過去の活動報告 Vol.30
第89回 グリーンプラザ 駅前寄席
と き 平成16年2月22日 午後2時開演
ところ JR高槻駅前 グリーンプラザたかつき1号館 4階 多目的ホール
主 催 グリーンプラザたかつき1号館
|
本年最初の駅前寄席ですが、定期公演とし ては122回目で、それが2月22日午後2時 開演と「2」続きでした。それを記念?して、 今回は豪華ゲストをお迎えしての寄席です。 会場と舞台の設営も終了し、マイクや舞台ま わり等の最終チェックをやってます。 |
|
先月の高槻市民寄席で「じゅげむベスト(子 供用)」を寄贈いただいたT.Y企画さんのとこ ろで、大人用のベストを作ってもらいました。 HPも開設されたので、興味をお持ちの方は 一度ご覧ください。 |
|
今日も開演時間の前に元気に飛び入り出演 してくださったミルキー駿二さんです。今回の ネタはクイズ大会ということで、正解者の方々 にはミルキー駿二さんからプレゼントが贈ら れました。そのプレゼントの渡し方がまた楽 しかったですね。 |
|
さあ開場です。この日は天気予報が大当たり で、午後から雨が降ってきました。うちの会で は天敵の雨模様、お客さんの出足も予想どお りに遅れ気味でした。でも、常連のお客さん には無関係なのか、開演時間には100人を 超えました。 |
|
というところで、本日のトップバッターは、先 月の高槻市民寄席でトリだった寿亭司之助 さん。駅前寄席では前回に続いての1番目の 出演です。「やっぱり、最初に演るのは難しい ですわ…」と改めてトップバッターの責任の重 さを打ち上げの席でしみじみと語ってました。 |
|
人があまり演らないネタを好んで演りたがる 司之助さん。今日は、ブラックユーモア風の 「淀川」でした。人間というもの、欲の出し過 ぎはいけませんが、逆に、戒律厳しい宗教人 もその戒律の根本をわきまえないととんでも ないことになってしまいます。 |
|
2番手は、文々亭小輔さん。演目は十八番 の「田楽喰い」の一席です。酒を飲みたいけ れども金が無いといった若い連中が一計を 案じて兄貴分のところへ届いたお酒を飲ん でやろうと集まります。いわゆる「寄合酒」の 後半部分になっています。 |
|
首尾良くお酒にありついたこの連中ですが、 あての田楽を「ん」廻しゲームを楽しみなが ら食べることにします。 少しでも多くの田楽 を食べてやろうと皆が知恵を絞ってゲームに 参加します。小輔さんもこのくだりでは色々と 工夫しているようです。 |
|
当会大阪本店のお茶子さんの天乃小てるさ んです。今回は6席中トリ以外は全員見台 を使用していましたので、表面上は楽?な ように見えますが、楽屋では結構気をつか うものです。下座と同様に高座からは目を 離せませんから。 |
|
3番バッターは、仁六家拾八さんです。演題 はこれまた拾八十八番の「世帯念仏」。なぜ か「世帯」と書いて「しょたい」と読みます。今 回から高座の後ろに掲げられた「壽限無」の 額は拾八さんの娘さんの筆によるものです。 なかなかの達筆! |
|
マクラでは昔の生活の思い出話で客席も思 わず引き込まれます。映画の話になると、主 題歌がついつい口に出る拾八さん、よほど お好きなようですが…。落語の方は、最初か ら最後まで念仏を唱え続けるというナンセン スながらも人情味のある噺になっています。 |
|
さて、本日のゲストの登場であります。三重 県は津市で活動されています「寝床の会」か ら出張していただいた南遊亭栄歌さんです。 栄歌さんは、全日本社会人落語選手権で 優勝3回(一昨年と昨年は連続)の経歴を お持ちです。 |
|
実は栄歌さんは、知る人ぞ知る内科の名医 でもあります。医師の視点から見た独特のマ クラはいつもながら客席のみならず、楽屋で も大爆笑させてもらっています。こんな主治 医さんなら、心から病を治してくれはりますで しょうね。 |
|
栄歌さんの落語に仕事を忘れて聴き入る楽 屋の潮吹亭くじらさんとお茶子さんの小てるさ んです。 |
|
会場の外の廊下でも、次の出番を待っていた 讃岐家かずのこさんや、今日出番がなかった 阿遊亭弘遊さんと洋酒家巧駆さんが受付そっ ちのけで栄歌さんの芸を盗もう!? と高座 に釘付けになっています。 |
|
今日の栄歌さんの演目は、インフルエンザが 猛威をふるっている中、注意を喚起する意味 もあってか「かぜうどん」の一席です。お客さ んと真正面からがっぷり四つに組んで落語に 取り組む栄歌さんの姿勢は大変勉強になりま した。この日の落語も秀逸です。 |
|
雨でお足元が悪い中にもかかわらず、結果 的には145名のお客さんにご来場いただき 大入満員でした。本当にありがとうございま す。当日のプログラムに好評連載中のくじら さんのコラムは、「くじらのひとりごと」の bT6をご覧ください。 |
|
中入り後は、当会岡山支店から出張してい ただいた です。先月に続いて2ヵ月連続の大阪での 高座です。ネタは「にぎやか寿司」の一席。 男の悲哀を一身に背負ったような主人公が つい入ってしまった寿司屋さんですが・・・ |
|
この寿司屋さんはとんでもない寿司屋さん でした。流行っていないので、ネタが古くて 固くなってるし、ネタが悪いからますます流行 らん。お寿司を食べるのも命がけですな。 創作落語のギャグの世界により一層の磨き がかかってきたかずのこさんです。 |
|
今日のトリを勤める潮吹亭くじらさんです。 出番直前、楽屋で精神集中しているところ でしょうか。数々の高座をこなしてきたくじら さんですが、普段はあまり見ることの出来な い姿ですね。 |
|
いよいよ本日の大トリ、潮吹亭くじらさんの 登場です。演題は「一文笛」。桂米朝師匠作 ですが、今や古典落語といってもおかしくな い作品になりました。内容は泥棒(すり)の噺 ですが、すりというのは他の泥棒とは違うと いう一種のプライドを持っているそうです。 |
|
それはなぜかというと、高度な技術を持って いるかららしいんですが、所詮、泥棒は泥棒 です。どこか根性が曲がっているものです。 ところが、兄貴分(こんなよくできた人物がい るのも不思議ですが)の言葉に人間としての 良心に目覚めます。 |
|
主人公はちょっとした泥棒根性が元で子供の 命を危険にさらしてしまいます。その子供の 命を救う為にまた泥棒をするんですが、この 場合は誰もが彼を許すでしょうね。くじらさん はペーソスあふれる語り口調で人情の機微 を好演し、ホロリとさせてくれました。 |
|
今年最初の駅前寄席も大入りのうちに無事 お開きとなり、吟醸酒蔵みゅ〜じあむにて ゲストの栄歌さんを交えての打ち上げです。 所属は違いますが、同じ落語を楽しもう という者同士、大いに語りあうことがで きました。こういう交流も大事ですね。 |
|
ひとつのイベントを力を合わせて成功させた 後の乾杯のビールの味も格別ですが、さす がに話が落語談義となりますと、いやが 上にも盛り上がり、お酒の盃もついつい 進みます。栄歌さん、どうもありがとう ございました。また、よろしく!! |
第24回 高槻市民寄席
と き 平成16年3月14日 午後2時開演
ところ
共 催 高槻市文化振興事業団・生涯学習センター/噺の会じゅげむ
|
舞台及び会場設営完了! 完璧です!! 寄席の会場としては申し分ないでしょうね。 そのはずが・・・ |
|
今一番トレンディな「じゅげむベスト」を着て さっそうとお出掛け(拾八さんとくじらさん)。 午前中の設営を終え、皆で昼食に出かける 図です。街行く子供たちも、このベストを見て 「じゅげむじゅげむ・・・」と思わず口ずさみま す。これであなたも街の人気者!? |
|
この日は夜勤明けの拾八さん。開場までの 時間は熟睡してました。一方、今日、出番の ない小輔さんは余裕の読書です。 |
|
ということで、開場時間になりました。このと ころは、お客さんも早くに来られるようになっ たので、この日も45分前にはオープンしま した。 |
|
さて、本日のトップバッターは、前回の駅前寄 席では人情噺でトリをとった潮吹亭くじらさん。 今日は旅ネタの「煮売屋」です。上方落語を代 表する、いわゆる「東の旅」シリーズの中のひ とつのエピソードです。 ●「特集」の「テーマ別分類」を参照してください。 |
|
旅人たちと煮売屋主人とのとぼけた会話がた いへんに楽しい噺です。くじらさんの持ちネタ の中でも、得意な一席ですが、演るごとに新 鮮な笑いを提供してくれています。当日のプロ グラムに好評連載中のくじらさんのコラムは、 |
|
二番バッターは、今日の出演者の中では 一番の若さが自慢の洋酒家巧駆さんです。 演目は「天狗さし」。天狗のすき焼きを売り 出せば大繁盛するに違いないと思いこんだ この男。大張り切りで鞍馬の山に天狗を捕 まえに行くのですが・・・ |
|
天狗なんかは本当にいるわけがありません。 あろうことか、寺のお坊さんを天狗と勘違い して捕まえてしまいます。本来のサゲは、念 仏差し(念仏尺)を知っていないとわかりませ んので、巧駆さんはサゲを変更してわかりや すい噺にまとめてくれました。 |
|
当会専属のお茶子さんの天乃小てるさん。 前回は、見台・膝かくし等の出し入れがほと んどなかったんですが、今回は、高座ごとに 見台等の出し入れがあったので、かなり忙し い一日やったようです。 |
|
三番手は寿亭司之助さん。風邪をひいてし まって、マスクをしたまま高座へ・・・。そのま までは落語ができないのではずしましたが、 声がひどくしわがれていました。ところが、 その声が幸いしてか、この日のネタ「老婆の 休日」は受けに受けていました。 |
|
病院の待合室のおばあさんたちの会話だけ の落語です。内容は結構ブラックユーモア的 なことも多いんですが、それをおばあさんが 口にすると、何とも言えず笑えてしまうようで すね。この噺に登場するおばあさんは、皇寿 (111歳)以上は長生きしそう・・・ |
|
中トリは、仁六家拾八さん。睡眠もたっぷり とって余裕の高座です。演題は「替り目」の 一席。拾八さんの持ちネタにはお酒の噺が 非常に多いです。そして、ことさらに酒のネタ にはこだわりを持って演じています。というの もお酒が大好きなだけなんですが・・・ |
|
噺の序盤は、俥夫との滑稽なやりとり、中盤 は夫婦の険悪なムードの会話とうどん屋と のやりとり。終盤は酔った男のひとり言が続 くのですが、このセリフが結構泣かせます。 人情噺のひとつですが、拾八さんの私生活 が垣間見られるような気もしますね。 |
|
おかげさまで、今回も168名の方にご来場 いただき、大入満員となりました。感謝いた します。今後ともよろしくお願いしまっす!! |
|
これは中トリの一席が終わった瞬間の楽屋 の一コマです。右から拍子木を叩くくじらさん。 お囃子のラジカセのスイッチを入れる小輔さ ん。着替えを始めるトリの弘遊さん。ほっと 一息つくお茶子の小てるさんです。 |
|
これも中トリの一席が終わった直後の客席 の様子です。この笑顔が私たちにとっては 一番の活力のもとです。 ところが、この「中入り休憩」の後に登場した 喜怒家哀楽さんの高座では、当会はじまって 以来の大ハプニングが発生しました。 |
|
@「今日は勢いつけてがんばりまっせ!」と勇 んで高座に駆け上がった哀楽さん。 A突然、高座の中央が陥没。 B一気に高座が崩壊。 Cでも、持ち前の運動神経で無事に着地に 成功した哀楽さんです。 |
|
「哀楽さん暗殺未遂事件か!? はたまた、 国際テロ事件か!?」と会場は一時騒然。 結局は、演者が出るごとに少しずつ前に ずれて、高座の足が台から落ちました。 改めて高座に上がった哀楽さんですが、 腰が引けて、かなり恐々としていますね。 |
|
とは言うものの、転んでもただ起きない哀楽 さん。このハプニングを逆手にとって客席を 爆笑の渦に巻き込みます。さすが、名人賞! この日の演目はネタおろしの「鉄砲勇助」で したが、いつも以上の迫力でした。 |
|
いよいよ本日のトリ阿遊亭弘遊さんの登場 です。舞台衣装は、奥さんの手作りとか。そ のせいか、かなり気合いが入っていました。 お気づきかも知れませんが、トリの一席は これまでと座布団も変えて特別待遇になって います・・・ |
|
演題は「千早ふる」の一席です。本来、この 演目は東京風のもので、上方では「竜田川」 といってましたが、最近は「千早ふる」の方 がポピュラーな感じですな。噺の中には相撲 取りやおいらんが登場するというなかなか凝 った落語でもあります。 |
|
百人一首の「千早振る 神代もきかず 竜田 川 からくれないに 水くぐるとは」という在原 業平の歌の意味を巡って壮大なドラマが展開 します。途中、ネタが吹っ飛んだ?弘遊さん でしたが、ぐいぐいとお客さんを引きつけ堂々 とトリの大役をはたしていただきました。 |
|
無事(でもなかった?)にお開きとなり、会場 を笑顔で出て行くお客さんの中に、何とあの 「じゅげむベスト」を着ているギャルを発見! やはり、これからはこのベストでなくっちゃね。 この「じゅげむベスト」についての詳しい情報 は、T.Y企画さんのHPをご覧ください。 |
|
今回はホントにいろいろとハプニングが起き ました(ここに書けないことも・・・)。それでも 吟醸酒蔵みゅ〜じあむでの打ち上げはいつ もながら盛大です。会がお開きになった後の 乾杯でのお酒の味は格別ですね。さあ、来月 の第90回「駅前寄席」もがんばりまっせ!! |