過去の活動報告 No.117





第296回 噺の会じゅげむ定期公演 


 第106回 高槻市民寄席  


と  き  平成30年11月18日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ



前回(9月30日)開催予定の高槻市民寄

席は台風が直撃の恐れがあったことから

やむなく中止になってしまったのですが、

今回は秋晴れのいい天気になりました。


会場の展示ホールは、かなり広いスペース

になります。そこに、寄席会場を一から作り

上げます。


必要な機材を倉庫から運び出し・・・


それぞれ所定の位置に並べます。


低床の舞台の上に机3脚を並べて、落語

の高座を作ります。ここの会場の広さなら、

最低このくらいの高さが必要ですね。


高座が完成しました。

  


寄席会場の全景です。


会場設営の後は、お客さんにお配りする

プログラムとチラシの準備をします。


開場直後の受付です。通常は開演30分前

ですが、早い方は1時間前にお越しです。


今回の活動報告も、くじらいだー@さんの

ブログの「ミニ活動報告」を引用させていた

だいています。(
青字の部分)



前説は、潮吹亭(しおふくてい)くじらさん。

お伝えした事は次の3つ

@9月30日開催予定「高槻市民寄席」
 台風の影響による「中止」のお詫び。

A当会HPアドレスの変更

B来年3月3日開催の「第108回・高槻市民寄席」は定例会300回記念として、300名収容の2階多目的ホールで開催(これについてはまた後ほど)


前説の間も、続々とお客さんが来場されて

ます。


午後2時ちょうど、開演です。


トップは、高月亭太陽(たかつきてい・たい

よう)さんです。ネタは、現在、社会問題に

もなっている特殊詐欺を題材にした「還付

金詐欺」です。この噺は、桂三若さんが

警察とコラボした創作落語とのこと。

いきなり、役所から還付金の電話が・・・



6月10日「第178回・駅前寄席」での「オ

レオレ詐欺」に続く防犯落語第二弾。

ATM機での還付金手続きはありえません。

・・・で、今日はもう一席「防犯落語」が。

また後ほど・・・


二番手は、歩鱈小酔(ほたら・こよう)さ

ん。演目は、十八番の「時うどん」です。

屋台のうどんの勘定を計略を使って一文

ごまかすために、人のマネをするのです

が、見事に失敗します。いかにも落語らし

い筋立てになっていますね。


で、これもある意味「詐欺」ですね。十六文

のうちの一文をごまかすささやかな・・・。

小酔さんのうどんを食べる仕草は、半端な

プロより上手いという噂で持ちきりです。


お茶子は志熨家(しのすや)かりん・

寿亭さや豆(ことぶきてい・さやまめ)の

母娘コンビです。


三番手は、びい亭るうずさん。演目は創作

落語の「いたりきたり」です。家庭で飼って

いるペットの噺で、このペットの名前が「い

たりきたり」という不思議な生き物。なぜ、

そんな名前なのかと言うと、行たり来たり

するからという摩訶不思議な落語です。


桂枝雀師の創作で、私の記憶ではABC

「枝雀寄席」でのイーデス・ハンソン氏と

の対談の中でアドリブに近い形で生まれた

ような、何ともホワーンとした噺ですが・・・

実はこのあと、るうずさんのどえらい能力に

感心しました(これはまた後ほど)


中トリは、悠々亭一光(ゆうゆうてい・いっ

こう)さん。ネタは、「葬儀屋さん」です。

葬式は、厳粛なのが当たり前。でも、常識

はずれな遺族の相手に葬儀屋さんも大変。

段取りを進めようとする葬儀屋さんの質問

に、遺族らはトンチンカンな対応ばかり。


こちらは笑福亭福笑師の創作。古典・創作

を問わず、葬儀を扱った噺は結構多いです

が、これはもう爆笑編です。安定感のある

一光さんの語り口。見事な中トリです。



おかげさまをもちまして、今回は入場者

163名の大入満員となりました。ご来場

いただきまして、まことに有り難く御礼申し

上げます。


中入りの休憩(約10分)です。楽屋からも

「おなかいり〜」の声が掛かります。


楽屋に並ぶ差し入れのお菓子の数々

納豆スナック(梅味とからしマヨネーズ味)

と干し納豆で、納豆づくしです。志まねさん

の茨城名物のお土産でした。



当会のメディア部門? 担当のメンバー。

左が写真担当の笑吉(しょうきち)さん、

中央がビデオ担当の志まね(しまね)さん。

右奥は今回取材に来ていただいた高槻

ケーブルテレビのスタッフさんです。



中入り後は、寿亭司之助(ことぶきてい・

しのすけ)さん。ネタは、「老婆の休日(ろ

うばのきゅうじつ)」です。病院の待合室

での元気なおばあさん二人の会話だけ

の落語なんですが、それがぶっ飛んで

いて実に面白くなっています。


桂文珍師の創作ですが、ここに「防犯落

語」的要素を盛り込んだまさに「司之助

十八番」です。トップの「還付金詐欺」と

もうまくリンクしました。



トリは、三流亭志まね(さんりゅうてい・

しまね)さんです。演題は、江戸落語の

「禁酒番屋」。いろいろとあって、侍に

禁酒令が出た城下町の酒屋が何とか

工夫を凝らして、禁酒番屋を通り抜け

て酒をお得意の侍に届けようとします。


酒屋側の頭をひねりにひねった作戦が

ことごとく番屋の侍に見破られて、持って

きたお酒をその侍たちに全部飲まれてし

まいます。そこで酒屋の奉公人が一計を

案じて、番屋の侍たちに仕返しをします。

その方法とは・・・!?


上方では「禁酒関所」筋立てはほとんど

一緒です。最後に「相撲場風景」的展開

が待ってますが、そこは志まねさん上品?

にまとめました。堂々の大トリです。



無事にお開きとなり、お客さんをお見送り。

皆さんの笑顔が、今回の寄席の成功を

物語っています。


、終演後。会場の撤収の後「300回記

念興行」の打ち合わせに登場したのがなん

と、るうずさん作成の「絵コンテ」です。記念

興行のプログラム案を詳細にわたり作成。

まさに「敏腕プロデューサー」です。おそら

く、今までにない記念興行になりそうです。

乞うご期待!


で、これが、その絵コンテです。


次回定例会は、12月16日(日)、高槻

西武百貨店での第181回「駅前寄席」

です。お誘いあわせのうえ、是非ともご来場

ください。よろしくお願いします。









第297回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.181

と き  平成30年12月16日(日) 午後2時開演
ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


この年最後の定例会、第181回「駅前寄

席」の会場の高槻西武百貨店です。JR高槻

駅から通路でつながっています。空模様は

曇りで夕方からは雨が降ってきました。


店内は、歳末商戦の真っ最中。2階の出入

口の通路にもクリスマスツリーが並んでい

ます。


ホールに並べられたテーブルや椅子を一旦

運び出し、寄席の会場に作り直します。テー

ブルは結構重いので、力持ちの出番になり

ます。


椅子並べも長年のノウハウがあります。

それと並行して落語の舞台になる高座を

組み立てます。低床舞台の上にテーブル

を二脚おいて、緋毛せんで囲んで高座が

できあがります。


今回の高座設営の課題は、マイクスタンド

の揺れに伴う雑音の防止です。試行錯誤

の結果、薄い座布団の上に合板のボード

を置くことにしました。


寄席会場の設営完了です。今回は、椅子

が若干数不足していましたので、テーブル

を椅子代わりに最後列に並べてみました。



開場時間になる前から、次々とお客さんが

ご来場くださっています。住所をご登録いた

だいている方には案内ハガキをご送付して

いますが、案内ハガキがなくても自由に

ご入場いただけます。


前説は、くじらさん(左)と司之助さん(右)

です。掛け合い漫才風にやってみました。

今年の漢字一文字や謎かけで会場の空気

を暖めます。恒例の「盲導犬育成チャリティ

カレンダー」のご案内も行いました。


一年の笑い納め、「駅前寄席」の開演です。

定例会としては297回目になりました。

今回の活動報告も、くじらいだー@さんの

ブログの「ミニ活動報告」を引用させていた

だいています。(以下の
青字の部分)



トップは、三流亭志まねさん、ネタは「平林

(ひらばやし)」です。字の読めない丁稚さ

んが、手紙のお使いを頼まれますが、行き

先を忘れていまします。道行く人々に手紙

の宛先を読んでもらうのですが・・・。


江戸落語では「ひらばやし」上方では「たい

らばやし」。筋立てはほとんど同じですが、

「♪赤止まりの青歩き」というくだりは上方

では聞きませんね。


お茶子は、寿亭さや豆ちゃん。座布団返し

名ビラ返しは、お手のものです。でも、まだ

手に負えないお仕事があり、お母さんの

手助けがいります。それは後ほど。


二番手は、南茶亭おすしさんです。演目は、

当初の「時うどん」から創作落語の「蒸発」

に変更になりました。ところが、手違いで

プログラムの演目が、「時うどん」のまま!

さあ、どうする!?



「時うどん」は先月歩鱈小酔さんがされて

ます。しかし「時うどん」はおすしさんの持

ちネタでもあるので、私はどちらかというと

「聞き比べ」て見たかった? で、おすしさ

んの機転でこのミスを笑いにつなげました。

「蒸発」というネタが「蒸発」しかけた!?


この日は非常に空気が乾燥していました。

お茶子のさや豆ちゃんが楽屋の壁に頭を

付けただけで、静電気のせいで、髪の毛

がこんなことに・・・。


三番手は、寿亭司之助さん。ネタは、相撲

の落語の「大安売り」です。大相撲が年に2

場所で、1場所が10日間だったころの力士

の噺です。贔屓の町の若い衆が、場所の

活躍を聞こうと懸命になりますが・・・。


前説で「今年の漢字」についてふれました。

司之助代表の漢字は「貴」。今年は元貴乃

花親方の言動に振り回された一年だった

ようで・・・そうです「大安売り」は決して

歳末の話ではありません。



今年最後の定例会もおかげさまを持ちまし

て、立ち見の方が出るくらいの盛況さで、

入場者162名の大入満員となりました。

お寒い中をご来場いただき、まことに有り

難うございました。



中トリは、潮吹亭くじらさん。演目は季節感

たっぷりのネタの「厄払い」です。昔、
大晦

日の商家では縁起を担いで厄払いを呼び、

昔から決まった文句を言ってもらって厄を

払うのが習わしだったそうです。


満を持しての「大晦日ネタ」だったのです

が、もう一つ運びが悪かったのか、受けが

良くなかったように思います。何かと「災」

の多かったこの一年の厄落としをしたかった

のですが・・・
てなことを言われてますが、

年の瀬の雰囲気が底抜けによかったです。


中入りの休憩です。名ビラに書く寄席文字

は、人が入るように縁起を担いで「中」に

にんべんを付けて「仲」の字を当てます。



楽屋に差し入れのお菓子。

くじらさんから東京みやげの笑点おこし。

ざくろさんからは、小倉山荘のおかきです。


中入り後は、悠々亭一光さん。ネタは、

「魚根問」です。
「やかん」という落語の

前半部分を独立させた噺とのこと。

物知りだと自慢する人物に、いろんな魚

の名前の由来を尋ねます。


落語には「根問もの」というジャンルがあっ

て、ある疑問を根掘り葉掘り問いただすネ

タ。手軽に笑える噺でこのあとの超大ネタ

「芝浜」のちょうど良い「オードブル」と

なりました。


お茶子のさや豆ちゃんの手に負えない仕事

というのがこれ。見台と膝隠しの移動です。

ちょっと重たいので、母親の志熨家かりん

さんがこの時だけお手伝いをします。


トリは、六弦亭ざくろさんです。演題は、当

会定例会では初の江戸落語の名作「芝浜」。

「酔っぱらい、芝浜、革財布」の題で、圓朝

が作った
三題噺というのが通説ですが、すで

にあった噺に圓朝が手を加えて洗練された

人情噺に仕立て上げたという説もあります。


言わずと知れた江戸落語の大ネタ。あえて

「上方風アレンジ」はせず、真正面から

取り組みました。

魚屋職人の夫婦の機微を描いた人情噺。

かつて「新国劇」の役者でもあったざくろ

さん、次第次第に、良い意味で「落語」では


なく「芝居」の世界に。今年一年の大トリに

ふさわしい一席。見事です。


大金の入った財布を拾って散財してしまった

夫を見て、女房はこのままではダメになると

思い、財布は夢だったとウソを言って、夫に

心を入れ替えさせるという筋立てです。


噺は江戸風ですが、ざくろさん流の演出も

ありました。随所に効果音の下座や音楽を

入れています。お囃子係のくじらさんもタイ

ミングを外さないように真剣に取り組んで

ました。


長講の一席でしたが、ざくろさんの熱演に

客席は立ち見も含め最後まで満員の状態

でした。


無事にお開きになって、スタッフ全員でお客

さんをお見送りします。

プログラム連載中のくじらさんのコラムは、

特集コーナーの「くじらのひとりごと」

掲載しています。


終演後の打ち上げ兼当会の忘年会は、

セルフ焼き鳥のお店「トリノマ」で大いに

盛り上がりました。

次回定例会は1月13日(日)の高槻市民

寄席です。よろしくお願い申し上げます!


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