過去の活動報告 No.76









第215回噺の会じゅげむ定期公演 

 第66回 高槻市民寄席  

      
  
と  き  平成24年1月9日(月・祝) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


いかにも寒そうな空の色です。


センター前の掲示板のポスター。

「吉例顔見世大興行」ということで、出演者も

じゅげむKOBEとの合同で12名の豪華? な

番組となっています。



出演者総出で会場設営にあたります。


高座の組み立ても、毎回工夫しながらやって

います。


完成した高座と高座を上り下りするための階段

です。


客席も並べ終わり、会場設営も終了しました。


こちらも恒例になっていますお客さんに配布す

るお年玉(大入袋)の準備を皆でやっていると

ころですね。

   


今回の大入袋はこれ。前回は手書きで苦労し

ましたので、会名のスタンプを特注しました。


この日も開場時間の前から大勢のお客さんが

お越しいただきました。


午後2時の開演の時間前にはほぼ満員となり

ましたので、予定より少し早く開演です。


今年の正月公演のトップでのご挨拶は、昨年の

大トリを務めた洋酒家巧駆(ようしゅや・こーく)

さん。落語の演目は、「子ほめ」です。


落研出身で社会人になってから当会に入会し

た巧駆さんも10年目になりました。


このネタ、古くは「赤子ほめ」と言ったそうです。

酒を飲ませてもらいたいがために、いろんな人

をほめるのですが、うまく行かない喜六さん。

奥の手とばかり、産まれたばかりの赤ん坊をほ

めようと近所の家に乗り込んで行きますが・・・。


二番手は、南茶亭おすし(なんちゃってい・おす

し)さん。京都市在住で、
ちょうど1年前の1月に

入会したニューフェイスでもあります。

ネタは十八番の「動物園」。


主人公の男は楽な仕事がしたいということで、

移動動物園の死んだトラの皮を着て、人気者

だったそのトラの代わりを務めることなります。

実際やってみると楽な仕事で、見物に来た子供

を脅かしたりして遊んでいる。ところが、とんで

もないアナウンスが流れてパニックに・・・。


三番手は、寿亭司之助(ことぶきてい・しのすけ)

さん。当会の活動に参加して、19年目の一番

の古株となりました。ネタは、当会の名前の元

となった「寿限無」です。


といっても、いつもの「寿限無」ではありません。

名前を付けてもらった子供が成長し、学校に

行くようになると名前が長すぎて不都合なこと

ばかりだったので、お父さんに頼んで短い名前

に変えてもらうことにします。でも、色んな人の

意見を聞いているうちに決まった名前が・・・。


四番手は、悠々亭一光(ゆうゆうてい・いっこう)

さん。入会してちょうど4年になります。現在は

単身赴任で東京住まいなのですが、毎月の定

期公演には必ず、顔を出しています。


演題は、「黄金(きん)の大黒」です。江戸落語

でも内容はほぼ同じです。で、今回の一光さん

は、何とその江戸バージョンでした。砂遊びをし

ていた家主の子供が黄金の大黒を掘り出して、

長屋の連中がその祝いに集まって大宴会が始

まります。すると、置物の大黒さんが・・・。


五番手は、潮吹亭くじら(しおふくてい・くじら)さ

ん。くじらさんも入会して14年目になりました。

ネタは「いとこい落語」の「ジンギスカン」です。


「いとこい落語」は、夢路いとし喜味こいし師匠

の漫才の落語版で、くじらさんのオリジナルの

落語です
。テーマは、ジンギスカン鍋の作り方

になります。鍋を準備して作っていくところを

逐一説明するだけなのですが、その会話が何

とも言えず楽しい噺になっています。


中トリは、神戸を拠点に活躍している「じゅげむ

KOBE」の世話役・竹馬亭志ん友(ちくばてい・

しんゆう)さん。演題は、旬の江戸落語の「御慶

(ぎょけい)」です。


富くじに凝っている八五郎が大晦日に千両富

に大当たり。一夜にして大金持ちになります。

そして、年が明けての年始回りには、裃から刀

まで調えて正装で行こうということになり、慌て

て買い物に出かけ、新年の挨拶をにわか仕込

みするのですが・・・。


おかげさまで、毎年、正月公演は超・大入満員

になります。今回も238名のお客さんにご来場

いただきました。まことに有り難うございます。


スタッフも会場の後ろで高座を見守ります。

写真撮影、ビデオ撮影もここから行います。


中入り休憩。


中入り後(七番手)は、六弦亭ざくろ(ろくげん

てい・ざくろ)さん。若い頃は、あの新国劇に在

籍していたという経歴を持つざくろさん、前出の

おすしさんと同時期の入会で、ちょうど1年にな

ります。当会最年長ながら、現役のマラソンラン

ナーです。今回のネタは「つる」。


上方落語の定番ともいえる「つる」ですが、業界

では、「つる」に始まり「つる」に終わるというく

らい簡単なようで奥の深い落語でもあります。

首の長い鶴という鳥が、なぜ「つる」と呼ばれる

ようになったのかという根問いものの代表です。


八番手は、「じゅげむKOBE」の賑わい亭六三

(にぎわいてい・ろくさん)さん。酒豪揃いの神戸

のメンバーの中でも、横綱級の酒豪かもしれま

せんね。演目は珍品落語の「地蔵の散髪」です。


落語というのは奇想天外なものが多いのです

が、この「地蔵の散髪」も小咄ながら、ちょっと

普通では想像もできない発想でしょう。お尻が

毛深い主人公の男が、その毛を一気に抜く方

法を教わりますが、その方法というのがとんで

もない方法で・・・。お地蔵さんもびっくり!!


九番手は、浪華家久句(なにわや・くっく)さん。

今回も恒例の「歌謡ショー!?」で、自慢ののど

を聴かせます。

今回は趣向を凝らしての物まね風歌謡ショー。

まずは、東海林太郎さんの「名月赤城山」。


二曲目は、小林旭の「さすらい」です。もう完全

なりきってますね。二大スターの共演に加えて

楽しいトークを交えた歌謡ショーで、お客さんも

大いに楽しんでいただきました。

ちなみに、久句さんは、来月に地元の豊中で、

「古稀落語会」を開催されます。


十番手は、文々亭小輔(ぶんぶんてい・こすけ)

さん。趣味が落語と温泉めぐりという実に若者ら

しい? 小輔さんですが、今回のネタは、その

真面目な性格とは裏腹のアウトロー的な博打の

落語で、「看板の一(ぴん)」です。


博打、いわゆる賭け事で儲ける人はあまりいま

せん。でも、一攫千金を夢見てついつい手を出

してしまう人も多いようです。そんな若い博打好

きの男が、隠居さんから「看板の一」という手口

のいかさま博打で痛い目にあわされたにもかか

わらず、マネをしようとします。でも・・・。


十一番手は、「じゅげむKOBE」の戎家ぱんだ

(えびすや・ぱんだ)さん。正月公演は、いつも

ギター片手に色物を担当していただいていまし

たが、今回は本来の落語での登場です。演目

は、今や古典落語とも言える「ぜんざい公社」。


この落語は一昔、いやもっと昔の時代が背景

で、ぜんざい屋が国営の事業になったらどうな

るのかという噺です。巷では悪名高い、いわゆ

るお役所仕事に対する風刺が込められていま

す。今では時代の流れが逆になって、民営化が

進められていますが・・・。


十二番手で本日の大トリ、三流亭志まね(さん

りゅうてい・しまね)さん。志まねさんは、前出の

一光さんとは逆で、大阪に単身赴任中です。

落研出身で、当会に入会してから7年目になり

ます。演題は、「一目あがり」。


正月公演の「吉例顔見世大興行」は、大勢が

出演するために一人の持ち時間は10分以内

と定められていますが、中トリと大トリにはその

ルールは適用されません。でも、一人10分の

予定がついつい延びてしまって、時間が押して

しまっての志まねさんの登場となりました。


ということで、たっぷりとは行きませんでしたが、

十八番の江戸落語でお客さんを爆笑させます。

掛け軸のほめ方を隠居さんに教わった主人公、

別の家で同じように掛け軸をほめますが、なか

なか思うように事が運びません。話題が一目ず

つ上がっていく、めでたい噺でもあります。


打ち上げは、いつもの「阿國」さんを貸し切り、

新年会を兼ねた大宴会です。差し入れにいた

だいた日本酒もあっという間に空になったよう

です。

次回の定例会は、2月19日(日)開催の第140

回「駅前寄席」です。
(詳細は「お知らせ」コーナーで…)

 




第216回 噺の会じゅげむ定期公演

 
高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.140
   
と き 平成24年2月19日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


JR高槻駅と西武百貨店を結ぶ連絡橋です。

向こうに建設中の高層マンションも完成間近な

ようです。


会場の設営の模様です。会場がここ高槻西武

百貨店に移転してから40回目の開催となりま

すので、メンバーも手慣れたものです。


会場設営と並行して楽屋も作ります。結構、力

仕事が多いですね。

.

楽屋作りもほぼ終了し、周辺のディスプレイを

施して会場設営も完了となります。


会場の隣のうどん屋(杵屋)さんの前の案内の

ポップです。その他にもこのフロア各所に置い

ていただいています。


開場直前、お客さんにお配りするプログラムや

チラシの準備も急ピッチで進めます。


準備万端終了し、いよいよ開場時間です。


開演の少し前からは前説が始まります。主に、

この日の番組の解説や次回公演やイベントの

宣伝になります。今回の前説担当は出番のな

い寿亭司之助(ことぶきてい・しのすけ)さんで

す。



その間も受付にお客さんが次々とご来場です。


というところで、第140回「駅前寄席」の開演

です。客席はほぼ満席の状態です。


トップバッターは、三流亭志まね(さんりゅうて

い・しまね)さん。ネタは、「平林」です。上方落

語では「たいらばやし」、江戸落語では「ひらば

やし」と発音することが多いようですね。志まね

さんは江戸落語になります。


平林(ひらばやし)さんの所へ手紙を届ける用

事を仰せつかった丁稚さん。途中で行き先を忘

れてしまいます。字の読めない彼は道行く人に

手紙の宛先を読んでもらうのですが、人それぞ

れ読み方が違うので困ってしまいます。


楽屋で出番待ちをしながら出囃子係を務める

潮吹亭くじら(しおふくてい・くじら)さんです。

当日のプログラムに連載中のくじらさんのコラ

ムは、特集コーナーの「くじらのひとりごと」

掲載しています。

 


二番手は、文々亭小輔(ぶんぶんてい・こすけ)

さん。演目は「太鼓腹」です。太鼓とは、いわゆ

「太鼓持ち」、正式名称は「幇間(ほうかん)」と

呼ばれる男芸者ですね。旦那の機嫌を損ねな

いようにするのが仕事です。


この落語に登場する幇間のお相手が、最近、

鍼(はり)を習い始めた若旦那で、幇間はその

若旦那の人体実験の標的になってしまいまし

た。ところが、実験は大失敗。件の若旦那は

無責任に逃走してしまいます。後に残された

血だらけの幇間の運命やいかに・・・。


お茶子は、天乃小てる(あまの・こてる)さん。


三番手は、潮吹亭くじらさん。ネタは「狸の賽

(さいころ)」です。通称「たぬさい」と呼ばれる

博打の噺ですね。ここに出てくる博打は、一番

単純な「ちょぼいち」と言われるサイコロ1個で

出た目を当てるものです。


主人公の男がひょんなことで命を助けた仔狸

が恩返しにきます。この男は一計を案じ、狸を

サイコロに化けさせて、博打で一儲けしようと

するのですが、思わぬトラブルが起きて、大変

なことになってしまいます。狸の仕草が実にか

わいらしい落語でした。


楽屋と高座の境となる暖簾です。ここをくぐった

途端に皆、噺家の顔に変身します。


中トリは、講談でのゲストの太閤堂新玄(たい

こうどう・しんげん)さんです。ゲストと言っても、

平成16年から毎年出演していただいている

準レギュラー的存在ですが…。演題は、「頼朝

公のお夜這(よば)い」でした。講談には落語

以上に奇抜なネタがあるものです。


頼朝公とはご存知のとおり、鎌倉幕府を開いた

征夷大将軍の源頼朝のことですね。お夜這い

は・・・あの夜這いのこと。平安時代に貴族の

間で流行し、それが庶民にも広まったそうです。

さて、武家の頭領・頼朝公のお夜這いとは・・・。


おかげさまをもちまして、今回も入場者139名

の大入満員。駅前寄席では74回連続、定例会

としては105回連続の大入り記録更新となり

ました。


お中入り


ゲストの新玄さんからの差し入れです。高槻の

新名物!?「高槻太鼓」の饅頭です。ごちそう

さまでした。おいしかったです。


中入りの後は、南茶亭おすし(なんちゃってい・

おすし)さん。ネタは「桃太郎」です。日本の昔話

の中で一番有名とも言える桃太郎。その桃太郎

の解釈を巡る親子の会話は実によくできた落語

かもしれません。


昔の子供は親の寝物語の昔話を聞きながら

よく寝入ったものです。でも最近の子供は・・・

という落語です。親の語る桃太郎の昔話にいち

いち説明を求めますが、そのうちに親子の立

場が逆転し、子供が親に桃太郎のいわれを

説きます。


いつもは受付の後ろのディスプレイにしていた

屏風(単に廃物のフスマですが)は、今回、楽屋

の入口に移動しました。毎回、試行錯誤の繰り

返しです。


本日のトリは、悠々亭一光(ゆうゆうてい・いっ

こう)さん。今回もはるばる東京からの出張出

演です。演題は「堪忍袋」。結婚式のスピーチ

なんかによく引用される「堪忍袋」ですね。人生

は堪えることも大事です。それを手助けするの

がここに登場する堪忍袋なのです。



ネタはいきなり、ど派手な夫婦げんかから始ま

ります。その迫力や、お客さんも一瞬たじろぐ

ほどでした。でも、そのけんかも原因は他愛の

ものです。そして、それぞれに言い分があり、

どちらもどちらと言った感じです。



仲裁に入った友達に「堪忍袋」を作って言いた

いことをとじ込めればいいと教わり、さっそく実

行するとなかなかいい具合で気分もスッキリ。

そのうわさを聞きつけ、いろんな人がその袋を

借りに来るのですが・・・。大迫力で演じきった

一光さん、見事、会場の爆笑をさらいました。

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