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会場の高槻市生涯学習センターのある高槻市
総合センターの全景です。この日の「高槻市民
寄席」はいつもと若干違い、いくつかのテーマ
があります。その第一は、当会の小倉出張所と
のジョイント、第二は、病気で8ヵ月お休みして
いた仁六家拾八さんの高座復帰、そして、もう
一つは隠しテーマです。隠しテーマの解答は、
あとでお教えします。
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今回は待ちに待った当会の小倉出張所から6名
の方をお迎えしてのジョイント寄席です。舞台設
営も終えたところで、小倉から遠路はるばる来て
くれた小風さんらがさっそくリハーサルです。
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この日は当会ホームページの”キリ番ゲッター”
こと”ご贔屓さん”(左)にもお越しいただきまし
た。小倉出張所のメンバーも大喜びです。右か
らみちのく小雪さん、小絵夢さん、山椒家小粒
さん。
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開演前の高座に上がってきたのは、出番のな
い怒家哀楽さんです。「せっかく小倉のメンバー
が来るんやから」と、自ら寄席の前説を買って
出ていただきました。当日のプログラムに連載
中の哀楽さんのコラムは当HPの特集の
「人生!喜怒哀楽!!」に収録しています。
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早めにお越しになったお客さんは得をしました。
調子に乗ってきた哀楽さん、前説だけではなく、
落語の「十徳」も一席披露です。前から見ると
羽織のごとく、うしろから見ると衣のごとく・・・
という不思議な着物の噺でした。
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その間も受付には続々とお客さんがお越しです。
実のところ、この日は台風13号が接近してお
り、かなりやばい状況だったんですが、うまい具
合に台風のスピードが遅くなり、開演時には好天
に恵まれました。
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さて、第37回「高槻市民寄席」の開演時間です。
番組のサブタイトルは、「小倉VS大阪」。今や
飛ぶ鳥を落とすがごとき勢いの小倉出張所か
ら応援出演をしていただき、大阪と小倉の間の
約500qを結ぶジョイント寄席の幕開きです。
大阪のメンバーも負けないように頑張らねば!
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トップバッターは、大阪の寿亭司之助さん。当会
の事務局として、会場の確保が大きな仕事でも
あります。本人曰く、「落語の稽古をする暇もな
い」とのこと。これは単なる言い訳ですが・・・。
とりあえず、来年度の定例会の全日程が決まっ
て胸をなでおろしているところのようです。
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この日の演目は「桃太郎」です。最近、映画館で
観て感動した邦画「ALWAYS・三丁目の夕日」
の昔(昭和33年)の子供が元気に走り回る姿に
触発されたようです。この「桃太郎」は親が子供
に聞かせる昔話を通して、今と昔の子供の対比
が主題の噺です。昔に比べて今の子供は・・・?
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お茶子さんは、毎度おなじみの天乃小てるさん
です。小てるさんは、当会の二代目お茶子さん
で、先代はというと、今日、小倉から来ていただ
いたみちのく小雪さんなんです。
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二番手は大阪の潮吹亭くじらさんです。最近は、
駅前寄席のプログラムのコラム以外に、文才を
生かしてブログも開設しています。定例会等の
「ミニ活動報告」は、いわゆる速報でもあり、コメ
ントも軽妙でしゃれています。先月のこの活動報
告もそのまんま使わせていただきました。
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ネタは「京の茶漬」です。京都の風習で、お客が
帰ろうとする時、「ちょっと茶漬でも」という愛想
言葉があり、それを真に受けた大阪人の男が、
何としてもこの茶漬を食べてやろうと、京都人と
壮絶な? バトルを繰り広げます。どちらも悪気
がないだけに、端で見ていると大変に滑稽です。
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舞台そでにある楽屋で出番を待つ小倉出張所
の面々です。結構リラックス!?
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三番手は小倉から「小っちゃいものくらぶ(略して
”小くら”)」の登場です。元・大阪本店のメンバー
だった山椒家小粒さんと小倉出張所の準メンバ
ーの小絵夢さんと小風さんのトリオで「好きっちゃ
落語」です。まずは、引率責任者の小粒さんの
前説から。
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3年前に大阪から小倉に転勤になり、引越先で
当会出張所を旗揚げしたところ、あれよあれよ
という間に仲間が増え、今では9名で活発に活動
されており、お囃子も自前という本格的な落語会
を開催しています。ただ、小粒さん以外はすべて
女性というのが珍しいというか、うらやましい!
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「小っちゃいものくらぶ」の二番手は、小学6年
の小絵夢(こえむ)さんです。なぜか、大阪弁に
非常な興味を持っているそうです。
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演目は「ちりとてちん」の短縮バージョンです。
東京では「酢豆腐」で演じられる噺でもあります。
開演前のリハーサルで大阪のメンバーからの
アドバイスを即座に修正するという飲み込みの
早さはさすがです。お酒を飲む場面では、あまり
の上手さに客席から大きな拍手が湧きました。
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「小っちゃいものくらぶ」の三番手は、小学5年
の小風(こかぜ)さんです。座布団に収まった姿
はもう立派な落語家の風格さえ感じます。将来が
大変に楽しみですね。
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ネタは「味噌豆」。大阪では「味噌豆丁稚」とも
言われる丁稚ものの落語です。煮えた味噌豆を
旦那と丁稚がお互いに隠れてつまみ食いし合う
のですが、とんだ場所で鉢合わせに・・・。小風さ
ん、旦那と丁稚を見事に演じきりました。
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中トリは大阪の文々亭小輔さんです。このホーム
ページのメンバー紹介では、「若手のホープ」と
なっていますが、小輔さんもデビューして9年に
なります。デビュー当時はまだ弱冠二十歳(当時
の写真は「過去の活動報告」にありますよ!)。
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演題は「うなぎや」の一席です。東京落語では
「素人鰻」の演目で演じられます。開店したばか
りの新米の鰻屋の主人がうまく鰻をつかめない
のを知って、わざと元気そうな鰻を指定して、主
人を困らせます。やっとのことでその鰻をつかん
だ店の主人ですが、それが大変なことに・・・。
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ご案内のとおり、台風13号来襲の恐れがありま
したが、おかげさまで、140名という多くのお客
さんにご来場いただき、大入となりました。高槻
市民寄席は今年は今月で終わり、次回は来年
1月21日(日)の「吉例顔見世大興行」の予定
です。(駅前寄席は10・11・12月も開催です)
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中入り後は、大阪の花乃家めぞんさんです。
子ども落語にも力を入れているめぞんさん。こ
の日は、ドラえもんのテーマソングでドラえもん
とともに登場しました。
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ネタは「カンニング大作戦」というめぞんさんの
新作の落語です。登場人物は、アニメのドラえ
もんと同じで、独特のめぞんワールドが会場を
包み込みました。このストーリーはアニメの脚本
にそのまま使えそう!?
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さて、本日の目玉商品!? 小倉出張所のおな
がどり姉妹【葵之小きみさん(右)と双葉乃小花さ
ん(左)】による「スーパー玉すだれ」です。普通
の「南京玉すだれ」ではありません。とにかく、
スーパーなんです。おながどり姉妹という名前は
ラストの決めのポーズでわかります。
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「あ、さて、さて、さては南京玉すだれ…」と客席
のお客さんも巻き込んで、乗りに乗ってます。な
ぜ、”スーパー”玉すだれなのか? これは見な
けりゃわかりませんよ。漫才と南京玉すだれの
コラボレーションといったところです。おかげさま
で会場内は大いに盛り上がりました。
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スーパー玉すだれのラストの決めのポーズです。
見事、”おながどり”になりました。この「おながど
り姉妹」のどちらが姉でどちらが妹になるのかは
不明です。双方とも自分が妹だと主張しています
けど・・・(お二人は、先に登場した小絵夢さんと
小風さんのお母さんです)。
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会場も盛り上がったところで、本日の大トリの
登場です。大病の手術をして、今年はずっと
高座をお休みしていた大阪の仁六家拾八さん
です。
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小倉出張所の小雪さんから花束が贈られまし
た。お客さんもうちのメンバーも待ちに待った
高座復帰といえます。
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今回の演題は、得意の「相撲場風景」の一席
です。大相撲を観戦する人々の喜怒哀楽を面白
おかしく描写しています。先代の林家染丸師匠
の十八番でもありました。夢中になって前の人の
帯をつかんだり、空腹を我慢している人の前で
握り飯を振り回したりと大賑わいです。
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中でも可哀想なのは、トイレを我慢している人
でした。写真は、隣の人が一計を案じて事なき
を得て、気持ちよく用を足しているところです。
でも、この後、大騒動になります。久々の高座
に上がった拾八さんも、さぞ気持ちがよかった
ことでしょう。
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寄席も無事にお開きとなって、舞台の撤収作業
も終えた会場で、この日の寄席に参加した当会
の大阪・小倉・神戸のメンバーによる合同で記念
撮影です。右上は、この時、所用で 会場にいな
かった哀楽さんです(学校で撮った集合写真の
ようになりました)。
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打ち上げは、小倉の方の歓迎ということもあり、
初めてグリーンプラザたかつき1号館にある
料亭の「つきの井」さんで催しました。グリーン
プラザは当会の発祥の地でもあり、当初はこの
「つきの井」さんの前の通路を幕で仕切って寄席
を開催していました。 → 過去の活動報告参照
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料亭の個室で、料理も評判よかったです。そう
そう、忘れてました。冒頭にお知らせしたこの日
の寄席の隠しテーマの解答です。料理を見て
思い出しました。隠しテーマは「食べ物」でした。
えっ、全然隠れてないって・・・!?
ちょっと無理もありますが、以下のとおりです。
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桃太郎 → 桃 、京の茶漬 → 茶漬け、
ちりとてちん → 豆腐 、
味噌豆 → 味噌豆、うなぎや → うなぎ、
カンニング大作戦 → ドラ焼き(?)
スーパー玉すだれ → 鶏(??)
相撲場風景 → 握り飯
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宴もたけなわになってくると、皆で南京玉すだれ
大会が始まりました。見るよりやる方が楽しいよ
うで、哀楽さんなどはさっそく玉すだれを購入す
るそうです。というところで、来月10月15日は
西武百貨店の「駅前寄席」。拾八さんの「駅前
復活祭」と銘打ち、盛大に挙行します!!
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高槻西武百貨店に移転してから6回目の駅前
寄席です。舞台や客席の形もだいたい定まって
きました。設営の終わった会場の高座では、
潮吹亭くじらさんがマイクの最終テストをやって
ます。
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開演前の楽屋です。メンバーたちが集まって、
ミーティングです。今回の議題は、
「日本の落語界における『噺の会じゅげむ』の
果たすべき役割と世界に視野を向けた落語の
表現力の向上方策について・・・」
などというようなことは一切やりません。実は
今晩の飲み会の相談です。
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開演の15分前(午後1時45分)になりますと、
いつもの飛入り出演のミルキー駿二(島凡太)さ
んの登場です。最近は、この方目当てのお客さ
んもおられるとか・・・。この日は、怪しげな外国
語講座で会場の雰囲気を暖めていただきまし
た。
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会場のお隣のうどん屋(杵屋)さんの前では、
仁六家拾八さんと喜怒家哀楽さんが、何やら
時間を気にしているようです。
拾八 「今日はお客さん少ないね」
哀楽 「心配おまへん!」
拾八 「もう開演時間でっせ」
哀楽 「心配おまへん!!」
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ということで、受付風景です。本当に心配は無用
でした。開演直前には次々とお客さんがお越し
になられました。
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さて、第106回の駅前寄席の開演です。
ご覧のとおり、客席はすでに満席となっていま
す。今回のサブタイトルは、「仁六家拾八・駅前
復活祭」です。しばらくの間、病気療養していた
仁六家拾八さんの久々の駅前寄席への復帰を
皆で盛り上げようという趣向です。
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トップバッターは、拾八さんの良き相棒? 泉州
コンビの文々亭小輔さんです。ネタは「いらち俥」
の一席。小輔さんは、都合により今年の駅前寄
席では最後の高座となりました。また来年は、
さらにパワーアップして楽しませてくれることと
思います。乞う、ご期待!!
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東京では「反対俥」として演じられる噺ですね。
最初、病み上がりの人力車でえらい目にあった
この男、俥を乗り換えたのは良かったのですが、
この車夫がとにかく「いらち(あわて者)」だった
ため、命を危険にさらすようなハメにおちいって
しまったのです。
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二番手は、じゅげむKOBE所属の浪華家久句
さん。演目は「鬼の面」です。本来は講釈ネタ
だとのことで、当会では最年長の久句さんが、
じっくりと演じました。
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母親に似たお多福のお面を、面屋の主人から
厚意でもらった子守り奉公の女の子。夜になる
と、その女の子はそのお面を母親のように思っ
て語りかけてました。ところが、奉公先の主人は
ちょっとしたいたずら心で、女の子がいない時に
そのお面を鬼の面とすり替えてしまいます。女の
子は故郷の母に変が起きたと思って・・・。
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当会専属のお茶子さんの天乃小てるさんです。
今回は、ちょっと違った角度からお茶子さんの
仕事ぶりを撮影してみました。
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三番手は寿亭司之助さん。ネタは「浮世床」で
す。昔の床屋さんの待合室の風景なんですが、
昔はお風呂屋さんや床屋さんというのは人寄り
場所として、庶民の憩いの場所でもあったよう
です。司之助さんは、このネタを枝雀師匠が
小米から襲名した頃の録音で憶えました。
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昔は字の読み書きが出来ないという人の方が
多かったようです。待合室で床柱を背にして、
偉そうに本を構えている割り木屋の親っさん、
実のところは余り字を読めないんですが、本を
読めるふりをして悦に入っています。それを
町内の若い衆に目ざとく見つけられて・・・。
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出番を控えた中トリの拾八さんが、楽屋の壁の
隙間から客席の様子をうかがっているところの
ようです。
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というところで、満を持しての登場は、「拾八・駅
前復活祭」の主役、仁六家拾八さんです。今年
のはじめに大手術をして、ずっと療養していたん
ですが、先月から高座に復帰し、当会のホーム
グランドたる「駅前寄席」では、この日が復活の
日となりました。
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演題は「拾八闘病記」です。入院中に考えた落
語やそうで、病気が発覚するまでの経緯や手術
の模様なんかを笑いを交えた噺に仕上げていま
す。笑いながらも健康の大切さが伝わってくる
健康管理指導の教材にそのまま使えそうな内
容でした。
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おかげさまで、この西武百貨店に移転してから
は初回に次ぐ大入りとなり、141名のお客さん
にご来場いただきました。まことに有難うござい
ます。次回公演も西武百貨店での「駅前寄席」
です。皆様のご来場をお待ち申し上げておりま
す。
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中入り後は、潮吹亭くじらさんです。ネタは枝雀
師匠がよく演っておられた「猫」。当日のプログラ
ムに好評連載中のくじらさんのコラムは「特集」
の「くじらのひとりごと」No.78に掲載してます。
ミニ活動報告(速報)はくじらさんのブログをご
覧ください。
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最初のマクラの小咄「猿の事情聴取」で客席は
大爆笑。そのまんま、猫と人が会話するという
摩訶不思議な世界へ入っていきます。人間が
猫に説教されたり、人間以上に人間らしい猫
です。やがて、魚を買って来るという約束を破ら
れた猫がついにストライキを・・・!?
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本日の大トリを務める喜怒家哀楽さんの登場で
す。だいたい、素人の寄席は中入りでお客さん
が少し減ることが多いんですが、この日は最後
まで客席は満員のままでした。
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この日の演題は、「八五郎坊主」の一席です。
落語にはお坊さんが出てくる噺というのは結構
多いようです。「餅屋問答」・「転失気」・「淀川」
・「鷺とり」・「法華坊主」・「百人坊主」等々数え
上げるとキリがありません。それだけ、生活に
仏教が密着していたということなのでしょう。
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「つまらん奴は坊主になれ」という言葉を真に
受けて、八五郎はさっそく出家します。もともと
深い考えもなく仏門に入ったのですから、言動
は昔のまま。衣の裾をまくって歌いながら町中
を闊歩する始末です。とうとう住職に付けても
らった僧名まで忘れてしまいます。
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終演後、後片づけもすべて終えた会場で、復活
公演を無事に果たした仁六家拾八さんを囲んで
この日のキャストとスタッフが記念撮影です。
拾八さん、ちょっとやせたようですが、元気に
なって本当によかったですね。これからも落語
をがんばってください。 (^_^)/~
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