過去の活動報告 No.139

 第129回 高槻市民寄席  

と  き  令和5年9月24日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


猛暑の夏から急に朝晩は涼しくなって

きました。この日の朝の天気は快晴!

秋といえば、芸術の秋、スポーツの秋、

食欲の秋、読書の秋・・・。これからは

何をするにもいいシーズンです。


いつもどおり、10時30分から会場

設営を始めます。まずは、客席の

椅子出しとウォールの移動からです。

このあたりの作業は、結構、力のいる

作業になりますね。


並行して、会場の入り口付近の

ディスプレイなどの準備も行って

います。ここのところは、できるだ

け、目立つように工夫する必要が

あります。


落語の檜舞台になる高座も耐久性

と見栄えを考慮して作り上げます。

本来は、赤い色の和風カーペット

の緋毛氈で作りますが、予算の関

係上、赤色不織布で代用してます。


客席の両端に配置する椅子は、

お客さんが高座を見やすいように

角度をつけて並べています。これ

も、なかなか手間のかかる作業に

なります。


最後は、お客さんにお配りする

プログラムとチラシの準備をしま

す。プログラムには、入場者数

がすぐに把握できるように、ナン

バリングで番号を入れてます。

  


最近は、設営の作業にも慣れて

きましたので、作業後に若干の

時間的余裕もできてきました。

高座の前では落語談義や近況

報告などを行ってるようです。

  


会場の全景です。コロナ禍も

落ち着いてきましたので、この

ところは、客席を170席ほど

並べています。素人の寄席の

会場としてはよくできています。


このところ、開演の1時間前の

午後1時開場が定着してきました。

今回も、くじらいだー@さんのブログ

「ミニ活動報告」を引用させていただ

いています。(以下のの部分)


前説は、寿亭司之助さん。朝から

胃の不調で、苦しんでましたが、

何とか、つかみはOKのようでした。

高座には座らず、短めの前説。体調

が思わしくなくても、常にお客様第一。


会場は、もう、大入りの状態に

なっていましたので、少し早めに

開演とさせていただきました。

コロナ禍の入場制限がなくなり、

以前の活況が戻ってきました。


トップは、高月亭すばるさんです。

演目は、「看板の一(ぴん)」。

サイコロ博打の噺です。老練の

ご隠居と未熟な若者の対比が

本当に面白かったです。


「阪神タイガース優勝」の

マクラでツカミはOK。岡田阪神は、

この「看板オヤジ」のような

奇襲は使いません。すばるさんの

語り同様、正攻法です。


二席目は、潮吹亭くじらさんです。

演目は、久しぶりの「京の茶漬」。

京都の愛想言葉の茶漬を本当に

食べてやろうとする男の意地悪

な態度が実に妙でした。


このネタをかけるのは2006年以来。

息と間が難しい噺ではありますが、

このネタならではの空気感が伝わり

ましたかな?


お茶子は、志熨家かりん・寿亭

さや豆の母娘コンビなのですが、

最近の高座の仕事は、ほぼ、

さや豆さんが一人でこなせるよう

になってきています。


三席目は、滋賀県からのゲスト

出演の三流亭志ば落さんです。

演目は、「八五郎坊主」。成り

行きで、お坊さんになってしまった

八五郎のおとぼけぶりが爆笑です。


三流亭志まねさんの大学時代の

後輩ですが、この方は上方落語です。

高座経験は豊富。爆笑編ながら、

この噺ならではの秋の気配が・・・




中トリは、悠々亭一光さん。演目は、

人情噺の「井戸の茶碗」です。

登場人物は善人ばかりなのですが、

その間に挟まってくずやさんが、

大いに困り果てます。


プログラムのコラムで「六代・桂

文枝」師について熱く語っておられま

すが、今日は古典の名作。客席には

奥様が。一番聞かせたかった噺かも・・・

見事な中トリです。


おかげ様をもちまして、今回も

入場者165名の大入りとなりました。

改めまして、厚く御礼申し上げます。




中トリの一席が終われば、中入りの

10分間の休憩です。


楽屋には、お菓子の差し入れが

いっぱい。疲れも癒やされます。

有り難うございました。


中入りの時間もあっという間に

終わり、寄席の後半が始まります。

「もうすぐ始まりますよ〜」と

いう合図で、シャギリ(砂切)と

いうお囃子の曲が入ります。


中入り後は、三流亭志まねさん。

演目は、「茄子(なす)娘」です。

お寺の住職と茄子の精との愛の

物語に、メルヘンのような不思議

な展開に引き込まれます。


私も初めて聞く噺でしたが、なかなか

ファンタジックですね。マクラの

「この子を覚えてますか?」

なぜか、実話に思えてくる!?


トリは、歩鱈小酔さん。演目は、

「くっしゃみ講釈」です。

講釈師にひどい目に遭わされた

男が、仕返しに講釈場で唐辛子の

粉を火鉢にくすべます。


小酔さんが若手だったころからの

十八番です。客席割れんばかりの

大爆笑。私も舞台袖で大いに楽し

ませてもらいました。


講釈師の方にだんだんと煙が

漂い、くしゃみを連発する場面が

見ものでした。ホントに苦しそう・・・。

コロナ禍では、ちょっと演じにく

かった演目でもあります。


無事に寄席もお開きとなり、

皆さんをお見送りします。

次回の定例会は、10月15日(日)に

高槻阪急スクエア(百貨店)で

開催の「駅前寄席」です!!


終演後は、居酒屋さんで打ち上げ

です。今回は、久しぶりに大人数の

宴会になりました。寄席が終わった

後にワイワイと言いながら飲むお酒

や料理は、本当に美味しいですね。


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会場の高槻阪急スクエアです。

天候は晴れ。猛暑続きの夏から

急に朝晩が冷え込むような秋に

なった感じです。それでも、昼は

暑かったりと訳が分からない・・・


高槻阪急百貨店は10月6日から

館内をリニューアルして、高槻阪急

スクエアとなりました。それに伴い、

高槻阪急百貨店・駅前寄席は、

高槻阪急スクエア・駅前寄席に

名称が変更です。


館内の1階の中央付近には

お店ではなく、親子が遊べる

公園ができています。

「毎日をもっと素敵に、心地よく

過ごせる場所」になりました。


午前中は、会場設営に追われます。

前日にコンサートが行われたとの

ことで、椅子を出す手間が、若干

省略できて助かりました。

でも、問題は高座の設営です。


高座代わりのテーブルが最新の

ものに変わってからは、高さを

確保する方法を毎回、試行錯誤

しながら組み上げています。

前回は二段重ねのひな壇でしたが、

今回は何とかこんな感じに。


高座と付近の設営が終わりまし

た。上の方が少し変形していま

すが、この形が一番早くて耐久

性もいいような気がします。でも、

次回は別の形になるかも!?


客席を並び終えると、会場設営は

おおかた完了ということになります。

こちらの椅子は、以前、ホテルで

使われていたちょっと豪華な椅子

なのですが、ちょっと重いです・・・


会場設営のあとは、お客さんに

お配りするプログラムと次回の

寄席のチラシを配りやすいよう

に一組ずつ組み合わせます。

これも若干、手間がかかります。


受付の準備も万全です。こちらで

プログラムをお渡しし、入場者数を

カウントしています。

今回も、くじらいだー@さんのブログ

「ミニ活動報告」を引用させていただ

いています。(以下の
の部分)


いつもより早めに開場しました。

開場時間は、13時30分ですが、

もう13時前からお客様が来られます。

この期待に応えねば・・・各演者の

思いのこもった高座に乞うご期待!


前説は、三流亭志まねさんです。

前説は、原則として「出番のない

メンバー」がすることになってま

すが、意外に難しい。志まねさんの

そつのない語り口、勉強になります。


開演直前の楽屋の風景です。

開演5分前くらいに二番太鼓

というお囃子が入ります。

当会のお囃子は、基本、カセット

テープですが、拍子木は本物!


開演の時間となりました。客席は、

すでに100名を超える大入りの

状態です。客席の後方には、

立ち見の方がちょっと腰掛けられ

るように机を配置しています。


一席目は、歩鱈小酔さん。演目は

「子ほめ」です。子供をほめて、

ほめて、ほめ倒して、その親から

ごちそうになろうという算段ですが、

なかなか思うようには行きません。


国語の教科書にも載ったことのある

落語の代表ともいえるネタ。でも、

ベンチャラをいえばお酒が飲める、

ある意味いい時代だったようにも

思えます。きちんと演じれば、きちんと

笑いがとれる、その見本ともいえます。


二席目は、高月亭すばるさん。演目

は、酒をひとり占めして飲んでしまう

酒飲みの噺の「一人酒盛」です。

実は、この噺、「笑福亭流」と、

「米朝一門流」があって、今日の

すばるさんは「米朝一門流」。


なんとも「自己中」な酒飲みには

違いないが、「壁紙貼って手が

糊まみれ」なら、ある程度仕方

ないかとも思わせる、当会きって

のジェントルマンすばるさんの1席。



お茶子は、志熨家かりんさんと

寿亭さや豆さんの母娘コンビです。

さや豆さんが、会うたびに

「お姉さん」になってきてますね。


三席目は、南茶亭おすしさんです。

演目は、「ハンカチ」。ハンカチ1枚

で夫婦げんかになりますが、夫は

ひょんなことから商店街の「妻に

愛を叫ぶコンテスト」に出場!?



何人ものプロが手がける、すでに

「古典化」したネタ。今日の

おすしさんの高座を見て、なるほど

みんな演りたくなるのわかります。

既存の古典落語では描けない

夫婦愛。聴きいってしまいました。



おかげさまをもちまして、今回も

入場者131名の大入満員となりま

した。ご来場いただき厚く御礼申し

上げます。また、満員で入れな

かった方にはお詫び申し上げます。


中トリは、寿亭司之助さんです。

演目は「餅屋問答」。江戸落語

では、「こんにゃく問答」です。

何も知らない男が寺の住職に

なったことで大騒動になります。


デタラメ男が扮するデタラメ和尚の

唱えるデタラメお経に何ともいえない

味がありますね。司之助代表が

この噺をかけるのは何度目かしら・・・

やはり落語は「積み重ね」。文句

なしの中トリ。


中入りの10分間の休憩です。

寄席文字で書く名ビラの方は、

人がたくさん入るようにと縁起を

かついで「仲入り」と表記します。

文字通り、大入り満員でした。


五席目は、六弦亭ざくろさん。演目

は、信心深い犬の噺の「元犬」。


「信心を重ねれば犬も人間にな

れる」。落語の起源が、お坊さん

の説法から来てることからすれば、

「なるほど」。


でも、人間になっても

「犬時代」の習性がぬけない

ところがご愛敬。

客席をぐいぐい引き込む

まさに「ざくろワールド」


トリの出番の6席目まで、ほとんど

のお客さんが居残っていただいて

います。素人の寄席では、中入り

でお客さんが減るのはよくあること

なので、これは有り難いです。

トリは、潮吹亭くじらさん。演目は、

「肝つぶし」の一席です。


プロでも手がけるのは「桂千朝」師

など数名のみ。後半がアブノーマル

ではありますが、


夢で見た女性に恋わずらいする

友達を救うのに、生まれた年月

日時がそろった女の生き肝が必要

と知り、それに当てはまる自分の

妹を殺害しようと決心しますが・・・


この演目の終盤には、ハメのお囃子

とドラの音が必要です。お囃子担当

のくじらさんが高座に上がる時は、

司之助さんが下座を担当します。

前半の「間抜けな夢談義」に、

何ともいえない妙味があります。終演

後、あるお客様が「怖かった!最後

どうなるかと思った」とおっしゃって

ました。手応えありの一席。




ということで、今回の寄席も

無事にお開きとなりました。

プログラムに連載中のくじらさん

のコラムは、「特集」コーナーの

「くじらのひとりごと」に掲載です。




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