過去の活動報告ファイル No.48






第158回  噺の会じゅげむ定期公演 

 第39回 高槻市民寄席    

と  き  平成19年3月11日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


今回から高座の背面を金屏風から障子の衝立

に変えてみました。あーでもないこーでもないと

設置にはかなり苦労をしましたが、思いのほか

風流で渋い感じがする高座になったようです。


花乃家めぞんさん謹製による会場前に設置する

手書きの看板です。彼も意外と(失礼!)絵心が

あるようで、この絵心に関しては今日の高座でも

発揮されています。


受付では、今日のトリの洋酒家巧駆さんと出番

のない三流亭志まねさんが、お客さんの対応に

大忙しのようです。


さて、第39回(定例会としては第158回目)の

「高槻市民寄席」の開演です。

当日のプログラムに掲載の喜怒家哀楽さんの

コラム
は、特集の
「人生!喜怒哀楽!!」

録しています。


トップバッターは、阿遊亭弘遊さんです。演目は

ネタおろしの「目薬」。ちょっとエロチックな、い

わゆるバレ噺(艶笑落語)なので、弘遊さんも

「こんなん受けるやろか?」と、心配していました

が、案ずるより産むがやすし、バカ受けでした。


目を患った男がお医者さんから目薬を処方され

ます。ところが、字を読むのが苦手で、説明書

の「目の尻に薬をつける」の「尻」は読めたんで

すが、「め」を「女」と勘違いしてしまい、女房を

巻き込んで大騒動になってしまいます。


二番手は花乃家めぞんさん。ネタは「狸のサイ

コロ」です。マクラでは自作のフリップを活用し、

得意の相撲ネタが炸裂しました。このイラストも

なかなかよく書けています。めぞんワールドの

新しい形が誕生!?


「狸のサイコロ」は博打の噺です。命の恩人の

頼みで、サイコロに化けた狸。大きさや転がり方

など本物のサイコロらしくなるまで一苦労です。

思いのままの目が出るサイコロを持って勇んで

賭場に出かけたのですが・・・


お茶子さんは、いつものとおり、天乃小てるさん

です。普段は黙々と高座係を務めていただいて

るんですが、小てるさんの弟さんは、知る人ぞ

知るプロの格闘家なんです。 \(`O´
θ/


三番手はゲスト出演です。当会では2回目の出

演となる正直亭黄門さん。容貌はまさしく水戸の

ご老公といった感じですね。定年退職されてから

老人大学で落語を始められたとのことですが、

堂々とした口調は既にベテランの域です。


演目は、桂三枝師匠の創作落語「青い瞳をした

会長さん」です。国際化の波は身近な町内にま

で及んでおり、今やうどん屋さんのメニューまで

英語(ちょっと怪しい)になり、ついに町内会長

も外人さんに委ねることになって・・・


中トリは、当会KOBE所属の浪華家久句さん。

この日の演題は、久句さんの十八番でもある

人情噺の「厩(うまや)火事」の一席です。久句

さんも以前に老人大学で落語を学んだ一人や

そうです。


中国の儒学の祖・孔子が、厩が火事になった際

に愛馬より弟子たちの身体を心配したという伝

説を聞いた髪結さん。グータラな亭主の心根を

確かめるため、わざと亭主が愛蔵している器を

壊してしまいます。さて、亭主の反応は?


3月になって2月よりも寒さが増してきた感が

ある日本列島です。この日も大変に寒かった

んですが、おかげさまで、170名の大入満員

となりました。まことに有り難うございます。


中入り後は、潮吹亭くじらさん。ネタは「米揚げ

いかき」です。本来は来月の出演予定でしたが、

出演者の都合で繰り上げの出演となりました。

今回は、前の定例会から2週間しかありません

でしたが、準備は万端。大丈夫です。


「いかき」は漢字で書くと「笊」、つまり「ざる」の

こと。「米揚げいかき」は洗った米の水を切る

「ざる」なんですね。「米をあげる・・・」という売り

声が米の相場師の旦那に気に入られて大儲け

のはずが・・・。いかにも上方らしい落語です。


本日のトリは、洋酒家巧駆さんです。「落語界の

星の王子様」は、先日、引退を表明した三遊亭

圓楽師匠ですが、巧駆さんは「噺の会じゅげむ」

の「イケメン王子様(自称!?)」です。演題は

「くしゃみ講釈」の一席でした。


ある晩、講釈師
にひどい目に遭わされた男が、

講釈場でコショウを火にくすべて、講釈を妨害し

てやろうと一計を案じます。この落語は、まず、

講談が出来なければなりません。講談の部分を

きちんと語れて初めて落語が生きてきます。


そういう意味では難しい噺の部類に入りますが、

さすがに巧駆さん。講談も落語もバッチリで、

会場も爆笑の渦でした。次回の定例会は、4月

15日(日)
の高槻西武百貨店での「駅前寄席」

です。皆様のお越しをお待ちしております!!

第159回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.110

と  き 平成19年4月15日(日) 午後2時開演

ところ  高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 

    


「駅前寄席」の会場である高槻西武百貨店の

JR高槻駅連絡通路からの入口です。


高座の設営は毎回苦労しているところです。

その結果が写真の高座です。特に高座に上る

階段なんかは苦労の後がありありと出ています

でしょう!?


受付では、この日、出番のない阿遊亭弘遊さん

が、プログラムやチラシを配る準備中。


開演の15分前には、飛び入り出演では常連の

島ぼん太さんの漫談が始まりました。この日は、

クイズや怪しい外国語などで会場の雰囲気を盛

り上げていただきました。


その頃には受付も忙しくなってきています。


この大提灯は、「駅前寄席」を前の会場である

グリーンプラザたかつき1号館で開催していた

時に、ビルの入店者会の杉岡会長さんから当会

へ御寄贈いただいたものです。


さて、開演です。おかげさまで、いつものように

客席は満員の状態です。


トップバッターは、花乃家めぞんさんです。元々

が東京落語なので、大阪では色々と試行錯誤を

していたようですが、東京の柳家花緑師匠の落

語を聴いて新境地を見いだしたようで、今回の

めぞんさんの落語は花緑バージョンです。


演目は「饅頭こわい」です。このネタは、大阪で

も東京でも落語の定番と言われるくらいよく知ら

れたネタですが、演者が色々と工夫したりできる

ので、演者によって趣が違ってくるという面白い

噺でもあります。


出番のない潮吹亭くじらさん。いつもお囃子担

当なんですが、この日は気楽にメンバーの落語

を楽しんでいますね。
プログラムに連載のくじら

さんのコラムは
「くじらのひとりごと」に掲載中。

ミニ活動報告はくじらさんの
ブログを見よう


二番手は、寿亭司之助さん。ネタは「花色木綿」

です。空き巣ねらいという泥棒の噺なんですが、

実際に昨年は全国で9万件くらい発生している

そうです。お出かけの際にはくれぐれも戸締まり

を忘れずに!!


落語に出てくる泥棒は間抜けな奴が多いようで

す。貧乏長屋に空き巣に入った盗人ですが、

盗る物が何もないので室内でウロウロしている

と住人が戻って来てしまい、慌てて押入に隠れ

ます。でも、その後は思わぬ展開に・・・


楽屋で出番を待つゲストの和朗亭南坊さん。

左は、「饅頭こわい」の一席を終え、差し入れ

の本物のまんじゅうを頬張るめぞんさんです。



お茶子さんの天乃小てるさんです。お茶子さん

の仕事に見台などのセッティングがありますが、

「駅前寄席」の見台は、現在、病気で療養中の

仁六家拾八さんの製作によるものです。ご本人

はお休みですが、見台が大活躍しています。


三番手は、じゅげむKOBEの三流亭志まねさん

です。勤めている職場の関係で、関東から大阪

へ転勤してきた単身赴任のお父さんです。噺の

マクラにもその悲哀がそこはかとなく表れていま

した (T_T)


演目は「顔の寸法」です。東京落語で、内容は

顔の寸法を手で測るだけという実にくだらない

ものなんですが、落語を聴いている方も、一瞬、

騙されてしまいそうな小品ながらよくできた噺で

した。


無事に一席を終えた志まねさんと次の演者の

南坊さんが交替のご挨拶。


中トリはゲスト出演の和朗亭南坊さんです。

東京の大学では落語研究会に入っていたもの

の、出身は大阪なので、当時から上方落語に

固執されていたそうです。


演題は「住吉駕籠」です。この噺を全編やると

結構時間のかかる大ネタなんですが、最近は

プロの噺家さんでも最後まで演らずに終わるこ

とが多いようです。この日の南坊さんは完全版

に挑戦です。


酔っぱらいや夫婦連れなどの通行人におちょく

られる(弄ばれる?)駕籠かきたちの悲劇とも

言える噺ですが、客席は大爆笑でした。

南坊さんは汗びっしょりの熱演で、きっちり最後

まで演じきりました。


毎度毎度、大入り満員でありがとうございます。

入場者は159名で、立ち見が出るほどでした。

次回の定例会は5月20日(日)の高槻市民寄

席(生涯学習センター)です。皆様のご来場を

お待ち申し上げております。


中入り後は、喜怒家哀楽さんです。最近、職場

の方で人事異動があったそうで、それに伴い、

とにかく公私ともに忙しくなったようで、この日も

午前中の仕事を終えてから会場に駆けつけて

きました。


ネタは「桃太郎」。昔の子供と今の子供の対比

が実に楽しい落語です。なかなか寝つかない

子供を父親が叱っているうちに立場が逆転して、

親が子供に「桃太郎」の謂われを教えてもらう

ことになってしまいます。


一方、楽屋の方では、トリの文々亭小輔さんが

何やら深刻な様子ですな。精神を集中させてい

るのか、はたまた、ネタの最終チェックでしょう

か。


一席を無事終了して駆け足で高座を下りてきた

哀楽さん。「忙しい、忙しい」と駆け足でそのまま

職場へ向かって行っちゃいました。


というところで、高座の方はお待ちかね、本日の

トリ、文々亭小輔さんの登場です。演題は「高津

の富」。これも上方落語を代表するネタでしょう

ね。それだけに、演技力も要求される難しい噺

でもあります。


主人公の男が最初から宿代を踏み倒すつもり

で、ある宿屋に泊まります。そこで金持ちの振り

をしたばかりに、なけなしのお金で富くじを1枚

買わされるはめになってしまいます。ところが、

その富くじが大当たりに・・・


このネタは六代目笑福亭松鶴師匠の十八番で、

一番富は「子の1365番」ですが、師匠はその

年の西暦で「1972番」と言ってしまい、後で逆

から札を読む時に往生してはりました。小輔さん

はさすがに問題なく演じ、無事お開きに <(_ _)>

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