過去の活動報告 No.64





第190回 噺の会じゅげむ定期公演 

 第53回 高槻市民寄席   

と  き  平成21年11月15日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


会場である生涯学習センター(高槻市総合セン

ター)を正面から見上げたところです。この入口

から入って右の奥に「高槻市民寄席」の会場が

あります。


会場設営の真っ最中です。これは、落語の舞台

となる高座を組んでいるところですね。


会場の外の受付付近では、看板や案内を設置

しています。


会場設営の最後の仕上げ、照明の調整中です。


こちらでは、この日に配布するプログラムと次回

の定例会のチラシを準備しています。


というところで、準備は万端。あとはお客さんを

待つばかりです。



開場すると、待ちかねていたように次々とお客さ

んが入場されてきました。受付が一番忙しい時

になります。


開演10分前の前説担当は、今回出番のない


寿亭司之助さんです。


その間も、お客さんのご入場は途切れることは

ありません。


というところで、第53回「高槻市民寄席」の開演

時間となりました。


トップバッターは、三流亭志まねさんです。ネタ

は「平林」。上方落語では<たいらばやし>と

読むことが多いのですが、江戸落語では<ひら

ばやし>と表記しているようです。東西とも噺の

内容は同じなのでどちらでもいいようです。識字

率が現代より低かった時代の噺です


字の読めない丁稚さんが、「平林(ひらばやし)」

さんに手紙を届けるよう仰せつかるのですが、

行き先をすぐに忘れえてしまいます。丁稚さん

は道行く人々に、手紙の宛先を読んでもらいま

すが、皆、しったかぶりして答えるので、「平林」

さんがいろいろな名前に化けてしまいます。


楽屋の中から望む高座です。この階段を上る時

の緊張感は何とも言えませんね。


二番手は、潮吹亭くじらさん。演目は今回、ネタ

おろしの「稲荷俥」です。これは、当会の定例会

でも初めて出る演目になります。「車」に「にんべ

ん」を付けた「俥」は、人力車のことを指します。

明治時代から大正・昭和初期にかけての重要な

交通手段でした。


高津神社から乗った客が行き先を「産湯稲荷

(うぶゆいなり)」と告げます。車夫は「狐が恐い」

と断るのだが、祝儀につられて承諾。客は面白

がって、「自分は稲荷のつかいの狐だ」と一芝居

して、車代を払わずに降りてしますが、その俥に

大金を忘れてしまい大変なことに・・・


ネタおろしは、いつも以上に緊張するものです。

無事にネタをおろして、楽屋に戻ってきたくじらさ

ん。安堵の表情が窺われます。


三番手は、ゲストの正直亭黄門さんです。ネタは

「義眼」の一席。当会では5回目の出演になりま

す。芸名の「黄門」の由来は一目瞭然でしょう。

助さん・格さんは付いていませんが、高座姿は

実に堂々とされていますね。


義眼は入れ歯と同じで、夜に眠る時にははずし

て湯飲みか何かの水につけておきます。義眼の

男が、遊廓で遊んだ際に義眼を湯飲みに入れて

いたところ、他の男がただの水と間違えて義眼

ごと飲み込んでしまい、大騒ぎになります。最近

はあまり聴くことのない珍品落語です。


演者の替わり目に、高座を整えるお茶子さんの

天乃小てるさんです。


中トリは、喜怒家哀楽さんです。演題は「宿題」。

タイトルからも分かるとおり、新作落語です。

作者は、あの桂三枝師匠。父親が子供の宿題を

みてやるのは、家庭内でも微笑ましいことです。

でも、子供の宿題は成長とともにレベルアップし

てきて、お父さんも四苦八苦しているようです。


子供の宿題が難しすぎて、どうしようもなくなって

きたお父さんは、父の威厳を守るべく、会社の

部下に自分の子供の宿題をみるよう業務命令を

発します。その作戦も旨く進んでいるようでした

が、急にその頼りの部下が来れなくなり、大騒動

になってしまいます。


ほとんどお客さん状態で他の演者の落語を楽し

んでいる楽屋です。
(と言っても、右の出番が終

わったくじらさんと左の出番前の巧駆さんでは、

微妙に雰囲気が違うのが面白いですな・・・)


今回も大入満員となりました。前回を1名上回る

192名の方にご来場いただきました。高槻市民

寄席では34回連続、定例会では79回連続の

大入り記録の更新です。


中入り休憩中。


プログラムに連載中の喜怒家哀楽さんのコラム

は、「人生!喜怒哀楽!!」に掲載しています。


今回も盛りだくさんのお菓子の差し入れを頂戴

いたしました。

 


中入り後は、洋酒家巧駆さん。ネタは、「阿弥陀

池」です。阿弥陀池は、大阪の堀江の和光寺の

通称名で、境内に阿弥陀池という池があります。

明治時代(日露戦争直後)に桂文屋という噺家

さんが作った落語だそうで、東京の方では「新聞

記事」という演目になります。


町内のことは何でも知っているという男が新聞を

読んでいなかったので、ウソの事件で驚かされ

ます。今度は逆に皆をだまそうと同じようなウソ

の事件を吹聴しますが、うまくいきません。それ

どころか、そのウソが大騒動に発展します。ウソ

や冗談も時と場所とを考えないといけませんね。


楽屋で出番を待つ、トリの久句さんです。


さて、満を持して登場したのは、本日の大トリ、

浪華家久句さん。演題は「ろくろ首」の一席です。

「ろくろ首」は、日本の古来からの妖怪を代表

する存在でしょう。ろくろで陶器を作る時に粘土

が長く伸びるところから、この妖怪をろくろ首と

呼ぶようになったそうです。


ある良家のお嬢さん。容姿は美人で、性格も悪く

はないのですが、婿養子をもらってもすぐに逃げ

られてしまいます。実をいうと、この女性は夜に

なると首が伸びるという驚くような体質の持ち主

だったのです。


そんな中、このお嬢さんとの縁談が持ち込まれ

たやもめ男。
苦手のお見合いも、裏技を駆使し

て、何とか、婚礼までこぎつけます。でも、この

女性の秘密を知っているので、いざとなると、こ

の男も恐怖心に駆られます。怪談仕立てながら、

爆笑ものの落語に仕上がっています。


終演後は控え室に集まり、この日の反省・・・など

はせずに、いろいろと情報交換しています。その

後、有志で打ち上げに向かいます。 (^o^)


次回の定例会は、12月20日(日)に高槻西武

百貨店で開催の第128回「駅前寄席」です。皆

様のお越しをお待ち申し上げております <(_ _)>

  



第191回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.128

   
と き 平成21年12月20日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


会場の高槻西武百貨店です。いかにも寒そうな

空模様になっていますね


この日はクリスマスの直前だったので、店内は

クリスマスツリーが林立し、クリスマス気分満開

です。


会場への案内看板。

.

「駅前寄席」の高座。準備万端整いました。


会場の受付です。


さて、開演です。すでに大入りの状態でした。


トップの寿亭司之助(ことぶきてい・しのすけ)さ

ん。今回は、前説を兼ねての登場です。


前説の後のネタは「延陽伯」です。当会の名前

にもなっている「寿限無」と同じような長い名前の

落語なんですが、これは主人公の男の勘違い

なんですね。


受付のディスプレイの当会の大提灯。


二番手は、文々亭小輔(ぶんぶんてい・こすけ)

さん。


演目は、「江戸荒物」です。ベタベタの大阪の人

間が、江戸っ子を気取って商売を始めますが、

なかなか思うようには売れません。


楽屋で出番を待つ弘遊さん。


三番手は、阿遊亭弘遊(あぁゆうてい・こうゆう)

さん。


ネタは、「平の陰」です。文字を読めない人が

まだ多かった頃の噺です。しったかぶりをして

いると後で大変なことになってしまいます。


高座係を務めるお茶子さんは、当会の専属の

天乃小てる(あまの・こてる)さん。


中トリは、当会のじゅげむKOBEに所属する

竹馬亭志ん友さん。


演題は、江戸落語の「八五郎出世」です。

「妾馬」という演目で演じられることもあります。

殿様のお手つきになった妹のおかげで八五郎

が思いもよらない出世をします。


お寒い中でしたが、おかげさまで、151名の方

にご来場いただき大入り満員となりました。


中入り・・・


今回は出番がありませんでしたが、プログラム

に連載中の潮吹亭くじら(しおふくてい・くじら)さ

んのコラムは、特集の「くじらのひとりごと」

No.100に掲載しています。


中入り休憩後は、三流亭志まね(さんりゅうてい

・しまね)さん。


ネタは、江戸落語の「替り目」です。酒飲みの夫

とそれをうまくあしらう女房の噺で、上方落語の

「替り目」とシチュエーションとほとんど同じです。


高座と楽屋を仕切るのれんと寄席を見守って

いる故・仁六家拾八(にろくや・じゅうはち)さん

の提灯です。


トリは、喜怒家哀楽(きどや・あいらく)さん。


演題は、ネタおろしの「ふぐ鍋」です。食べ頃に

炊きあがったふぐ鍋のふぐを誰が毒味をするか

で攻防が始まります。


「ふぐは食いたし、命は惜しし…」といった言葉

を思い出す落語でした。


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