過去の活動報告 No.39

 

第140回  噺の会じゅげむ定期公演 

 第99回 グリーンプラザ 駅前寄席 

と  き  平成17年8月21日 午後2時開演

ところ JR高槻駅前 グリーンプラザたかつき1号館 4階 多目的ホール

主 催 グリーンプラザたかつき1号館

とうとう駅前寄席も第99回目となりました。

次回(10月16日)は、100回記念公演の

予定です。

写真は会場設営を終え、今日のゲストの川崎

一輝さんのマジックのリハーサル風景です。メ

ンバーも感心して見入っているようですね。

開演15分前には、飛び入り(というより常連)

のミルキー駿二さんの漫談です。季節ネタ、

時事ネタ、艶笑ネタと永年培われてきた話芸

はさすがです。雨で湿りがちな会場の雰囲気

も一気に快晴状態です。

受付です。この日は昼から雨模様で、そのう

え、うちの寄席と同時刻に近所で選挙関係の

イベントがあったりして、お客さんの出足がこ

れまでになく不調でした。でも、開演時間まぎ

わには続々とお客さんの姿が見えだしたので

メンバー一同ホッと胸をなでおろしました。

おかげさまを持ちまして、開演時には100名

を超えるお客さんにご来場いただきました。

今日もいい雰囲気で第99回「駅前寄席」の

開演です。

今日のトップバッターは阿遊亭弘遊さんです。

演目は「半分垢(はんぶんあか)」。現在のとこ

ろは当会で最年長なんですが、得意の相撲

ネタで、開口一番、お客さんを電車道で一気

に突き出し!!

人気絶頂の関取のお嫁さんの噺なんですが、

この嫁さんは旦那がほめられるのが嬉しくて

たまりません。ついつい話が大げさになって

しまいます。それをとがめられた嫁さん、今度

は態度が180度一変します。そのギャップが

楽しい落語でした。

二番手は仁六家拾八さん。演目は「二人ぐせ」

です。このところ、拾八さんは落語以外の趣味

の日曜大工の方が忙しくなってきてました。と

いうのは、例の折りたたみ式携帯用見台が好

評で、注文が殺到? しているようです。

「無くて七くせ、あって四十八くせ」てなことを

言いますが、人それぞれいろんなくせがある

ものです。いつも「飲める」というのが口ぐせの

男と「つまらん」というのが口ぐせの男が、お互

いのくせを直すためにカケをすることになった

のですが・・・。

お茶子さんは、当会専属の天乃小てるさんで

す。お茶子さんというのは高座係が主な仕事

で、見かけは何気なくやっているようですが、

意外と細かい約束事があります。座布団にも

ちゃーんと前後がありますし、見台を運ぶ時

にも向きが決まっています。

三番手はお笑い川柳が絶好調の俳人羅紗亜

こと花乃家めぞんさん。ネタは得意技の改作

シリーズの「かめ」です。めぞんさんは既存の

古典落語を新しい視点で練り直し、格闘技と

川柳の風雅を加味して新しいネタを作り上げ

るという独自の世界を持っています。

この「かめ」という落語、元のネタはあの有名

な「つる」なんですね。でも、ただ単に主役が

変わったという訳ではありません。鶴に対して

亀を持ってきたのには、それなりのこだわり

があります。そこは俳人としての綿密な計算

がなされているのです。

中トリは潮吹亭くじらさんです。当日のプログ

ラムのコラムにも書かれてますが、最近、他の

サークルとの交流がさかんで、くじらさんはそ

の親善大使といった役割も担っています。その

コラムは特集コーナーの「くじらのひとりごと」

のNo.71に掲載しています。

演目は「蛇含草」の一席。お餅大好きの食い

しん坊の男が、訪問先で餅100個の完食に

挑戦することになります。食べる方食べさせる

方双方の意地がぶつかりあってのフードバト

ル! いろんな食べ方をする「曲食い」が見

ものでした。江戸落語では「そば清」です。

あいにくの雨天でしたが、それでも113名の

お客さんにご来場いただきました。この時期

は会場の熱気で冷房が追いつかないため、

うちわ(サッポロビール提供)をお配りしてい

ます。そのうちわをパタパタ仰ぎながらの寄

席鑑賞、これは駅前寄席の風物詩ですね。

中入り後は、本日のゲスト、川崎一輝さんの

マジックです。川崎さんは高校2年生で、泉南

郡の熊取町からわざわざ来ていただきまし

た。衣装もバッチリ決まっています。

前日の深夜にようやくテープが完成したという

BGMの音楽に乗せて次々と繰り広げられる

ジャグリングやマジックの数々。技も鮮やかで

すが、話術も実に巧みでした。

本日のトリは洋酒家巧駆さん。現在は姫路在

住なので、最近新たに旗あげした当会KOBE

「みかげ寄席」と掛け持ちで公私ともに忙し

い身の上であります。

演題は得意の「はてなの茶碗」です。噺の始

まりは京都・清水の音羽の滝の茶店が舞台で

す。茶店で使っている清水焼の安手の茶碗が

元で大騒動に発展します。噺が進むにつれて

とてつもなくスケールが大きくなっていきます。

主人公の行商の油屋さんがひょんなことから

手に入れた(強奪した?)茶碗ですが、これに

は大変な秘密がありました。茶道具屋の金兵

衛(人呼んで「茶金」)さんを介してドンドンと

値打ちが上がっていきます。社会の不思議な

仕組みが為せる技と言えるかもしれません。

少々時間は押しましたが、第99回目の公演

も無事にお開きとなり、恒例の打上げは当会

事務局の吟醸酒蔵みゅ〜じあむで盛大に開

催しました。いつもながら、美味しいお酒を飲

みながらの落語談義は時間を忘れてしまいま

す。

スクープ! このお店(みゅーじあむ)で、

あの「はてなの茶碗」を発見!! 器のうわ

ぐすりには何の変哲もなくキズもないのに、

お酒を入れると、どこからともなくポタポタと

漏れてきます。ひょっとすると、うわさがうわさ

を呼んで高値が付くかも・・・

拾八さん作成の携帯用見台です。その一人目

の注文主・当会KOBE所属のあばら家艶幽さ

んへの見台の引き渡し式の模様です。「この

見台を持ってドンドンと出前寄席に行ってがん

ばりまっす!」と艶幽さんも大喜び。ちなみに

この見台、注文承り中とのことです。


 

第141回 噺の会じゅげむ定期公演

 高槻市民寄席  vvol.32volvol.32ol.32

と  き 9月18日(日)午後2時

ところ 高槻市生涯学習センター 1階展示ホール 

共 催 高槻市生涯学習センター/噺の会じゅげむ

本年最後の高槻市民寄席になります。前回

は日程が京都の祇園祭とバッティングしてし

まいましたが、この日は早い時間からお客さ

んが続々とお越しいただき、受付も大忙しで

「キャーバタバタ、キャーバタバタ・・・」

うれしい悲鳴があがってます。

開演時間には入場者もちょうど100名に達

しました。開演を今か今かと待ちかねるお客

さんの熱気の中、トップバッターを勤めるの

は喜怒家哀楽さん。

この日の哀楽さんは、別の舞台と掛け持ちで

したので、高座を終えるとすぐにすっ飛んで行

きました。忙しさは初代・桂春団治並み!?

演題はネタおろしの「めざせ甲子園」です。高

校野球の噺なんですが、この球児たちがとん

でもない生徒たちで、野球部の部長も・・・。

二番手は潮吹亭くじらさん。ネタは「宿屋町」

です。旅ネタの部類に入る落語ですが、当会

では珍しく途中にハメ(お囃子)の入る噺で、

昔の宿場のにぎわいがよく伝わってきます。

今でもそうですが、旅先でいい宿に泊まるこ

とができれば、その旅の印象もよくなります。

いつものお茶子さんの天乃小てるさんがお

休みなので、この日は花乃家めぞんさんが、

お茶子ならぬ茶坊主です。名ビラをめくりに

出て行くだけで会場が沸きます。何もしてい

ないのにどうしてお客さんは笑うのかと本人

も不思議がっていました。

三番手は寿亭司之助さん。演目は「宿替え」

です。落語にのめり込んだきっかけの噺だけ

についつい力が入ります。一反風呂敷に手当

たりしだいに荷物を詰め込み持ち上がらなく

なったり、壁に長い釘を打ち込んでしまったり

と底抜けの粗忽さが楽しい噺でもあります。

中トリはゲストで、三重県の津市からお越し

いただいた南遊亭栄歌さんです。栄歌さんは

知る人ぞ知る(知らない人は全然知らない?)

素人噺家で、全日本社会人落語選手権の

覇者で、今年は殿堂入りを果たされました。

プロの世界で言えば、人間国宝クラス!!

今日の演題は「おごろもち盗人」の一席です。

表戸の地面を掘って手を中に差し入れ戸を

開けるという手口のモグラみたいな泥棒のこ

となんですが、穴に手を突っ込んだまま動け

なくなった盗人。栄歌さんのあざやかな仕草

と相まって会場は爆笑の渦に包まれました。

おかげさまを持ちまして、この日も166名の

お客様にご来場いただき大入満員となりまし

た。まことに有り難うございます。来月開催

の10月16日(日)の定例会の「駅前寄席」

は、100回記念公演です。記念品もご用意

していますので、是非ともご来場ください。

中入り後はお茶子さん兼務の花乃家めぞん

さんです。今日のネタも改作シリーズの「アイ

スクリーム恐い」。このタイトルを聞いただけ

で元ネタはおわかりのことと思いますが・・・。

「饅頭であん(暗)殺」が、「アイスクリームで

凍殺(盗撮?)」とはよく考えたものです。

さて、今年最後の高槻市民寄席の大トリを

勤めますのは当会「じゅげむKOBE」所属の

三流亭志まねさんです。島根県出身ながら、

関東の大学の落研だったので江戸落語の

担当です。演題は与太郎噺の「金明竹」。

たまたま与太郎が店番をする骨董屋に上方

の商人が商用で訪れます。ところが、早口の

上方弁で骨董品の名称をまくしたてるため、

与太郎にはちんぷんかんぷん。何度も聞き

返しているうちに上方の商人はさじを投げて

帰ってしまいます。噺に出てくる数々の骨董

品の名称は実在の名品ばかりやそうです。

打上げはいつもの吟醸酒蔵みゅ〜じあむ

ゲストの栄歌さんと同じ「寝床の会」に所属

する隣乃玄張さんも参加です。大盛況だった

寄席の余韻がまだ残っている中でのお酒の

味はまた格別です。栄歌さんとの落語談義

はいつもながら白熱しました (^o^) 。

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