過去の活動報告 No.80









第223回噺の会じゅげむ定期公演 

 第70回 高槻市民寄席  

     
と  き  平成24年9月9日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


会場の高槻市立生涯学習センターです。天気

晴れのち曇。


前回の7月の公演の際は「節電中」でしたが、

それも解除されたようです。


午前10時30分、会場の設営が始まります。


出演者とスタッフが協力して高座から客席まで

一から作り上げます。


所要時間1時間で、寄席の出来上がりです。


高座の周りもほぼ完璧!!


楽屋では、びい亭るうずさんが、プログラムの

番号入れに余念がありません。


一方、今回演じる噺に下座(鳴り物)が必要な

六弦亭ざくろさんは、音響係の潮吹亭くじらさん

と打ち合わせ中のようです。


開場時間は、開演の30分前というのが普通な

のですが、このところ、お客さんが早くに来られ

るようになったので、1時間前には受付を始め

ます。


今回は出番のない浪華家久句さんが、何やら


段ボールを抱えて会場入りしてきました。理由

は後ほど判明・・・!?


開演間近になると、受付も忙しくなってきます。


前説は、出番のない寿亭司之助さん。今、旬の

中国のエピソードとこれからの公演予定のご案

です。


さて、開演です。すでに100名を超えるお客さ

んがご来場。


トップは、前回の寄席でトリだった洋酒家巧駆

さん。演目は、「二人ぐせ」です。ことわざに、

「なくて七くせ」というように、くせがないように

見える人でも、少しはくせがあるものです。


何かというとすぐに「飲める」と言うくせと、「つ

まらない」と言うくせの男が、それぞれのくせの

言葉を発したら罰金を払うことにします。何とか

相手にその言葉を言わせようと、知恵を絞って

いろいろな作戦を立てますがうまく行きません。

ところが、思わぬ逆襲を受けてしまいます。


二番手は、南茶亭おすしさん。ネタは「おごろも

ち盗人」です。「おごろもち」とはモグラのことで、

土を掘って鍵を開けて侵入する手口のことを言

います。江戸落語ではそのものずばりの「もぐら

泥」というタイトルになります。


深夜の商家におごろもち盗人が盗みに入ろうと

地面を掘って手を差し入れますが、店の主人に

見つかって手を縛られ身動きができなくなってし

まいます。盗人は何とか逃げようとして、ちょう

どその場所を通りかかった男に、ふところの中

の小刀を出してひもを切るよう頼みますが・・・


お茶子は、天乃小てるさん。


中トリは、 六弦亭ざくろさんです。演題は、「星

野屋」
。男女関係の機微がテーマの落語です。

「遠くて近きは男女の仲」と言いますが、近いよ

うで遠いのも男女の仲なのかも知れませんね。


星野屋の旦那は、水茶屋のなじみの女の心底

を確かめるため、一芝居を打ちます。それは、

女に心中を迫るというものでした。ここから丁々

発止の騙し合いが始まります。そこに女の母親

も加わり大騒ぎに。さて、どちらに軍配が上がり

ますことやら・・・。


中トリは、潮吹亭くじらさん。演題は「胴乱の幸

助」です。何よりもケンカの仲裁が好きという

割木屋のおやっさんが主人公です。その異名

が「胴乱の幸助」。「胴乱」とは、皮製のさげ鞄

のことで、物を収めるということで、ケンカを収

めるおやっさんの異名になったようです。


このおやっさんが、たまたま通りかかった稽古

屋から浄瑠璃の「帯屋」の「お半長右衛門」の

嫁いじめのセリフを聞きつけ、それが本当の

ケンカと思い込み、その舞台である京都の柳

馬場押小路虎石町の西側まで三十石舟に乗っ

てやって来て大騒ぎになります。


おかげさまをもちまして、今回も入場者194名

の大入満員となりました。これで、高槻市民寄

席では連続51回、定例会としては112回連続

の大入り記録の更新です。


久句さんが持ち込んだ段ボールは、衝立ての

箱がボロボロになっていたので、その補修をす

るためでした。ありがとうございます。


中入り後は、三流亭志まねさん。ネタは江戸落

語の「大師の杵」です。「大師」とは、言わずと知

れた弘法大師(空海上人)のことですね。この

落語は、弘法大師が諸国修行中の珍しい男女

関係の噺で、会話が比較的少ない地噺です。


弘法大師が、武蔵の国に立ち寄った際、名主

の娘に惚れられるのですが、大師は寝床の中

に杵を置いて立ち去ってしまったので、その娘

は杵を持って入水してしまいます。大師は娘の

供養のため庵室をこしらえ、これが川崎大師の

始まりとなります。


今回のトリは、悠々亭一光さん。演題は、笑福

亭福笑師匠の創作落語「裏切り同窓会」です。


60歳を過ぎて健康にかなり不安になってきた

主人公の男性、妻にも冷たくあしらわれ、ヘル

パーをやっている友人に勧められ、気晴らしに

高校時代の同窓会にやってきます。同窓会では

当時クラスのアイドルだった女の子・八千草さ

んや馬場ふみ先生と旧交を温めます。


すると、突然にアトラクションで「カップル対抗

二人三脚」が始まります(ここら辺が、福笑師

匠らしい?展開ですね)。主人公はアイドルの

八千草さんと、ヘルパーの友人は馬場先生と

組んでレースに参加。そして、すさまじい戦い

が繰り広げられます。さて、勝利者は・・・


無事にお開きとなり、スタッフみんなでお客さん

をお見送りします。皆さんの笑顔が次回のへの

頑張りの糧となります。


打ち上げは鶏づくしの料理で、盛り上がりまし

た。右端のくじらさんはビールをピッチャーで

鯨飲!?

 



第224回 噺の会じゅげむ定期公演

 
高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.144
   
と き  平成24年10月14日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


JR高槻駅前の高槻西武百貨店。ここの6階に

会場の多目的ホールがあります。


ちょうど、秋の北海道物産展の予告がありまし

た。北海道は百貨店の物産展の王道ですね。


高座の設営中。

.

会場設営が完成するとこんな感じになります。


引き続き、配布するプログラムやチラシの準備

に入ります。


楽屋では、志まねさんが行儀よく鏡の前に正座

してネタ繰りをしているようです。落語に対する

真摯な姿勢がうかがわれますね。


さて、開場です。常連のお客さんは皆、早めに

お越しになって好きな席を確保されます。


続々とお客さんが入場される中、前説を担当す

るのは、寿亭司之助さん。次回の20周年記念

公演の告知をしてました。


というところで開演時間となりました。すでに、

客席は満員に近い状態になってます。


トップは、当会では初登場のびい亭るうずさん

です。ネタは、「代書」。大阪出身ですが、現在

は京都に在住。芸名は、好きなビートルズから

付けたそうです。


「代書屋」とも言います。人間国宝の桂米朝師

匠のそのまた師匠にあたる桂米団治師匠が、

昭和13年頃に作った落語で、今の行政書士

とも言える代書屋さんの苦労を描かれてます。

無筆の人の履歴書を代書するのですが、トン

チンカンなやり取りが爆笑を誘います。


受付のディスプレイ。


受二番手は、文々亭小輔さん。演目は、十八

番の「お玉牛」です。さわやかなイメージの小輔

さんには珍しい艶笑落語です。正式には「堀越

村のお玉牛」というらしいです。


村の若者たちは誰も彼も美人のお玉と仲良く

なりたいと思っています。そんな中、一人の

若者が無理矢理にお玉に「うん」と言わせて、

お玉の家に夜這いに行きます。意気揚々と家

の中に忍び入りますが、布団で寝ていたのは

何と牛でした。部屋の中は暗いので、そんなこ

とにも気づかぬ男の運命やいかに・・・。


お茶子は天乃小てるさん。


三番手は、ゲストの正直亭黄門さん。ネタは、

桂文枝(前・三枝)師匠が創作した「妻の旅行」

です。芸名は、その風貌から付いたそうです。



定年を過ぎた夫婦の噺です。妻は大阪のおば

ハンらしく、口やかましくて、会話も突っ込みば

かり。前に妻が旅行に行った時に喜んで送り出

すと何か怪しまれ、今回は愚痴を言うと逆に文

句を言われる始末。熟年夫婦の生活感があふ

れる落語でした。


楽屋の入口のディスプレイです。ここの形は

毎回試行錯誤で変化しています。


中トリは、江戸落語担当の三流亭志まねさん。

演題は、旬のネタ「目黒のさんま」です。魚類は

通常、魚へんの漢字があるのですが、「さんま」

は「秋刀魚」と書きますね。あて字とは言え、な

かなか粋な字だと思います。


殿様の気まぐれで目黒に鷹狩りに出かけたの

はよいのですが、家来は弁当を持参する暇も

ありません。腹が減った殿様は近所の百姓家

でさんまをご馳走になります。さんまは下魚と

言われ、殿様が食するような魚ではありません

が、殿様はその美味さが忘れられずに・・・。


中入りの休憩です。


毎年2月に講談でゲスト出演していただく太閤

堂新玄さんからの楽屋見舞いです。


開場の前に設置された大看板です。少し文字

のバランスがずれてますが、司之助さんが寄席

文字を覚えた頃に書いた力作です。


中入り後は、寿亭司之助さん。ここの出番は、

本来、潮吹亭くじらさんでしたが、急に仕事の

都合で出演できなくなったため、ピンチヒッター

で高座に上がりました。ネタは、「酒のかす」で

す。


「酒のかす」は、酒を飲めない男が、たまたま

酒のかすを食べて顔が赤くなり、酒の匂いを

させているのをいいことに、大酒を飲んだと友

達に自慢をする小咄です。これに酒にまつわる

他の小咄をいくつか付け足して、オムニバス

形式の落語になっていました。


高座と楽屋を仕切るのれんです。


トリは、六弦亭ざくろさん。演題は、「崇徳院」の

一席です。ざくろさんは今回が初のトリとなりま

す。崇徳院とは、平安時代末期の崇徳天皇の

ことで、保元の乱で讃岐に配流されました。崇

徳院は歌人としても有名で、小倉百人一首に

も入っています。


出入りの商家の若旦那が、一目惚れした娘に

恋煩いをしているのを聞き出した熊五郎は、旦

那にその娘さんを探し出すよう命じられます。

手がかりは百人一首の「瀬を早み、岩にせかる

る滝川の割れても末に遭わんとぞ思ふ」という

崇徳院の歌だけでした。


熊五郎は不眠不休で、崇徳院の歌を歌いなが

ら人寄り場所の風呂屋や床屋を探し回ります。

そうこうするうちに、同じように恋煩いの娘さん

の相手を探している男と床屋で巡り合い、「うち

の方へ来い」と引っ張り合っているうちに床屋

の鏡を割ってしまいます。そこで熊五郎は・・・。


打ち上げは、JR高槻駅の近くにある「豆助」で

しゃぶしゃぶの食べ放題で盛り上がりました。


当日のプログラムに連載中のくじらさんのコラ

ムは、特集コーナーの
「くじらのひとりごと」

掲載しています。

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