

試行錯誤の繰り返しです。


とはいえ、皆の知恵を結集し、

高座を完成させて、ありったけの

椅子も並べ終え、ちょうど昼前に

「駅前寄席」の会場が完成!!

あとはお客さんを待つばかり。


客席後方の机を利用した補助席も

少しレイアウトを変更し、3人ほど

多く座れるようにました。普通の

椅子よりちょっと高いので、意外と

高座が見やすいかも知れません。


会場の外にある受付も準備万端。

ここで入場されるお客さんに、今回

の寄席の番組やコラムが書かれた

プログラムと翌月開催の定例寄席

のチラシなどをお配りします。


現在は、通常の状態での開催ですが、

コロナ禍の最中は入場制限を行ってい

ましたので、自然とお客さんも早めに

来られるようになりました。この日も

開演1時間前には開場しました。


前説は、今回出番の無い高月亭

すばるさんです。主に、来年の正月

公演の告知をしましたが、すばるさん

の演目は、これまでの寄席ではない

新しい試みに挑戦されるそうです。


開演時には、すでに、当会の大入りの

基準の100名を超えていました。

今回も、くじらいだー@さんのブログ

「ミニ活動報告」を引用させていただ

いています。(以下の青の部分)


一席目は、三流亭志まねさんです。

演目は、江戸落語の「平林」。

お使いの行先を忘れた字の読めな

い丁稚さんが、手紙の宛先を道行く

人々に読んでもらいますが・・・。


人の苗字の読み方でここまで遊べる

ものですな。一説には「平林」とは

落語の開祖「安楽庵策伝」上人の

「俗名」だそうな・・・


二席目は、南茶亭おすしさん。演目

は、「時うどん」です。うどんの

代金の一文のお金ををごまかそうと

しますが・・・。うどんを食べるシーン

では、客席から拍手がわきました。


上方では「吉朝一門」や「露の瑞」

さんなどが手がける江戸の「時

そば」風演出です。落語のテクニック

の一つ「うどんの食べ方」を

かなり研究されたようで。


お茶子の寿亭さや豆さんです。

この日は、同級生が観に来てくれ

ていたようで、いつもよりテンション

が、高めだったような気がします。


三席目は、潮吹亭くじらさん。演目

は、「厄払い」です。この季節の

旬のネタと言えます。にわか仕込み

の厄払いなので、失敗ばかり。昔は

こんな珍しい商売があったんですね。

というわけで、本日お越しのお客様

128名の皆様の厄を払わせてもらい

ました。当会のお客様とはよく気が

合いますね・・・



四席目の中トリは、歩鱈小酔さん。

演目は、「太鼓腹」です。男芸者

と呼ばれる太鼓持ちが、若旦那の

遊び事に無理矢理に付き合わさ

れて痛い目に遭います。


ほとんど絶滅寸前の職業「太鼓持ち」。

そりゃこの噺のような無茶な要求に応え

ねばならないとなると、誰もなり手はい

ないですな。こんな噺をさわやかに

まとめる小酔さんの見事な中トリ。


おかげさまをもちまして、今回も

入場者128名の大入満員となり

ました。お寒い中をお越しいただき

まことに有り難うございました。

改めまして、御礼申し上げます。


ここで、中入りの休憩です。

名ビラは「仲入り」と表記します。

お客さんがたくさん入るように

人の「にんべん」を中の字に

付け足しています。


楽屋のテーブルには、お客さん

からいただいたチョコレートと

日本酒が並びました。どちらも

美味しくいただきました。


中入り後の五席目は、寿亭司之助

さん。演目は「花色木綿」です。

泥棒が長屋へ盗みに入りますが、

何も盗る物がありません。ところが、

住人は、盗られたとウソばかり・・・。


「あ〜すまんのう!」

もうお客様が待ち構えてます。

代表の「鉄板ネタ」といえます。

ちなみに、江戸落語ではタイトルが

「出来心」となります。


トリの六席目は、六弦亭ざくろさん。

演目は、人情噺の「薮入り」です。

昔の奉公人は年に2回だけ休み

があり、薮入りといいました。また、

家族もその日を待ちわびています。


クライマックスでは映画風のハメ

(マンドリン演奏)を入れて、

客席の涙を誘います。新国劇の

役者経験もあるざくろさん、

文句なしの大トリです。


久しぶりに家に帰ってくる息子を

今か今かと待っている父親の情愛

がいいですね。本来は江戸落語

なのですが、上方に設定を変えて

のざくろさんの熱演でした。


無事にお開きとなって、演者を含め

メンバー全員でお客さんのお見送り

です。これでうちの会では笑い納め。

次は、1月21日の「吉例顔見世

大興行」に全力を集中します。


打ち上げも以前のように大人数

になってきました。

今回の打ち上げ場所は、串カツの

「田中」です。


この店の1号店は東京なのですが、

味は、大阪の味を伝承されてます。


そして、この日の打ち上げは、会の

忘年会を兼ねたものになりました。


かなり盛り上がってるようですな。

プログラムに連載中のくじらさん

のコラムは、「特集」コーナーの

「くじらのひとりごと」に掲載して

います。




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