過去の活動報告ファイル No.58










第178回 噺の会じゅげむ定期公演 

 第47回 高槻市民寄席   


と  き  平成20年11月16日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


スタッフ総出で会場と舞台の設営をやります。

地域の寄席、とりわけ、素人の会では、準備か

ら後片付けまで全て自分たちでやらなければな

りません。逆にそれが手作りの寄席の良さなの

でしょうし、そういう気持ちは私たちにとっても

大事なことなのです。


「市民寄席用の名ビラ立てを作ってきたで!」と

弘遊さん(右端)が自作の名ビラ立てを持って

来てくださいました。会場に備え付けのものは、

ちょっと低くて客席から見にくいとの声を受けて

のことです。


「出来るだけ目立つように!!」

会場前のディスプレイも手作りです。


お客さんにお配りするプログラムやチラシの準

備をする花乃家めぞんさん(左)と天乃小てるさ

ん(右)です。


今回は、(株)森下仁丹さんの健康情報冊子

「仁丹堂」からの取材もありました。

健康食品のユーザー向けの小冊子で、

1月号(12月発行)の落語特集の記事として、

うちの会に白羽の矢が立ちました。

機会がございましたらご笑覧ください。


会場の受付です。午前中は雨模様だったので、

お客さんの出足が少々悪かったのですが、

開演間近には続々とお越しいただきました。


この日は前説も豪華です。

まずは、前説<パート1>で三流亭志まねさん

が高座に上がって小咄を披露。出身地の島根

県PR用Tシャツを着込み、島根県の宣伝も忘

れません。


前説<パート2>では、京都を拠点にしている

「楽笑会」の錦松楼さだ吉さんと当会に所属する

潮吹亭くじらさんが登場。所属も年齢も違うお二

人ですが、双方とも落語を始めて10周年という

ことで、京都で開催する10周年記念の二人会

のお知らせをさせていただきました。


開演直前の楽屋です。一種独特の緊張感が

ただよいます。


というところで、開演です。

すでに、大勢のお客さんにご来場いただいて

います。


さて、本日の開口一番は、昨年末にスタッフとし

て大阪本店に入会した悠々亭一光(ゆうゆうて

い・いっこう)さん。裏方として働いているうちに

元落研の血が騒ぎだし、ついに当会での噺家

デビューです。演目は「カルシウム不足夫婦」。


この噺は、桂三若さんの創作落語らしいです。

カルシウムは、人間の身体には無くてはならな

い栄養素なので、これが不足すると、骨粗鬆症

(こつそしょうしょう・・・舌をかみそう)や精神不

安定などの原因になります。カルシウムが不足

すると本当にけんかっ早くなるかも・・・


二番手は、阿遊亭弘遊(あぁゆうてい・こうゆう)

さん。ネタは「二十四孝」です。

「道徳」や「孝行」といった意識が希薄になりつつ

ある殺伐とした今の世に是非とも聴いてほしい

落語だと思います。


親孝行の見本となるような中国の二十四人の

孝子(こうし)の故事が噺の元になっています。

落語に出てくる息子は、元来、親不孝なのだが、

二十四孝の話でいたく感銘をし、親孝行をしよう

とする気持ちになります。でも、結局のところは

迷惑をかけることに…


今回のお茶子さんは、じゅげむKOBE所属の

こうふく亭蜜柑さんに務めていただきました。


三番手は、寿亭司之助(ことぶきてい・しのすけ)

さん。演目は「老婆の休日」です。桂文珍師匠の

創作落語に防犯テイストを加味したものです。

高齢化が加速度的に進む日本では、百歳以上

のお年寄りが3万人を超えました。それも、女性

の割合が85%だそうです。


とにかく、日本のお婆さんは元気です。この落語

は、そういう元気なお婆さんが活躍? する噺で

す。といっても、二人のお婆さんが病院の待合室

で会話するだけというシチュエーションなのです

が、その会話の内容がぶっ飛んでいて大変に

楽しい噺になっています。


そして、本日のスペシャルゲストの竜宮亭無眠

(りゅうぐうてい・むーみん)さん。「楽語の会」東

海支部に所属され、何と全日本社会人落語選手

権では、現在三連覇中という知る人ぞ知る素人

名人です。今回は岐阜からわざわざお越しいた

だきました。


会場入りされたらすぐに客席へ回って、会場の

音の響きをチェックされるという念の入れようで、

「さすがに名人は違う!」と皆、感心してました。

演題は、選手権で三連覇を達成した時のネタの

「片棒」です。


袖の楽屋ではスタッフや出演者まで、無眠さん

の高座に真剣に聴き入っています。大阪ではな

かなか聴くことの出来ない至芸をたっぷり楽しま

せていただきました。


「片棒」は、大店でありながらケチで有名な旦那

さんが、三人息子の誰に跡を継がせるか、それ

ぞれの腹の内を探るという噺です。とにかく、間

の取り方が素晴らしい上、声もよく通るので、会

場は爆笑に次ぐ爆笑でした。


天候不順はでしたが、それでも、おかげさまで、

入場者176名の大入満員となりました。こちら

の寄席では平成15年6月以降で28回連続、

定例会では67回連続の大入記録更新です。


受付を飾る綺麗な花・・・。親交のある当会小倉

出張所の山椒家小粒(さんしょや・こつぶ)さん

から、無眠さんに届けられたものです。


中入り後は、マクラで重大発表をしてしまった

洋酒家巧駆(ようしゅや・こうく)さん。本人曰くと

ころの「噺の会じゅげむのジャニーズ系」です。

ネタは「まめだ」。落語作家・三田純一氏作で、

桂米朝師匠が口演した創作落語です。


タイトルの「まめだ」とは、豆狸(まめだぬき)の

こと。端役の歌舞伎役者と「まめだ」との交流を

通じたちょっぴり悲しい物語になっています。

秋から冬にかけての季節ネタです。もう今や

古典落語といってもいいくらい落ち着いた噺に

なっています。


会場の後方では、他のメンバーが巧駆さんの

高座を見守っています。

手前は、撮影担当の裏方・真琴家笑吉さん。


本日のトリは、喜怒家哀楽(きどや・あいらく)さ

ん。今日のゲストの中トリの無眠さんに負けない

ように、後半は巧駆さん、哀楽さんと素人名人会

の名人賞受賞コンビの競演です。

演題は哀楽さん十八番の「阿弥陀池」。


「阿弥陀池」は、上方落語の爆笑ネタのひとつ

です。 普段、新聞を読んでいないので、ウソの

事件でまんまとかつがれた男が、同じように誰

かをだましてやろうと企てるますが、そのウソが

大騒動に発展してしまいます。


出番の終わった無眠さんも真剣に哀楽さんの

高座を見つめておられます。

落語の方もぼちぼちクライマックスを迎えるとこ

ろで、客席の雰囲気もいやがうえにも盛り上がっ

ています。


次々と繰り出されるギャグにお客さんも大爆笑

でした。お決まりのギャグばかりなんですが、

これがテンポよく進んでいくと何度聴いても笑え

ます。当日のプログラムに連載中の哀楽さんの

コラムは、「人生!喜怒哀楽!!」に掲載して

います。


打ち上げは、ゲストの無眠さんにもご参加いた

だき、当会ゆかりの店「阿國」でチャンコ鍋を

つつきながら、落語談義に花が咲きました。

無眠さんの落語に対する姿勢や実演を目の当

たりにして、大変勉強になった一日でした。






第179回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.122

   
と き 平成20年12月14日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


会場の西武百貨店の中もクリスマスツリーなん

かが飾れており、クリスマスムード一色です。

受付のお姉さんもサンタになってます (*^_^*)


会場設営がすべて終わった高座では、この日は

出番のない三流亭志まねさんが熱心に稽古の

真っ最中。ネタは「子別れ」だったと思います。

近いうちに高座にかけるのでしょうね。


お客さんにお配りするプログラムなどの準備に

忙しそうな、天乃小てるさん(右)、浪華家久句

さん(中)、文々亭小輔さん(左)です。


開演直前のあわただしい楽屋の様子です。

結構、緊張感も漂っていますよ。


来場されるお客さんの応対に忙しい受付です。



さて、今回の活動報告ですが、潮吹亭くじらさん

のブログ
で紹介されている「ミニ活動報告」を

引用させていただくことにしました。


(紫色の文字の部分です。)


「前説」は、常連飛び入り出演の島ぼん太さん。


「本編より面白い前説」で大いに盛りあげて

下さった島ぼん太さん。おみ足の調子が芳しく

ないということで今回で「休演」となります。

お疲れさまでした。


島ぼん太さんに引き続いて前説(番組宣伝?)

を寿亭司之助さんが行いました。

その際、お世話になった島ぼん太さんに感謝の

意を込めて花束を贈呈させていただきました。

今回のゲストは、喜怒家哀楽さんの教え子でも

ある講談師の太平洋さんです。


花束を抱えて楽屋に戻った島ぼん太さん。

島ぼん太さんは5年半前から飛び入りという形

で前説(漫談)をやっていただいていました。

おかげさまで、開演前の雰囲気をずいぶんと

盛り上げていただきました。


というところで、第122回「駅前寄席」の開演

となります。客席はすでに満員の盛況です。


トップバッターは、花乃家めぞんさん。

ネタは、「ちりとてちん」です。


同じ演題でも江戸と上方で噺の運び方が違う

場合があります。

この「ちりとてちん」も江戸落語で、かなり内容

が違いますね。故にお客様方には少々違和感

があったかも。でも、めぞんさんの花禄師への

思い入れは伝わってます。


二番手は、文々亭小輔さん。

演目は「太鼓腹」です。


男芸者とよばれる太鼓持ち稼業の悲哀。他人

の身体をおもちゃにするというある意味無茶な

噺を小輔さんらしく爽やかにまとめました。


お茶子さんは、いつもの天乃小てるさんです。


三番手は、喜怒家哀楽さん。

ネタは「時うどん」です。



昔の「時」の計り方をフリップを使って解説。

さすが先生。


「教え子」に負けてなるかと渾身の「時うどん」

でした。

中学生の頃から競馬好きの太平洋さんの高座

はこの後。


楽屋の隙間から客席の様子を窺う潮吹亭くじら

さん。そういえば、故・拾八さんもよく覗いてはり

ました。

当日のプログラムに連載のくじらさんのコラム

は、特集の「くじらのひとりごと」のNo.94に掲載

しています。


中トリは、ご案内の講談師・太平洋さんです。

旭堂南陵師匠の門下で、旭堂南太平洋の名で

活躍していましたが、平成17年に独立し、講談

界初の屋号のない講談師「太平洋」となられま

した。

今回の演題は、「創作講談・吉良の忠義」。


プロとアマの一番の違いは「声の通り方」。

さすがですな。いっぺんに空気が変わりました。

弟弟子「南陽」さんとの青春グラフティで笑わせ

て、本題でぐっと締めました。

12月14日「討ち入り」に合わせたタイムリーな

読み物です。


太平洋さんは、現在、KBS京都テレビ「日曜競

馬中継」のキャスターを務めるほか、競馬講釈、

傷心の沖田(新撰組)、ジョディフォスター物語、

大空に見た夢〜笹川良一物語〜等々、歴史・

現代人物などのこうだんも幅広く手がけ、各地

で講談の会を開催しておられます。


今回も、客席はぎっしり。入場者152名の大入

り満員でした。お寒い中をお越しいただき、まこ

とに有り難うございます。これで、「駅前寄席」で

は連続56回の大入り、定例会では68回連続の

大入り記録の更新となりました <(_ _)>


中入り後は、潮吹亭くじらさん。

演目は、季節ネタの「餅つき」です。


他の演者の時もそうでしたが、上手側前列の

お客様方に大いに受けました。

噺の中では、実は餅なんかひと臼もついてない

んですが、古き良き時代の年の瀬気分に浸って

もらえましたかな?


トリは、阿遊亭弘遊さん。

演題は、「長命」の一席です。


2008年の大トリは、弘遊親方の軽い艶笑噺。

客席との一体感は流石です。

終演後奥様とそのご友人から花束贈呈!


一般的には、「短命」の演目で演られることが

多いネタなんですが、新たな年を迎える師走の

トリの一席なので、縁起を担いで「長命」の演目

にされたそうです。艶っぽいそのものズバリの

描写はありませんが、思わずニヤリとしてしまう

落語です。


打ち上げは、太平洋さんを囲んで講談界の裏

から表から・・・

最後まで盛りあがりました。

来年度2009年も「噺の会じゅげむ」をよろしく!



今回も当会の打ち上げのために貸し切りに

していただいた「阿國」の女将さんをはさんで、

哀楽さんと太平洋さん師弟の記念写真です。

先生と教え子で酌み交わすお酒にお二人とも

えもいわれぬ笑顔になっていますね。


宴もたけなわでしたが、お時間もよろしいようで、

お店を出てきた面々は、今年最後の定例会を

無事に終えたことを祝して、手締め(近所迷惑

にならないように指一本で!?)です。

とはいうものの、この後も、かの師弟の宴は

延々と続いたそうな・・・。

 
 来年の定例会は、1月18日(日)。生涯学習センターでの第48回「高槻市民寄席」です。

 今回も恒例の「吉例・顔見世大興行」と銘打ち、大阪本店のメンバー全員が出演します。

 詳細は「お知らせ」コーナーをご覧ください。

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