過去の活動報告 No.50






第162回  噺の会じゅげむ定期公演 

 第41回 高槻市民寄席    


と  き  平成19年7月15日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


ハワイアン寄席の始まりで〜す・・・。

ではなくて、第41回高槻市民寄席であります。

今回のディスプレイは花乃家めぞんさん得意の

猫のイラスト(画面右下のアップ)です。


高座の設営風景です。




誰?(どこかで見たような・・・)


スポットライトの設営風景。









岡山支店の吉備家めじろさんでした。


この日は超大型の台風が直撃するかもしれな

とのことで、大いに心配しましたが、進路がそれ

て晴れ間が出るほどでした。やはり、私どもの

日頃の行いがよかったから!? 岡山支店の

めじろさんも受付をお手伝いいただきました。


さて、開演です。台風の影響はなかったものの

お客さんの出足にかなり不安がありましたが、

開演時には大勢の方にご来場いただきました。


本日の開口一番は、阿遊亭弘遊さんです。演目

は「平の陰」。マクラでは、先日惜しまれながら

他界した当会の重鎮・仁六家拾八さんの思い出

や最近の事件などで会場の雰囲気を和ませて

くれました。


「平の陰」は、いわゆる無筆ネタです。昔は字を

読み書きできない人が多かったようで、手紙を

人に読んでもらうこともよくありました。でも、頼ま

れた人も字が読めないのに知ったかぶりをして

いて引っ込みがつかないようになります。


楽屋では、拾八さんの提灯が高座をしっかりと

見守ってくれています。


二番手は、文々亭小輔さん。普段は物静かな

好青年ですが、ひとたび、高座に上がれば、

雄弁な噺家に変身。大ネタから小ネタに至る

まできっちりとこなします。この日のネタは「書割

盗人」でした。もちろん、泥棒の噺です。


「書割」とは、芝居などで使う絵に描いた背景と

かの大道具のことです。タンスなどの家財が全

て書割という貧乏長屋に盗みに入った泥棒です

が、盗る物が何もなく、挙げ句の果てにとった

行動とは・・・?


この頃には、客席もほぼ満席の状態でした。

うしろに立っているのは、写真撮影に忙しい

スタッフの真琴家笑吉さんです。


三番手は、花乃家めぞんさん。演目は、うちの

会の名称にもなっている「寿限無」です。東西を

問わず、有名な落語ですね。めぞんさんは、東

京の柳家花緑師匠のネタを気に入って覚えた

そうです。マクラは得意? の物まねでした。


初めて生まれた子どもに長生きをするめでたい

名前を付けたいという親心が、とんでもない事態

を引き起こします。そうなんですね。ご存じのと

おり、超々ロングな名前になってしまうのです。

その名前を巡って大騒動になります。


お茶子さんは、天乃小てるさんです。うちの会の

お茶子さんをやるようになって5年目になってい

ます。おかげさまで、演者も安心して高座に集中

できるようになりました。


中トリは、寿亭司之助さん。演題は「宿替え」で

す。今からウン十年前に故・桂枝雀師匠(当時は

桂小米)のこの噺をたまたまラジオで聴いてから

落語の楽しさに目覚めたという思い出のネタや

そうです。
(彼のブログの5/6付「宿替え」を参照)


東京では「粗忽の釘」で、引っ越し後の騒動が

メインですが、上方落語では、それ以前の準備

の慌ただしさや夫婦間の微妙な関係なんかが

楽しめます。司之助さん、序盤から結構受けて

いたので、勢いに乗って飛ばしすぎて・・・


台風通過直後の不安定な天気にもかかわらず、

160名の方にご来場いただき、今回も大入り

となりました。まことに有難うございます。

プログラムに連載の喜怒家哀楽さんのコラム

特集の
「人生!喜怒哀楽!!」に掲載


中入り後、いきなりドラがジャンジャンジャ〜ン。

「ハワイ行きの船が出発いたしま〜す〜〜」と

司之助さんがフラダンスの曲目の紹介に出て来

たんですが、先程の落語で飛ばしすぎたのか、

声がかれてしまってました。


というところで、レフアニコ・フラクラブさんの

フラダンスが始まりました。毎年この月の寄席

にご出演いただいており、今年で3回目になり

ます。会場が一瞬にして常夏ハワイに・・・。

昨年は映画でも「フラガール」が評判でした。


この日の曲名は、

@ 小さな竹の橋で
A プアリリレファ
B カ・ウルヴェヒ・オケカイ
C アロハオエ

の4曲でした。

本当に華やかで楽しい気分になりました。


踊りの後は、本日のトリ、潮吹亭くじらさんです。

ところが、登場直前に大トラブルが発生。何と、

出囃子の音が急にでなくなってしまったのです。

仕方がないので、出囃子の代わりにドラの音に

乗って高座に上がりました。


結局は、音響装置の主電源がどういう加減か、

切れてしまっていただけでした。出囃子は間に

合いませんでしたが、噺の中のハメはバッチリ

入りました。今日の演目は「肝つぶし」です。当

然、ハメが入らないと噺が台無しになります。


上方落語でも珍しい噺です。世話になった人の

恩に報いようと、その息子である友達の夢を叶え

るために、妹の生き肝(いきぎも=生体肝?)を

取りだそうとしますが、思わぬ展開に・・・。


くじらさんのミニ活動報告は、ブログに掲載中。


無事、お開きとなって打ち上げです。岡山支店

の吉備家めじろさん、10月と11月のゲスト出演

の正直亭黄門さん、和朗亭南坊さん、そして、

じゅげむKOBEに新入会の風流亭半丸さんと

こうふく亭蜜柑さん参加で大いに賑わいました。




第163回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.112

        仁 六 家 拾 八  追 善 興 行

と  き 平成19年8月19日(日) 午後2時開演

ところ  高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


この日の「駅前寄席」は、5月31日に惜し

まれながら亡くなった当会大阪本店の重鎮・

仁六家拾八さんの「追善興行」という形で

開催させていただきました。


今回は、拾八さんのご家族もご招待しています。

開演の準備に忙しい小輔さんを手伝っていただ

いているのは、拾八さんの娘さん(通称? 知る

人ぞ知る「鳩娘」さん)です。また、当日はプログ

ラムと一緒にお配りする挨拶文を作っていただ

きました。      【ご家族の挨拶文はこちら】


開演の15分前は、当寄席の名物になっている

飛び入りおじさん、ミルキー駿二(島凡太)さん

の漫談です。軽妙なお笑いで会場の雰囲気も

なごみます。


今回は西武百貨店さんの他のイベントの都合

で、椅子の数が不足してしまったため、西武百

貨店さんの方で床に敷くシーツを用意していた

だき、急きょ購入してきたマットも敷いて、臨時

の桟敷席を作りました。


舞台の袖で拾八さんの提灯が見守る中、「駅前

寄席」=「仁六家拾八・追善興行」の開演です。


おかげさまで、開演時にはほぼ満席状態です。

ただ、この寄席では初めての桟敷席の併設な

ので、そこだけ若干空いてましたが・・・。


トップバッターは、潮吹亭くじらさんです。この日

は、皆、拾八さんにゆかりのネタを演じます。

くじらさんの演目は、拾八さんが十八番にしてい

た「世帯念仏」でした。くじらさんはのデビューは

拾八さんのちょうど1年後です。


この主人公は、毎日のお勤めとして仏壇の前で

念仏を唱えてるんですが、毎日繰り返しているう

ちに完全に惰性になってしまい、唱える念仏にも

気持ちが全く入りません。女房の掃除や娘の寝

姿や朝飯を気にして、雑念ばかりの念仏です。


二番手は、じゅげむKOBE(神戸)に所属して

いる三流亭志まねさん。ネタは、これも拾八さん

が好きだったお酒のネタの「猫の災難」です。

志まねさんは東京落語なので、「猫の災難」も

東京バージョンになります。


鯛の頭と尾だけを手に入れた男、何とかこれを

利用してタダ酒を飲む算段をします。だまされた

のが、この男の飲み友達で、立派な鯛があるよ

うに見せかけ、酒の段取りをさせます。その酒

を一人で飲み干し、すべてを猫の責任に・・・


楽屋風景です。出番が終わってホッとしている

人、これからの出番を待つ人、仕事の段取りを

するお茶子さんと、いろんな気持ちが行き交う

空間です。でも、居心地はいい場所ですよ。


今回はいつものお茶子さんの天乃小てるさん

がお休みなので、新たに当会大阪本店にスタッ

フとして入会することになった綾紫屋小糸さんに

お茶子さんを務めていただきました。


三番手は、文々亭小輔さんです。拾八さんとは

年齢が親子ほど違いますが、当会への入会は

ほぼ同期(1ヵ月違い)で、同じ泉州在住だった

ので、大の仲良しでした。演目は、これも拾八

さんの持ちネタの「看板の一」でした。


もう引退している元ばくち打ちの親父さんに、

体よくあしらわれた若い衆が、そのマネをして

ばくちで一儲けしようとします。しかし、何から

何まで親父さんのマネをしてしまったばかりに

大損をしてしいます。


今回のサプライズ。いなせなハンチング帽の方

小粋な着物の方が客席に・・・。 何と、
素人

落語界ではカリスマ的存在の竜宮亭無眠さん

楽語の会)と当会小倉出張所の葵之小きみさ

んではありませんか! それぞれ、岐阜と福岡

からこの寄席に駆けつけて来ていただきました。


中トリは、喜怒家哀楽さんです。演題は「阿弥陀

池」の一席。でも、これは拾八さんの持ちネタで

はありません。実は、哀楽さんが素人名人会に

出場する際、拾八さんの助言でこのネタにした

そうで、見事、名人賞を獲得しました。


そういった意味あいで、拾八さんゆかりのネタと

言えるでしょう。噺の内容は、普段、新聞を読ん

でいないがために、甚兵衛さんにからかわれて

しまった男が、別の知り合いを同じようにだまそ

うとして大騒ぎになってしまいます。


大爆笑のうちに中入りとなりました。おかげさま

をもちまして、133名の方にご来場いただき、

この日も大入満員となりました。まことに有難う

ございます。プログラムに連載のくじらさんの

コラムは
「くじらのひとりごと」に掲載中です。


中入り後は、寿亭司之助さん。拾八さんとは職

場が一緒だったので、公私ともにお世話になっ

ていました。拾八さんがこの会に入会してから

10年間、会を発展させるためにずっと一緒に

頑張ってきたいわば戦友みたいなものです。


この日の演目は、拾八さんが病気で入院中に

創作された落語「拾八闘病記」です。一旦、

病気が治って寄席に復帰した際に一度だけ

口演されました。司之助さんは、拾八さんの

生前にこの噺を引き継ぐ約束をしました。


拾八さんがこの会に遺したものは物心両面で

たくさんあります。高座を彩る「寿限無」の額は

拾八さんの娘さん(鳩娘さんのお姉さん)の筆

です。なかなかの達筆で、拾八さんも自慢して

ました。額は拾八さんの手作りです。


また、皆が使っている見台も拾八さん制作に

よるものです。そして、ネタの方は、いきなり、

体の中の内臓がしゃべり出すというユニークな

噺で、笑いの中にも病気に対する予防や症状

の知識とかが入っているよくできた落語でした。


さて、本日のトリは、主役の仁六家拾八さんで

す。ただし、ビデオでの出演なのが残念なんで

すが・・・。会場の照明を落として、スクリーンに

映った姿は、まさに、高座に蘇ったような錯覚に

とらわれました。


演目は、十八番だった「相撲場風景」。拾八さ

んが、手術後に9ヵ月間の療養を経て、高座に

復帰した時の映像です。得意の酔っぱらいや

下ネタなんかも絶品で、ビデオでも客席は爆笑

でした。 
左の写真はその時の活動報告の再掲です

 
    

                              終演後、高座で拾八さんのご家族を囲んで・・・


打ち上げは、「拾八さんを偲ぶ会」として、当会

発祥の地「グリーンプラザ」の「つきの井」さん

で行いました。拾八さんとは同僚で当会一番の

「ご贔屓さん」に乾杯の音頭をとってもらい大変

に盛り上がりました。(*^_^*)





写真を指さしながら・・・(なんか「二十四の瞳」

のラストシーンみたい)。この写真は、「拾八復

活祭(18.10.15)」の時のものでした。 

     
↓↓↓
  写真をクリックすると拡大します。


宴もたけなわとなり、拾八さんの奥さんと鳩娘さ

んから御礼のご挨拶をいただき、「拾八さんを

偲ぶ会」もお開きとなりました。絵柄は親子漫才

のような雰囲気ですが・・・。でも、そのうち実現

するかも (^_^)v


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