過去の活動報告 No.35

 

 

 

噺の会じゅげむ定期公演 VOL.132

 第95回 グリーンプラザ 駅前寄席 

と  き  平成16年12月12日 午後2時開演

ところ JR高槻駅前 グリーンプラザたかつき1号館 4階 多目的ホール

主 催 グリーンプラザたかつき1号館

 

当会の132回目にして今年最後の定期公演

です。客席の椅子、よし! 高座、よし! マ

イクテスト、よし!  カメラチェック、よし! 

楽屋、よし! 受付、よし! ライト、よし!

スピーカー、よし! 名ビラ、よーし!  

準備は万端です。

今回も開演時間の前に飛び入り出演していた

だいたミルキー駿二さんです。軽妙なおしゃべ

りで、固くなりがちな開演前の雰囲気を和ませ

てくれはりました。

常連のお客さんや噂を聞きつけて来られたお

客さん、通りがかりで来てみたというお客さん

等々、開演直前の受付は大忙しです。

本日のトップバッターは、寿亭司之助さん。ネ

タは、泥棒ネタの「花色木綿」です。この日の

司之助さんは風邪の真っ最中で史上最悪の

コンディションだったようで、出番直前まで楽

屋で寝てましたが、出囃子「石段」が流れると

いっぺんに元気になりました。

泥棒に入られても盗られる物がなんにも無い

といった長屋の住人、家賃不払いの言い訳に

家財を泥棒に全部盗まれたと家主さんにウソ

をついてしまいます。ところが、その泥棒は逃

げそびれて押入の中に隠れていました。ウソ

をつかれて怒った泥棒がついに反撃に・・・。

二番手は仁六家拾八さんです。演目はネタお

ろしの「仇の首」。珍しいネタですが、東京の

噺のようです。以前、拾八さんが柳家小三治

師匠の噺を一度聴いて気に入り、自分なりに

工夫を取り入れ、この時期に合わせて高座に

かけました。

タイトルどおり、仇の首を売る商売の噺です。

仇討ちが華やかなりし頃も、なかなか目指す

仇に巡り会うのは大変なことでした。そこで、

死罪になった罪人の生首を買い求めて仇討

ちを済ますのでした。やがて、その生首屋に

赤穂浪士の大石内蔵助もやって来て・・・。

三番手は潮吹亭くじらさん。演題は、これも季

節ネタの「餅つき」です。仕草と擬音が命の結

構難しいネタですが、「ぺったんこ、ぺったん

こ」という餅つきの音は見事で、思わず会場か

ら拍手も起こりました。くじらさんもかなり稽古

を積んだようです。

各家庭を回って、軒先で餅をつく「賃つき屋」さ

ん。昔の年末の風物詩でもあったようです。で

も、ふところ具合によってはなかなか「賃つき

屋」さんを呼べません。とりあえず、近所の手

前、餅をつく音だけでもさせたいと女房のお尻

を臼の餅に見立てて「ぺったんこ」と叩きます。

楽屋でくじらさんの噺の途中でハメ(ドラの音)

を入れる今日出番のない文々亭小輔さんと

出番を待つゲストの三流亭志まねさんです。

さて、中トリはゲスト出演の三流亭志まねさん

です。演目は「一目あがり」。関東の大学の落

研出身で今は大阪に住んでおられます。もち

ろんネタは東京落語。歯切れのいい江戸っ子

弁の粋な世界を堪能させていただきました。

書画をほめるのに「賛(3)」と思えば「詩(4)」

で、「詩」と思えば「悟(5)」と数字が一目ずつ

上がっていくことに気づいたこの男、今度は先

に一目上げて「六」と言えば「七(7)福神」だっ

たので、次に「八」と言うと「句(9)」だった・・・

興行ものでは縁起のいい噺でもあります。

歳末のお忙しい中、この日も大入満員となり

ました。毎度ありがとうございます。

 

プログラムに好評連載中のくじらさんのコラム

は、特集コーナー「くじらのひとりごと」

bU6にアップしています。

中入り後は、当会定例会2回目の出演になる

花乃家めぞんさんです。本来は、関東生まれ

の関東育ちなので東京落語が得意なんです

が、この日はベタベタの大阪弁(めぞん弁?)

での「うらみ酒」に挑戦しました。前回は格闘

技系の落語でしたが、さて今回は・・・

昔、この居酒屋に一度訪れたことがあるという

一人の酔っぱらい。その時にお金が無くて、店

の者から大変な目に遭わされたとぼやき出しま

した。店の主人は平謝りに謝ります。ところが、

その話は全部ウソで、実のところは、この日が

一文無しだった・・・。

二月ぶりにお茶子さんを勤める天乃小てるさ

んです。昔はそれぞれの寄席に専属のお茶子

さんがいて、進行の段取りから客席の世話ま

でやっていたそうですが、今ではほとんど見ら

れませんね。その点、当会は恵まれていると

言うか、古き良き伝統が残ってると言うか・・・

さてさて、本日の大トリは阿遊亭弘遊さん。演

題は、ちょっと色っぽい「短命」です。タイトルは

短く物騒ですが、なかなか情緒のある噺です。

ネタおろしですが、弘遊さんはじっくりとネタを

錬って、満を持しての登場です。

美人の誉れ高いさる商家の娘さん。婿養子さ

んをもらうのですが、なぜかその婿養子さんは

すぐにコロリと亡くなってしまいます。その後も

屈強で丈夫な婿さんをもらうのですが、次々と

亡くなります。まるでヒッチコックのサスペンス

ドラマのよう・・・

婿養子さん連続早死事件の真相を究明する

と、それぞれの事件に共通点がありました。

婿養子さんは結婚してすぐに元気がなくなり、

別荘に美人の奥さんと療養に行ってすぐに

亡くなっていたのでした。つまり、「出養生、

毒も一緒に連れて行き」なんですね 

今年最後の定期公演も無事お開きとなり、ゲ

ストの方たちを交えて吟醸酒蔵みゅ〜じあむ

で打ち上げです。今回は会の忘年会も兼ねて

みゅーじあむの名物鍋で乾杯! 

来年の1月23日(日)の高槻市民寄席は、

「吉例顔見世大興行」です!!

 

噺の会じゅげむ定期公演 VOL.133

 第28回 高槻市民寄席 

と  き  平成17年1月23日 午後2時開演

ところ 高槻市生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 (財)高槻市文化財団事業団生涯学習センター/噺の会じゅげむ

 

当会の初席は吉例の「顔見世大興行」です。

大阪本店全員と今回は岡山支店から2名の

参加です。そして、今回は毎日放送ラジオの

放送等、事前の広報活動が功を奏したのか

早くから続々とお客さんが詰めかけてくれは

り、開演時にはほぼ満員になりました。

メンバー総出でお客さんをお迎えします。プロ

グラムやチラシやお年玉プレゼントの配布で

受付も大忙しです。また、今日の高槻市民寄

席ではもうひとつ大きなイベントが・・・

初席のそのまたトップバッターは寿亭司之助

さんです。会を代表しての新年のご挨拶の後

は「明石飛脚」の一席。噺の最初から最後ま

で韋駄天のハメとともに飛脚が走りっぱなし

というもので、まずは番組に勢いをつけます。

二番手は喜怒家哀楽さん。演目はご存じの

「まんじゅうこわい」です。饅頭を旨そうに食

べるくだりではいつも爆笑です。ところが、こ

の日の哀楽さんは多忙で、出番直前に会場

に駆けつけ、高座が終わるとすぐに会場を飛

び出して行きました。まるで初代春団治!?

三番手は花乃家めぞんさん。ネタは「子ほめ」

です。昨夏から当会寄席に登場のめぞんさん

は関東出身なので、当会では珍しい東京落語

です。いつも大迫力の格闘技系の高座で客席

を圧倒します。次回のめぞんさんのネタは創

作落語に挑戦の予定です。

当会大阪本店専属お茶子さんの天乃小てる

さんです。とにかくこの日は落語とマジックで

10席もあり、マジックではアシスタントも勤め

るなど大忙しでした。

四番手は潮吹亭くじらさん。演題は昔の大晦

日の風情を彷彿とさせる「厄払い」です。時間

が少し押していたので、くじらさんは高座に上

がるなり噺をショートカットしました。ところが、

その出だしは実に絶妙だったともっぱらの評

判です。

五番手は岡山支店の備前家十七吉さんです。

当会落語部門としては初の女流噺家で、会場

は予期していなかったあででやかな女性の登

場で一瞬どよめきました。演目は「たらちね」

の一席。この噺は上方落語の「延陽伯」の東

京版ですね。

六番手の中トリは文々亭小輔さん。演目は、

十八番の「時うどん」です。落語の定番です

が、うどんを食べる場面等ではかなりの演技

力が要求されます。ズルズル・・・とうどんを

食べる小輔さんに会場からは拍手がわき起

こりました。

今回は史上2番目の245名(最高は昨年の

1月の256名)という超・大入り満員でした。

本当にありがとうございます。そして、もうひ

とつのイベントとは、第32回(平成7年8月)

以降の延べ入場者が1万人を突破したこと

です。番組の最後に記念品を贈呈しました。

中入り後の七番手は仁六家拾八さん。ネタ

は「三人上戸」です。「親子酒」の前半部分を

独立させた噺ですが、酒飲みの酔態をよくと

らえています。お客さん曰く「あの人、ホントに

お酒に酔うてるみたい・・・」。これは演者冥利

に尽きるお言葉ですね。

八番手は岡山支店の吉備家めじろさん。演題

は「商売根問」です。最近はプロの噺家さん

(桂雀松さん)のワークショップに参加して、落

語の基本からきっちり身につけているめじろさ

ん、その成果が表れてか会場は爆笑の渦。

一段と腕を上げたようです。

九番手は阿遊亭弘遊さん。今回はマジックに

挑戦です。いつもは古風な着物姿ですが、こ

の日は粋なマジシャンスタイルで登場。鮮や

かな手さばきで繰り広げられるマジックの数々

に会場も盛り上がりました。弘遊さん「今度は

落語でがんばります!」

さて、番組も最後の大トリの高座ですが、そ

の前に入場者1万人目の記念品贈呈です。

栄えある1万人目のお客さんは、わざわざ京

都からお越しの高田順子さんでした。じゅげ

むベストでおなじみのTY企画さんからご提供

いただいた「じゅげむひざ掛け」を贈呈。

贈呈式も終了し、大トリの洋酒家巧駆さん。

演目は季節ネタの「初天神」です。お詣りに

「しぶしぶ子供を連れて行く父親」と「何か買っ

てもらおうとする子供」の駆け引き、そして、

「したたかな親子」と「店の主人」のやりとりが

最高に楽しい噺でした。

めまぐるしく番組が進行した顔見世大興行も

無事にお開きとなり、当会の事務局兼楽屋で

もある吟醸酒蔵みゅ〜じあむで打ち上げで

す。この日のメニューは特製おでん鍋でした。

今回の高槻市民寄席も盛り上がりましたが、

打ち上げも総勢19名の参加で大いに盛り上

がりました。1枚の写真に収まりきれないの

で、三分割の記念撮影です。

打ち上げには今日1万人目の入場者となった

高田さんたちも参加していただきました。どう

もありがとうございました。

当日のプログラムに好評連載中のくじらさんの

コラムは、「くじらのひとりごと」のbU7

にアップしています。

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