過去の活動報告 No.133

 第123回 高槻市民寄席  

と  き  令和4年9月18日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


大型台風接近ということで、寄席の

開催が危ぶまれましたが、少し進路が

それたので、何とか開催にこぎ着ける

ことができました。でも、天候は不安定

で、一時、雨も降りました。


そんな中、集客の不安も感じながら、

会場設営が始まりました。客席の

椅子の数をどれだけにするのか、

長年の経験と勘で決定するのですが、

最近は、予想に近い数字になってます。


高座は、寄席のメインの舞台になるので、

念入りに作り込んで行きます。以前は、

公演中に崩れたりずれたりすることも

よくありましたが、このところは、しっかり

と出来上がっています。


寄席会場の完成です。コロナ対策で

客席の間隔も空けて120席ほど

並べています。ちょっと並べすぎ?

とも思ったのですが・・・。


設営作業後の楽屋では、今日の演目で

ハメ(お囃子)が入るネタを演るざくろ

さんが、音響担当のくじらさんと打ち合わ

せをやってました。ハメのタイミングが

ずれると、噺が台無しになります。


このところは、お客さんがお越しになる

時間が早くなっているので、開演前の

午後1時には開場しています。この日も

早くから多くの方にご来場いただいて

います。

  


前説は出番の無い寿亭司之助さん。

珍しく世界のジョークをご披露。

今回も、くじらいだー@さんのブログ

「ミニ活動報告」を引用させていただ

いています。(以下のの部分)

  


午後2時の開演時間になりました。

集客状況に不安がありましたが、

おかげさまで、客席はそこそこ

埋まっています。


トップは、南茶亭おすしさん。演目は、

「動物園」です。園の目玉だった

虎が死んでしまって、着ぐるみに人間

が入ってごまかすことに。ところが、

雇われた男がいい加減な奴で・・・。


おすしさんの「十八番」。

トラの歩き方は、プロアマを問わず、

演者の工夫のしどころです。

ここでは、ほかの動物との比較論と

なります。


二番手は、洋酒家巧駆さん。演目は

「二人癖(ぐせ)」です。すぐに「飲める」と

言ってしまう癖と、「つまらない」と言って

しまう癖の男が、それぞれの癖が出たら

罰金を払うことにします。



本来の「癖の直し合い」から、いつの

間にか「いかに罰金をせしめる」と

目的が変わってしまう・・・。

落語国の住人は何とも無邪気ですね。


お茶子は、寿亭さや豆さん。今日は

相棒で母の志熨家かりんさんが所用で

お休みなので、一人でお茶子の仕事を

行いました。


三番手は、潮吹亭くじらさん。演目は、

「くやみ」です。お葬式の弔問客の

風景描写。これは今も昔もあまり変わら

ないようで、おくやみの言葉を上手に

言える人はあまりいないようです。


マクラの「くやみでしくじらないコツ」が

そこそこ受けてたような・・・。

英国と日本での「国葬」を前に

妙な「タイムリーネタ」に。


台風の影響もありましたが、お陰さまを

もちまして、
109名の方にご来場いただ

きました。改めまして、厚く御礼申し上げ

ます。


中トリは、六弦亭ざくろさん。演目は、

桂文枝師匠の創作落語の「シルバー

ウェディングベル」です。高齢夫婦の

結婚披露宴の模様でした。スピーチな

どもハチャメチャで大騒ぎになります。


ざくろさんの高座には、元気なお年寄り

がよく登場します。登場人物は演者と

ほとんど同年代なんですが・・・。

明らかに、演者の方が元気ですな。


ざくろさんの「白地の着物」は、


ネタの「ウェディング」に合わせたとの

ことですが・・・


中入り後の志まねさんが、それを受けて

とんでもない発言を・・・。

とりあえず、中入りの休憩です。


楽屋への差し入れのお菓子です。

右が一光さんの岡山のお土産「きび

だんご」。左が志まねさんの岩手の

お土産「南部せんべい」。いずれも

おいしくいただきました。


中入り後は、三流亭志まねさんです。

演目は、「目黒のさんま」。城外で

食べた庶民の食事「焼きさんま」の

旨さを忘れられず、お城に帰って、

「さんまが食べたい!」と所望します。


(ざくろさんの高座を見て)


あの着物が「死に装束」に見えて・・・

まあ、何てことを。

浮世離れした大名、庶民の味「さん

ま」が忘れられなくて。昨今の「グル

メブーム」への風刺でもありますね。


トリは、悠々亭一光さん。演目は、

「転宅」です。転宅とは引っ越しの

こと。落語に出てくる泥棒は間抜けが

多いのですが、この男も盗みに入った

家で、女性にまんまとだまされます。


プログラムで「悠々亭一光の落語の

歴史」を連載中。現在「勤労学生」

として落語を研究中。今日の高座は

その「研究発表」ともいえます。

思わぬどんでん返しが待っている大

ネタを演じ切り、見事な大トリでした。


泥棒は、女性の言われるままに夫婦の

約束までしてしまい、ふところのお金まで

巻き上げられます。翌日に、のこのこと

女の家に行ってみると・・・。

女性って、したたかで恐ろしい!?


というわけで、今回は前説からトリまで

大いに盛り上がりました。お客様方に

大いに乗せてもらいました。


コロナも徐々に収まりつつあるようです。

次回もよろしくお願い申し上げます。









寄席の会場の阪急百貨店は、

JR高槻駅のすぐ近くにあります。

だから、「駅前寄席」なのです。

でも、阪急高槻市駅からはちょっと

距離があるので、ちょっと複雑・・・。


午前10時30分に会場入りして、

まずは、出しっぱなしになっている

机などを撤去します。その後に、寄席

会場を設営しなければばりません。

ここは、結構、力仕事でもあります。


ところが、高座が出来上がったところで、

ちょっと問題点が発覚。演者が動く度に

マイクスタンドがゴトゴトと動くんです。

以前から気にはなっていた所なんで

すが、今回はついにNGということに。


結局、根本的に机の向きを横に変える

ことで、解決しました。高座は落語の

重要な舞台装置ですから、妥協は

せずに細心の注意を払って組み立て

なければなりません。


当会では、入場者が100人を超えると

大入りです。コロナ前は、ほぼ毎月が

大入りでしたが、コロナ以降は一度も

大入りにはなっていません。この日も

祈りを込めて100席用意しました。


いつも受付の周りのディスプレイを

担当しているのが、この二人です。

メンバーの中で最年長と最年少で、

その年の差は70歳!? 名コンビ

です。



会場設営の後は、お客さんにお配りする

プログラムや来月のチラシ、それに今回

は、会場になっている阪急百貨店さんの

イベントのチラシも組み込みました。


最近は、お客さんが早く来られるので、

開演1時間前には開場しています。

今回の活動報告も、くじらいだー@さん

ブログの「ミニ活動報告」を引用させて

いただいてます。(以下の
青字
の部分)


前説は、三流亭志まねさんです。

慣例として前説はその日、出番の

ない人が勤めますが、志まねさんの

場合、出番がなくても高座の映像

撮影など大忙し。


予定どおり午後2時ちょうどの開演です。

客席はほぼ埋まって、この時点で100人

を超える方にご来場いただきました。



トップは、寿亭司之助さん。演目は、

「寿限無」です。長い名前が出てきます。

当会の名前の由来そのものであるネタ

を当会代表が演じます。実は代表、演

じていてある疑問が湧いていたとか・・・


「寿限無の名前、出だしはなぜか

『じゅげむじゅげむ』と繰り返す。

これはなぜだろう?」。言われてみ

れば、繰り返す必然性があるんだ

かどうなんだか・・・


二番手は、六弦亭ざくろさん。演目は

「まめだ」です。豆だぬきと歌舞伎役者

のちょっともの悲しい人情噺です。

三田純市先生作、人間国宝の故・桂

米朝師匠口演の創作落語。


当会きっての元気印のざくろさん

ですが、こういう人情噺もまた似合う

んです。大阪ミナミにもタヌキがいた

ころをざくろさんはご存じかも??


三番手は、歩鱈小酔さん。演目は、

「お玉牛」です。評判の小町娘のお玉を

若い男たちが何とかものにしようと、夜、

お玉の家に忍んで行きます。家の中の

暗闇を探っていく仕草が見ものでした。


小酔さんが、「文々亭小輔」だったころ

からの十八番です。今風に言えば、

「セクハラネタ」ではありますが、

印象が実にさわやか。まさに

「小酔マジック」なり。


中トリは、潮吹亭くじらさん。演目は、

故・桂米朝師匠作の「一文笛」です。

名人技を持つスリの噺で、盗っ人根性

から幼い子供を窮地に・・・。古典の

味わいのある人情噺になっています。


今日はトップからずっと大受け。決して

笑いの多いネタではないのですが、

サゲの「実はわいぎっちょやねん」で

ドッときました。まさに演者冥利に

尽きます・・・


おかげさまをもちまして、入場者109人

の大入満員です。コロナのせいで集客

がどっと落ち込んでいましたが、大入り

になるのは、実に2年8か月ぶりです。

ほんとうに有り難うございました。


中入りの休憩時間(約10分)です。


阪急百貨店さんの4階では、百貨店の

イベントの王道、「北海道物産展」を

開催されており、たいそうな賑わいに

なっていました。


そんな中、志まねさんが、この物産展で

生キャラメルを購入。楽屋に差し入れて

いただきました。初めて食べる人も多く、

味と食感が大好評でした。


中入り後は、洋酒家巧駆さん。演目は、

「道具屋」です。露店で営む道具屋さん

の噺なのですが、並べている品物が

訳の分からない品物ばかりで、お客さん

とのトンチンカンな会話が楽しい噺です。


巧駆さんが大学落研に所属していた

ころからの持ちネタだそうで、なるほど

まさに手馴れたものです。

ややもするとダレがちな中入り後も

ばっちり。


お茶子は、志熨家かりん・寿亭さや豆の

母娘コンビ。現在小学五年生のさや豆さ

ん。「大人の対応ができるようになった」

とメンバーもっぱらの評判。


トリは、びい亭るうずさん。演目は、

「しじみ売り」の一席です。雪が

降る寒い日にもかかわらず、身なりの

貧しい子供が、震えながら、蜆を売り

歩くところから噺が始まります。


満を持しての人情噺。笑いの起こる

はずのない場面で笑いが起こって、

演者はやや戸惑っておられましたが、

これもお客様方の「笑いに貪欲」な

姿勢のなせる業。文句なしの大トリです。

子供の売るしじみを、ある親方が全部

買ってくれて、それを川に流させます。

その時の何気ない世間話から思いも

よらない展開になっていきます。

噺の元は講釈ネタとのことでした。

今回も無事お開きとなり、スタッフ総出

で、お見送りさせていただきました。

プログラム連載中のくじらさんのコラムは、

特集コーナーの「くじらのひとりごと」

掲載しています。

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