過去の活動報告 No.63






第188回 噺の会じゅげむ定期公演 

 第52回 高槻市民寄席   

と  き  平成21年9月20日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


生涯学習センターのある高槻市総合センターの

全景です。ここの1階の展示ホールが「高槻市民

寄席」の会場になります。


お天気は、快晴!!


会場設営を終え、一段落したところですね。

皆の不安は、シルバーウイークのまっただ中、

それに天気もいいとなると、お客さんは行楽に

出かけてしまい、寄席には来られないのでは?

ということです。


楽屋から見た高座周辺です。


「案ずるより産むが易し」などと言いますが、この

日も開場時間前から続々とお客さんがお越しに

なり、当初の不安は吹き飛んでしまいました。


今回は、当会で神戸を拠点に活動されている

じゅげむKOBEの竹馬亭志ん友さん(中央)と

風流亭半丸さん(右)も応援に来ていただき、

忙しい受付のお手伝い。


開演前の前説は、三流亭志まねさん。当会の

インフォメーションと初めて使った見台の感想

(志まねさんは江戸落語なので見台を使わない)

とかで会場を盛り上げました。その動画は、お客

さんの池田ふとん工房(deokureo)さんのブログ

で公開していただいています。


前説中の楽屋の模様。

トップの出番のくじらさん(中央)をはじめ、皆、

緊張の一瞬です。


午後2時ちょうど。

いよいよ、第52回「高槻市民寄席」の開演。

この時点で入場者数は100名を超えています。



トップは、潮吹亭くじらさん。ネタは「兵庫船」で

す。上方落語の旅ネタのシリーズ「西の旅」のひ

とつで、正式には「兵庫船鱶の魅入れ」と言いま

す。播州巡りを終え、兵庫の鍛冶屋の浜から船

に乗る、その船の中でのエピソードでした。


船が出航する時は、お囃子の舟唄が入り、船旅

の雰囲気を醸し出します。 「旅は道連れ」「袖す

り合うも他生の縁」てなことをよく言いいますが、

船中では見知らぬ同士がワイワイと楽しんでい

ます。古き良き時代の船旅なんでしょうね。


次の出番を楽屋で待つ三田家恋生さん(中央)

です。恋生さんは、当会の岡山支店に所属して

おり、わざわざ岡山から来阪いただきました。

その左側には、同じく岡山支店の世話役を務め

る吉備家めじろさんが付き添っておられます。


というところで、二番手は当会の岡山支店の

三田家恋生(れんしょう)さんです。岡山から車で

来られたんですが、すごい渋滞で大変だったよう

です。演目は「猫の皿」。上方落語では「猫の茶

碗」というタイトルで演じられます。


とある茶店で休憩していた道具屋さんが、ふと、

猫がご飯を食べている皿を見てびっくり。何と、

超高価な骨董の器だったのです。その道具屋

さん、お金儲けを企んで、猫と一緒にその皿を

もらい受けようとしますが・・・


熱演の高座を終え、汗を拭き拭き楽屋に戻る

恋生さん。


三番手は、寿亭司之助さん。ネタは「浮世床」。

床屋(昔の散髪屋さん)が舞台の落語です。

昔、床屋さんやお風呂屋さんは、「人寄り場所」

と言われ、庶民の交流の場所だったそうです。

その床屋さんの待合室の日常を描いています。


待合室では、お客さんが退屈しないように、碁

盤や将棋盤や読み本などが常備されています。

中には、字が読めないのに、本を読むふりを

している人もいたりして、それを町内の若い衆

に見破られ、思わぬ恥をかいたりします。


今回もお茶子の天乃小てるさんがお休みなの

で、出番のない悠々亭一光さんが高座係を務め

ました。


中トリは、阿遊亭弘遊さん。演目は「厩(うまや)

火事」です。中国の「論語」で有名な儒学の祖と

いわれる孔子にまつわるエピソードが登場しま

す。孔子の厩が火事になった際、孔子は自分の

愛馬よりも弟子の命を案じたという故事です。


ある髪結いをやっている女房が、その孔子の

故事にならい、自分の亭主の心底を確かめよう

として、亭主が大事にしている骨董の器をわざと

割ります。さて、思うような結果になりますかどう

か…。弘遊さん、渾身のネタおろしの一席です。


おかげさまをもちまして、今回は快晴の連休中

にもかかわらず、何と入場者191名の大入満員

となりました。

これで、高槻市民寄席では、連続33回(定例会

では、連続77回)の大入記録の更新です。


中入り休憩中。


中入り後は、喜怒家哀楽さんです。ネタは「鉄砲

勇助」。この落語は、別名が「うそつき村」とか

「うそつき弥次郎」とも呼ばて演じられています。

前半がウソのオンパレードで、後半が「うそつき

村」のエピソードなっています。


この落語はは、前半だけで噺を切ってしまうこと

が多いようです。前半には鉄砲勇助(うそつきの

チャンピオン!?)なる人物は登場しないのです

が、そのまま「鉄砲勇助」の演目で演じられて

います。荒唐無稽ですが爆笑ネタですね。


哀楽さんの高座をリラックスして聞き入る楽屋

風景です。でも、トリの小輔さん(中央)だけは、

やや緊張の面持ちです・・・。

プログラムに連載中の喜怒家哀楽さんのコラム

は、「人生!喜怒哀楽!!」に掲載しています。


トリは、文々亭小輔さん。

演題は十八番の「八五郎坊主」です。

 


「つまらん奴は坊主になれ」と、仕事もせずに

ブラブラしている男(ニート?)が、出家を勧めら

れ、訳も分からず、いきなりお坊さんになってし

まいます。これ自体あり得ないシチュエーション

なんですが、これが落語の醍醐味!?




紹介状を持って、とあるお寺に来た八五郎は、

すぐに髪の毛を剃って僧衣に身を包みます。

でも、まったく修行をしていないので、立ち居

振る舞いはこれまでどおり。そして、自分に付け

られた僧名を思い出せず、大騒ぎになります。


無事にお開きになって、岡山に戻る恋生さんと

奥さんを見送るメンバーたちです。


次回の定例会は、10月25日(日)に高槻西武

百貨店で開催の第127回「駅前寄席」です。皆

様のお越しをお待ち申し上げております <(_ _)>




第189回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.127

   
と き 平成21年10月25日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


「駅前寄席」は文字どおりJR高槻駅の前(北側)

にある西武百貨店で開催されています。


この看板の手前の最上階(6階)の一角が、

会場の多目的ホールです。


この日は、4階催事場で、「北海道物産展」の

真っ最中でした。今回は高座でも結構ネタに

使わせていただきました。

.

メンバー総出で会場設営します。


高座袖のライト位置の調整がなかなか難しい

ところです。


力仕事の会場設営が終わってホッと一休み。

高座付近で談笑中です。


会場のホールは、手打ちうどんの「杵屋」さんの

お隣にあります。私たちも昼食なんかでお世話

になっています。


このうどん屋さんを右に曲がると受付です。


開演前の前説は、何と、京都の楽笑会で活躍

中の錦松楼さだ吉(きんしょうろう・さだきち)さん

に務めていただきました。楽笑会さんとは、年に

2回、京都大阪交流落語会を開催しています。

(次回は来年3月の予定)。


さだ吉さんには、昇太師匠作の「力士の春」で

客席を盛り上げていただきました。その前説の

模様は、今回もお客さんでお越しいただいた

deokureo(池田ふとん工房)さんのブログで動画

が公開されています(その他の演者の写真も

たくさん掲載されています)。


当会の定例会としては、189回目になります

第127回「駅前寄席」の開演です。

すでに、客席は、ほぼ満席 (^O^)


トップは、先月の「高槻市民寄席」でトリを務め

た文々亭小輔(ぶんぶんてい・こすけ)さん。ネ

タは「田楽喰い」です。「寄合酒」の後半部分で、

「ん廻し」とも言いいます。田楽というのは、豆腐

に味噌をつけて焼いたものですね。


若い衆がタダで酒を飲もうと、兄貴分の家に押

しかけ、酒の肴に田楽を取り寄せます。言葉に

「ん」の字がつく言葉を言えば、その「ん」の数だ

け田楽が食べられるというゲームを始めますが、

それがエスカレートして大変なことに・・・


落語も大受けで楽屋に戻った小輔さんです。

(余裕のカメラ目線!?)


二番手は、喜怒家哀楽(きどや・あいらく)さん。

演目は「子ほめ」です。上方落語の定番の噺で、

内容は、タイトルどおり、子供をほめて、ほめて、

ほめ倒してその親からご馳走になろうと算段を

します。今回もエンジン全開の哀楽さんでした。


ところが、主人公がいい加減な男で、ほめ言葉

を生半可にしか覚えていないので、トンチンカン

なほめ方ばかりになり、逆に相手の親を怒らせ

てしまいます。人をほめるにしても、時と場所、

そして、タイミングの難しさがよくわかります。


今回のお茶子さんは久しぶり(3ヶ月ぶり?)の

天乃小てるさんです。


三番手は、悠々亭一光(ゆうゆうてい・いっこう)

さんです。ネタは「二十四孝」。古代の中国での

親孝行の見本となるような二十四人の孝子(こう

し)の故事が噺の元になっています。


でも、この落語に出てくるのは親不孝な息子で

す。親孝行をしようとする気持ちはあるのです

が、結局のところは親に迷惑をかけてしまいま

す。孝行というものは簡単なようで意外と難しい

ものなのかも知れません・・・


楽屋で出番を待つ巧駆さん(右)と今回は出番

のない出囃子担当の潮吹亭くじらさんです。

プログラムに好評連載中のくじらさんのコラム

は、特集の「くじらのひとりごと」のNo.99に掲載

しています。


中トリは、洋酒家巧駆(ようしゅや・こーく)さん。

演題は、ちょっと艶っぽい落語「悋気の独楽(り

んきのこま)」です。「悋気」とは、「やきもち」の

ことで、「独楽」は、子供のおもちゃの「コマ」の

ことですね。


大きな商家の旦那さんのご寮人(正妻)さんが、

旦那のお手かけ(お目かけ)さんにやきもちを

焼いてしまいます。その間にはさまって、丁稚さ

んが大いに苦労するという、色気と無邪気さが

絶妙のバランスで楽しい噺です。


おかげさまをもちまして、今回の「駅前寄席」も

入場者165名の大入満員となりました。これで

59回連続(定例会としては、78回連続)の大入

り記録の更新になります。


一席を終えて楽屋に戻った巧駆さんです。


「おなかい〜り〜」と声がかかる中入り休憩。


今回もたくさんの差し入れを頂戴いたしました。

毎度有り難うございます。


中入り後は、寿亭司之助(ことぶきてい・しのす

け)さん。ネタは「老婆の休日」です。高齢化が

加速度的に進む日本では、今年、100歳以上

のお年寄りが4万人を超えました。中でも、女性

の割合が85%だそうです。


今の日本では、とにかく、お婆さんが元気です。

そういうお婆さんたちが主役の落語になってい

ます。桂文珍師匠の創作落語で、司之助さんが

ちょっと防犯テイストを加味して、出前寄席なん

かでは定番にしています。


今回の駅前寄席は、演者もお客さんも始まって

からずっとハイテンションの状態が持続しており

司之助さんも絶好調。気持ちよくトリの志まねさ

んにバトンタッチです。


そして、今日の主任(トリ)は、三流亭志まね(さ

んりゅうてい・しまね)さん。演題は「金明竹(きん

めいちく)」です。おなじみの東京落語ですね。

ちょっと頼りない与太郎が大活躍? します。


その与太郎が、骨董屋の店番をまかされます。

そこへ大阪の商人の使いがやって来て、大阪弁

で口上をまくし立てます。意味がさっぱり分から

ない与太郎は、トンチンカンな対応で、使いの人

を大いに困らせてしまうことになります。



この落語は東京落語なので、大阪弁の口上も

江戸っ子がそれらしく演じるのですが、関西人

が聞くとちょっと変かも知れません。でも、骨董

品の専門用語(すべて本物)がズラズラと出てく

る「たて弁」は、素晴らしく、値打ちものでした。

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