過去の活動報告 No.55













第172回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.118

と  き 平成20年5月18日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


「駅前寄席」の会場の「高槻西武百貨店」です。

こちらに会場を移転して18回目になります。

「駅前寄席」=「高槻西武百貨店」というのも

定着してきた感があります。


高槻西武百貨店の館内も浴衣が並んでおり、

すでに、気分は夏に向かっています。


会場設営の終わった高座では、先々月に足など

をケガして先月はお休みだった阿遊亭弘遊さん

が、リハビリ? を兼ねてネタ繰りをしてます。


今回もディスプレイ用の新アイテムが登場。

当会のコンセプトでもある「笑う門には福来たる」

のペナントです。


今回も、常連のお客さんや噂を聞きつけての

お客さんが早くからお見えになりました。


第118回「駅前寄席」(定例会では172回目)の

開演です。今回は、いつもの飛び入りの島凡太

さんが出られないので、前説を兼ねて開演予定

時刻の5分前に高座に上がりました。すでに、

客席はほぼ満員です。


トップは、前回にトリを務めた寿亭司之助さん。

この日は特別に二席演ります。一席目は「開口

一番」。これは演目ではありません。寄席の一番

最初にしゃべりますということで、どんな演目を

演ってもよいのです。


という訳で、今回の「開口一番」は、打ち上げの

宴会などの「お酒」の話題からお酒の小咄をい

くつか演り、最後に「酒のかす」という下戸の噺

になりました。酒のかすを食べて酔っぱらうとい

うネタです。


仕切りのパネルの枚数に余裕があったので、楽

屋内に撮影用ブースを特設しました。これによっ

て、お客さんの邪魔にならないようにビデオや写

真を撮影できます。今回の撮影担当は、スタッフ

の真琴家笑吉さんです。


二番手は、花乃家めぞんさん。演目は「饅頭こ

わい」です。「寿限無」や「時うどん」と並んで、

落語の代名詞とも言える定番のネタで、上方と

東京では演出が違います。上方では、途中が

怪談仕立てになります。


めぞんさんは東京落語です。男達が恐い物を

尋ね合ううちに、「饅頭」が恐いと言い出す者が

おり、その男に饅頭を投げつけて驚く姿を見て

楽しもうとするのですが、逆にギャフンという目

にあわされます。


楽屋での三流亭志まねさんですが。ちょっと珍し

いTシャツを着ていました。島根県出身の志まね

さんが着ているのは、「島根県」Tシャツです。

下の写真がそのアップ。


日本で一番場所が知られていない県はどこかと

いう調査で、それは「島根県」だったそうです。

ということで、それを知ってもらおうというキャン

ペーンのTシャツなんです。なかなかユニークな

デザインでした。


三番手は、竹馬亭志ん友さん。ネタは「強情灸」

です。弱音を吐くのが嫌いだという強情な男が、

「お灸なんかへっちゃらだ!」と宣言したばかり

に大きなお灸をすえられ、ついに我慢が出来な

くなるという筋書きです。


この落語の見所、聴き所は、大きなお灸に最初

は大言壮語しながら我慢していたところが、だん

だんと火が回ってきて耐えられなくなってくるとこ

ろの仕草です。いかにも江戸っ子気質的な東京

落語ですね。


楽屋内の特設撮影ブースから見た高座の風景

です。


中トリは、潮吹亭くじらさんです。演題は「胴乱の

幸助」。舞台が大阪から京都まで至るスケール

の大きな噺で、胴乱とは腰に下げる小物入れの

ことで、その胴乱がトレードマークの幸助さんの

噺ということです。


幸助さんは、ケンカの仲裁が趣味という奇特な

人物。その幸助さんが、浄瑠璃の稽古屋で「嫁

いじめ」という言葉を耳にしたので、ケンカ仲裁

の虫が起こり出し、京都までノコノコと出掛けて

行き大騒ぎになります。


楽屋から望む駅前寄席の高座です。プログラム

に好評連載中のくじらさんのコラムは、「特集」の

「くじらのひとりごと」No.90掲載しています。


おかげさまをもちまして、今回も133名の大入

満員でした。毎度のご来場、まことに有り難く

御礼申し上げます。


中入り後は、寿亭司之助さんの本日二席目で、

「日和(ひより)ちがい」です。故・桂枝雀師匠が

たまに演っておられた今では珍しい演目かも知

れません。「日和」とは、今でいう「天気」のこと

ですね。


主人公の男がいろんな人にその日の日和を聞

いて回るというだけの噺ですが、それがなかな

か要領を得ずに、大雨に遭遇してずぶ濡れに

なってしまいます。お互いに勘違いしていくのが

楽しい落語です。


今日はもうひとつ珍しいTシャツを発見。楽屋で

出囃子係を担当するくじらさんですが、Tシャツ

の背中に大きく目立つ家紋はどこかで見たよう

な・・・。そうです。NHK朝ドラ「ちりとてちん」で

の徒然亭の家紋入りTシャツですね。


さて、今日の大トリは、三流亭志まねさんです。

演題は東京落語の「大山詣り」。上方落語では

「百人坊主」という演目で演じられます(「百人坊

主」では伊勢詣りの設定)。大山は相模の国(今

の神奈川県)にあります。


江戸時代には伊勢詣りと同様に、講(ツアー旅

行?)を作って大山にお詣りに行っていました。

その中に酒ぐせの悪いのがいて、酒で暴れたら

頭を坊主にするという約束で大山詣りに連れて

行ってもらいます。


でも、結局は酒を飲んで暴れたため、寝ている

間に丸坊主にされて置いてけぼりにされます。

怒ったこの男は、先回りし、他の者は舟が難破

して死んでしまったとウソをつき大騒ぎになって

しまいます。結構、江戸落語の大ネタですので、

志まねさん、汗びっしょりの大熱演でした。

 
 次回の「駅前寄席」は、同じく高槻西武百貨店で、6月15日(日)午後2時開演です。
 そして、昨年、惜しまれながら逝去しました、故・仁六家拾八さんの一周忌追善興行です。
 <入場無料(抽選で粗品進呈!)>ですので、是非ともご来場ください。






第173回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.119

      仁六家拾八 一周忌追善興行

と  き 平成20年6月15日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


西武百貨店は、JR高槻駅から徒歩1分。

走れば19秒の距離にあります。


会場の多目的ホールは、西武百貨店の6階の

高槻オーロラシティ飲食店街の南端、うどん屋

「杵屋」さんの隣です。


今回の第119回「駅前寄席」は、昨年、惜しま

れながら他界した当会メンバーの仁六家拾八

さんの一周忌追善興行でした。


開演前は、恒例の飛び入り漫談の島凡太さん

の登場です。このお方を楽しみにしているお客

さんもおられるようです。


受付周辺のディスプレイ。


お客さんの応対に追われている受付です。

開演前後はお客さんがドンドンとご入場される

ので、
非常に忙しいポジションでもあります。


仁六家拾八・一周忌追善興行の開演に先立ち、

代表からご挨拶。


追善興行の開口一番は、喜怒家哀楽さんです。

噺のマクラでは、いろいろな拾八さんの思い出

を語っていただきました。ネタは、「道具屋」で

す。


おじさんの代理として、縁日に露天の古道具屋

を始めた主人公ですが、応対がスカタンばかり

で少しも売れません。そこで、一計を案じて…


この高座に掲げている「寿限無」の額、そして、

皆が使用している見台も、拾八さんが生前に

作製したものです。本当に器用なお方でした。


二番手は、潮吹亭くじらさん。拾八さんの1年遅

れで入会したくじらさんは、慣れない高座で拾八

さんとともに苦労をした仲です。


演目は「たけのこ」です。このネタは、苦労して

いた時代の思い出のネタでもあります。下級武

士の生活感があふれるほのぼのとした落語に

なっています。


お茶子さんは、天乃小てるさんです。


三番手は、寿亭司之助さん。拾八さんの入会

当初は同じ職場だったので、落語以外でも親し

く、相談なんかにもよく乗ってもらっていました。


演目は「ぜんざい公社」です。最近は、何でも

民営化の時代なので、演りにくくなったネタで

すが、内容を今だからできるものに変えて、

期間限定の口演です。


仲良しのお客さんと会場の前で記念撮影する

阿遊亭弘遊さん。

もうすぐ出番ですよっ!!


中トリは、ケガのため、しばらくお休みしていた

阿遊亭弘遊さんです。リハビリを終え、高座に

復帰しました。演題は「二十四孝」です。


親孝行の見本となる中国の二十四人の故事の

噺です。でも、落語に出てくるのは親不孝者で、

孝行の気持ちはあっても、結局は迷惑をかけて

しまいます。


「二十四孝」は登場するエピソードが多いので、

楽屋では、志まねさんと哀楽さんが、ネタ本で

間違いがないかチェックしてました。


おかげさまをもちまして、今回も入場者122名の

大入満員でした。


中入り休憩中・・・

当日のプログラムに連載のくじらさんのコラム

は、特集の「くじらのひとりごと」のNo.91に掲載

しています。

今回のコラムはちょっぴり泣けます・・・


今回も、いろいろと差し入れをいただきました。

終演の頃にはほとんど空っぽになってます。


中入りも終わり、出番直前の文々亭小輔さん。

楽屋にも緊張感が広がります。


中入り後とは言うものの、実質的にはこの日の

「駅前寄席」のトリになります。小輔さんの今回

の演目は「青菜」でした。


旦那さんの家でご馳走になった植木屋さん。そ

の家の奥さんの所作に感心し、自分の女房にも

マネさせようとしますが、ことごとく失敗してしま

います。


上流社会のマナーを下町の女房に無理強いす

るのですが、その一所懸命さがほほえましい

噺です。女房は文句を言いながらも亭主に協力

するという夫婦愛も垣間見えます。


トリの一席の後は、先月に当会HPのアクセス

件数が30万件を突破し、そのキリ番をゲットし

たHN「ご贔屓さん」に記念品を贈呈しました。


そして、一周忌追善興行のご本人、仁六家拾八

さんがビデオで登場です。演目は「世帯念仏」。

拾八さんが十八番にされていたネタででした。


最初から最後まで、小言を言いながら念仏を

唱えるだけという風変わりな落語です。ビデオ

の映像でも客席は大爆笑でした。


今回の打ち上げは、拾八さんの奥様やご贔屓

さんご夫妻もご参加いただき、拾八さんの思い

出話やらで盛り上がりました。

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