過去の活動報告ファイル No.45




第152回  噺の会じゅげむ定期公演 

 第37回 高槻市民寄席 

と  き  平成18年9月17日 午後2時開演

ところ 高槻市生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 高槻市生涯学習センター/噺の会じゅげむ

    

 会場の高槻市生涯学習センターのある高槻市

 総合センターの全景です。この日の「高槻市民

 寄席」はいつもと若干違い、いくつかのテーマ

 があります。その第一は、当会の小倉出張所と

 のジョイント、第二は、病気で8ヵ月お休みして

 いた仁六家拾八さんの高座復帰、そして、もう

 一つは隠しテーマです。隠しテーマの解答は、

 あとでお教えします。

今回は待ちに待った当会の小倉出張所から6名

の方をお迎えしてのジョイント寄席です。舞台設

営も終えたところで、小倉から遠路はるばる来て

くれた小風さんらがさっそくリハーサルです。

この日は当会ホームページの”キリ番ゲッター”

こと”ご贔屓さん”(左)にもお越しいただきまし

た。小倉出張所のメンバーも大喜びです。右か

らみちのく小雪さん、小絵夢さん、山椒家小粒

さん。

開演前の高座に上がってきたのは、出番のな

い怒家哀楽さんです。「せっかく小倉のメンバー

が来るんやから」と、自ら寄席の前説を買って

出ていただきました。当日のプログラムに連載

中の哀楽さんのコラムは当HPの特集の

「人生!喜怒哀楽!!」収録しています。

早めにお越しになったお客さんは得をしました。

調子に乗ってきた哀楽さん、前説だけではなく、

落語の「十徳」も一席披露です。前から見ると

羽織のごとく、うしろから見ると衣のごとく・・・

という不思議な着物の噺でした。

その間も受付には続々とお客さんがお越しです。

実のところ、この日は台風13号が接近してお

り、かなりやばい状況だったんですが、うまい具

合に台風のスピードが遅くなり、開演時には好天

に恵まれました。

さて、第37回「高槻市民寄席」の開演時間です。

番組のサブタイトルは、「小倉VS大阪」。今や

飛ぶ鳥を落とすがごとき勢いの小倉出張所か

ら応援出演をしていただき、大阪と小倉の間の

約500qを結ぶジョイント寄席の幕開きです。

大阪のメンバーも負けないように頑張らねば!

トップバッターは、大阪の寿亭司之助さん。当会

の事務局として、会場の確保が大きな仕事でも

あります。本人曰く、「落語の稽古をする暇もな

い」とのこと。これは単なる言い訳ですが・・・。

とりあえず、来年度の定例会の全日程が決まっ

て胸をなでおろしているところのようです。

この日の演目は「桃太郎」です。最近、映画館で

観て感動した邦画「ALWAYS・三丁目の夕日」

の昔(昭和33年)の子供が元気に走り回る姿に

触発されたようです。この「桃太郎」は親が子供

に聞かせる昔話を通して、今と昔の子供の対比

が主題の噺です。昔に比べて今の子供は・・・?

お茶子さんは、毎度おなじみの天乃小てるさん

です。小てるさんは、当会の二代目お茶子さん

で、先代はというと、今日、小倉から来ていただ

いたみちのく小雪さんなんです。

二番手は大阪の潮吹亭くじらさんです。最近は、

駅前寄席のプログラムのコラム以外に、文才を

生かして
ブログも開設しています。定例会等の

「ミニ活動報告」は、いわゆる速報でもあり、コメ

ントも軽妙でしゃれています。先月のこの活動報

告もそのまんま使わせていただきました。

ネタは「京の茶漬」です。京都の風習で、お客が

帰ろうとする時、「ちょっと茶漬でも」という愛想

言葉があり、それを真に受けた大阪人の男が、

何としてもこの茶漬を食べてやろうと、京都人と

壮絶な? バトルを繰り広げます。どちらも悪気

がないだけに、端で見ていると大変に滑稽です。

舞台そでにある楽屋で出番を待つ小倉出張所

の面々です。結構リラックス!?

三番手は小倉から「小っちゃいものくらぶ(略して

”小くら”)」の登場です。元・大阪本店のメンバー

だった山椒家小粒さんと小倉出張所の準メンバ

ーの小絵夢さんと小風さんのトリオで「好きっちゃ

落語」です。まずは、引率責任者の小粒さんの

前説から。

3年前に大阪から小倉に転勤になり、引越先で

当会出張所を旗揚げしたところ、あれよあれよ

という間に仲間が増え、今では9名で活発に活動

されており、お囃子も自前という本格的な落語会

を開催しています。ただ、小粒さん以外はすべて

女性というのが珍しいというか、うらやましい!

「小っちゃいものくらぶ」の二番手は、小学6年

の小絵夢(こえむ)さんです。なぜか、大阪弁に

非常な興味を持っているそうです。

演目は「ちりとてちん」の短縮バージョンです。

東京では「酢豆腐」で演じられる噺でもあります。

開演前のリハーサルで大阪のメンバーからの

アドバイスを即座に修正するという飲み込みの

早さはさすがです。お酒を飲む場面では、あまり

の上手さに客席から大きな拍手が湧きました。

「小っちゃいものくらぶ」の三番手は、小学5年

の小風(こかぜ)さんです。座布団に収まった姿

はもう立派な落語家の風格さえ感じます。将来が

大変に楽しみですね。

ネタは「味噌豆」。大阪では「味噌豆丁稚」とも

言われる丁稚ものの落語です。煮えた味噌豆を

旦那と丁稚がお互いに隠れてつまみ食いし合う

のですが、とんだ場所で鉢合わせに・・・。小風さ

ん、旦那と丁稚を見事に演じきりました。

中トリは大阪の文々亭小輔さんです。このホーム

ページのメンバー紹介では、「若手のホープ」と

なっていますが、小輔さんもデビューして9年に

なります。デビュー当時はまだ弱冠二十歳(当時

の写真は「過去の活動報告」にありますよ!)。

演題は「うなぎや」の一席です。東京落語では

「素人鰻」の演目で演じられます。開店したばか

りの新米の鰻屋の主人がうまく鰻をつかめない

のを知って、わざと元気そうな鰻を指定して、主

人を困らせます。やっとのことでその鰻をつかん

だ店の主人ですが、それが大変なことに・・・。

ご案内のとおり、台風13号来襲の恐れがありま

したが、おかげさまで、140名という多くのお客

さんにご来場いただき、大入となりました。高槻

市民寄席は今年は今月で終わり、次回は来年

1月21日(日)の「吉例顔見世大興行」の予定

です。(駅前寄席は10・11・12月も開催です)

中入り後は、大阪の花乃家めぞんさんです。

子ども落語にも力を入れているめぞんさん。

の日は、ドラえもんのテーマソングでドラえもん

とともに登場しました。

ネタは「カンニング大作戦」というめぞんさんの

新作の落語です。登場人物は、アニメのドラえ

もんと同じで、独特のめぞんワールドが会場を

包み込みました。このストーリーはアニメの脚本

にそのまま使えそう!?

さて、本日の目玉商品!? 小倉出張所のおな

がどり姉妹【葵之小きみさん(右)と双葉乃小花さ

ん(左)】による「スーパー玉すだれ」です。普通

の「南京玉すだれ」ではありません。とにかく、

スーパーなんです。おながどり姉妹という名前は

ラストの決めのポーズでわかります。

「あ、さて、さて、さては南京玉すだれ…」と客席

のお客さんも巻き込んで、乗りに乗ってます。な

ぜ、”スーパー”玉すだれなのか? これは見な

けりゃわかりませんよ。漫才と南京玉すだれの

コラボレーションといったところです。おかげさま

で会場内は大いに盛り上がりました。

スーパー玉すだれのラストの決めのポーズです。

見事、おながどりになりました。この「おながど

り姉妹」のどちらが姉でどちらが妹になるのかは

不明です。双方とも自分が妹だと主張しています

けど・・・(お二人は、先に登場した小絵夢さんと

小風さんのお母さんです)。

会場も盛り上がったところで、本日の大トリの

登場です。大病の手術をして、今年はずっと

高座をお休みしていた大阪の仁六家拾八さん

です。

小倉出張所の小雪さんから花束が贈られまし

た。お客さんもうちのメンバーも待ちに待った

高座復帰といえます。

今回の演題は、得意の「相撲場風景」の一席

です。大相撲を観戦する人々の喜怒哀楽を面白

おかしく描写しています。先代の林家染丸師匠

の十八番でもありました。夢中になって前の人の

帯をつかんだり、空腹を我慢している人の前で

握り飯を振り回したりと大賑わいです。

中でも可哀想なのは、トイレを我慢している人

でした。写真は、隣の人が一計を案じて事なき

を得て、気持ちよく用を足しているところです。

でも、この後、大騒動になります。久々の高座

に上がった拾八さんも、さぞ気持ちがよかった

ことでしょう。

寄席も無事にお開きとなって、舞台の撤収作業

も終えた会場で、この日の寄席に参加した当会

の大阪・小倉・神戸のメンバーによる合同で記念

撮影です。右上は、この時、所用で 会場にいな

かった哀楽さんです(学校で撮った集合写真の

ようになりました)。

打ち上げは、小倉の方の歓迎ということもあり、

初めてグリーンプラザたかつき1号館にある

料亭の「つきの井」さんで催しました。グリーン

プラザは当会の発祥の地でもあり、当初はこの

「つきの井」さんの前の通路を幕で仕切って寄席

を開催していました。 過去の活動報告参照

料亭の個室で、料理も評判よかったです。そう

そう、忘れてました。冒頭にお知らせしたこの日

の寄席の隠しテーマの解答です。料理を見て

思い出しました。隠しテーマは「食べ物」でした。

えっ、全然隠れてないって・・・!?

ちょっと無理もありますが、以下のとおりです。

桃太郎  桃 、京の茶漬  茶漬け、

ちりとてちん  豆腐

味噌豆 
 味噌豆、うなぎや  うなぎ、

カンニング大作戦  ドラ焼き(?)

スーパー玉すだれ  鶏(??)

相撲場風景  握り飯

宴もたけなわになってくると、皆で南京玉すだれ

大会が始まりました。見るよりやる方が楽しいよ

うで、哀楽さんなどはさっそく玉すだれを購入す

るそうです。というところで、来月10月15日は

西武百貨店の「駅前寄席」。拾八さんの「駅前

復活祭」と銘打ち、盛大に挙行します!!

                       




          

第153回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.106

と  き 平成18年10月15日(日) 午後2時開演

ところ 高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 

             

高槻西武百貨店に移転してから6回目の駅前

寄席です。舞台や客席の形もだいたい定まって

きました。設営の終わった会場の高座では、

潮吹亭くじらさんがマイクの最終テストをやって

ます。

開演前の楽屋です。メンバーたちが集まって、

ミーティングです。今回の議題は、

「日本の落語界における『噺の会じゅげむ』の

果たすべき役割と世界に視野を向けた落語の

表現力の向上方策について・・・」

などというようなことは一切やりません。実は

今晩の飲み会の相談です。

開演の15分前(午後1時45分)になりますと、

いつもの飛入り出演のミルキー駿二(島凡太)さ

んの登場です。最近は、この方目当てのお客さ

んもおられるとか・・・。この日は、怪しげな外国

語講座で会場の雰囲気を暖めていただきまし

た。

会場のお隣のうどん屋(杵屋)さんの前では、

仁六家拾八さんと喜怒家哀楽さんが、何やら

時間を気にしているようです。

  拾八 「今日はお客さん少ないね」

  哀楽 「心配おまへん!」

  拾八 「もう開演時間でっせ」

  哀楽 「心配おまへん!!」

ということで、受付風景です。本当に心配は無用

でした。開演直前には次々とお客さんがお越し

になられました。

さて、第106回の駅前寄席の開演です。

ご覧のとおり、客席はすでに満席となっていま

す。今回のサブタイトルは、「仁六家拾八・駅前

復活祭」です。しばらくの間、病気療養していた

仁六家拾八さんの久々の駅前寄席への復帰を

皆で盛り上げようという趣向です。

トップバッターは、拾八さんの良き相棒? 泉州

コンビの文々亭小輔さんです。ネタは「いらち俥」

の一席。小輔さんは、都合により今年の駅前寄

席では最後の高座となりました。また来年は、

さらにパワーアップして楽しませてくれることと

思います。乞う、ご期待!!

東京では「反対俥」として演じられる噺ですね。

最初、病み上がりの人力車でえらい目にあった

この男、俥を乗り換えたのは良かったのですが、

この車夫がとにかく「いらち(あわて者)」だった

ため、命を危険にさらすようなハメにおちいって

しまったのです。

二番手は、じゅげむKOBE所属の浪華家久句

さん。演目は「鬼の面」です。本来は講釈ネタ

だとのことで、当会では最年長の久句さんが、

じっくりと演じました。

母親に似たお多福のお面を、面屋の主人から

厚意でもらった子守り奉公の女の子。夜になる

と、その女の子はそのお面を母親のように思っ

て語りかけてました。ところが、奉公先の主人は

ちょっとしたいたずら心で、女の子がいない時に

そのお面を鬼の面とすり替えてしまいます。女の

子は故郷の母に変が起きたと思って・・・。

当会専属のお茶子さんの天乃小てるさんです。

今回は、ちょっと違った角度からお茶子さんの

仕事ぶりを撮影してみました。

三番手は寿亭司之助さん。ネタは「浮世床」で

す。昔の床屋さんの待合室の風景なんですが、

昔はお風呂屋さんや床屋さんというのは人寄り

場所として、庶民の憩いの場所でもあったよう

です。司之助さんは、このネタを枝雀師匠が

小米から襲名した頃の録音で憶えました。

昔は字の読み書きが出来ないという人の方が

多かったようです。待合室で床柱を背にして、

偉そうに本を構えている割り木屋の親っさん、

実のところは余り字を読めないんですが、本を

読めるふりをして悦に入っています。それを

町内の若い衆に目ざとく見つけられて・・・

出番を控えた中トリの拾八さんが、楽屋の壁の

隙間から客席の様子をうかがっているところの

ようです。

というところで、満を持しての登場は、「拾八・駅

前復活祭」の主役、仁六家拾八さんです。今年

のはじめに大手術をして、ずっと療養していたん

ですが、先月から高座に復帰し、当会のホーム

グランドたる「駅前寄席」では、この日が復活の

日となりました。

演題は「拾八闘病記」です。入院中に考えた落

語やそうで、病気が発覚するまでの経緯や手術

の模様なんかを笑いを交えた噺に仕上げていま

す。笑いながらも健康の大切さが伝わってくる

健康管理指導の教材にそのまま使えそうな内

容でした。

おかげさまで、この西武百貨店に移転してから

は初回に次ぐ大入りとなり、141名のお客さん

にご来場いただきました。まことに有難うござい

ます。次回公演も西武百貨店での「駅前寄席」

です。皆様のご来場をお待ち申し上げておりま

す。

中入り後は、潮吹亭くじらさんです。ネタは枝雀

師匠がよく演っておられた「猫」。当日のプログラ

ムに好評連載中のくじらさんのコラムは「特集」

「くじらのひとりごと」No.78に掲載してます。

ミニ活動報告(速報)はくじらさんの
ブログをご

覧ください。

最初のマクラの小咄「猿の事情聴取」で客席は

大爆笑。そのまんま、猫と人が会話するという

摩訶不思議な世界へ入っていきます。人間が

猫に説教されたり、人間以上に人間らしい猫

です。やがて、魚を買って来るという約束を破ら

れた猫がついにストライキを・・・!?

本日の大トリを務める喜怒家哀楽さんの登場で

す。だいたい、素人の寄席は中入りでお客さん

が少し減ることが多いんですが、この日は最後

まで客席は満員のままでした。

この日の演題は、「八五郎坊主」の一席です。

落語にはお坊さんが出てくる噺というのは結構

多いようです。「餅屋問答」・「転失気」・「淀川」

・「鷺とり」・「法華坊主」・「百人坊主」等々数え

上げるとキリがありません。それだけ、生活に

仏教が密着していたということなのでしょう。

「つまらん奴は坊主になれ」という言葉を真に

受けて、八五郎はさっそく出家します。もともと

深い考えもなく仏門に入ったのですから、言動

は昔のまま。衣の裾をまくって歌いながら町中

を闊歩する始末です。とうとう住職に付けても

らった僧名まで忘れてしまいます。

終演後、後片づけもすべて終えた会場で、復活

公演を無事に果たした仁六家拾八さんを囲んで

この日のキャストとスタッフが記念撮影です。

拾八さん、ちょっとやせたようですが、元気に

なって本当によかったですね。これからも落語

をがんばってください。 
(^_^)/~


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