過去の活動報告  No.27

 

噺の会じゅげむ定期公演 VOL.116

 第85回 グリーンプラザ 駅前寄席 

と  き  平成15年8月17日 午後2時開演

ところ JR高槻駅前 グリーンプラザたかつき1号館 4階 多目的ホール

主 催 グリーンプラザたかつき1号館

 

会場の設営を終えた後は、運営費を捻出す

るため、全員でうちわ作りの内職をやってい

ます……というのは嘘で、お客さんに配る粗

品のうちわに宣伝ステッカーを貼ってるところ

です。当会場は、熱気で冷房が追いつかない

ので、この時期はうちわが必須アイテムです。

「飛び入り出演」といいながらも今日で3回目

の出演になるミルキー駿二さん。この日は、

「飛入亭でたがり」と名乗ってはりました。今

回は歌謡ショーの司会風の漫談で、開演前

のひとときを盛り上げます。

雨天にもかかわらず、開場時間(1時30分)

の前から待っていていただいているお客さん

もおられました。ありがたいことです。

さて、開演時間(2時)がきました。客席は、

すでに満席状態です。

今日のトップは、前回の高槻市民寄席では

長講一席でトリを務めた潮吹亭くじらさん。

演目は、ネタおろしの「平林」です。いつも新

しいアイデアを考えるくじらさんですが、この

日は、漢字をわかりやすく説明するのための

フリップ持参で噺を進めます。

お使いに出た丁稚さん。行き先を忘れて道行

く人に手紙の宛先を見てもらいますが、読み

が皆違うので悩んでしまいます。サゲも変え

てはりました。プログラムに連載中のくじらさ

んのコラムは、「くじらのひとりごと」

bT0をご覧ください。

二番バッターは、文々亭小輔さん。今日のネ

タは「うなぎや」です。職人さんの熟練の技を

見るのは感心もするし、また、楽しいもので

すが、この噺に登場するうなぎ屋の主人は

半人前の未熟職人!? そのあたふたする

姿を見て楽しもうという不埒な二人連れ…

小輔さんの持ち前のテンポのよい噺運びに

つられて、聞いている方もうなぎ屋さんの失

敗を楽しんでいました。寄席でいい食べ物の

落語を聴くと、その食べ物が食べたくなると

よく言いますが、私(HP管理人)も次の日の

昼食はついつい鰻を食べてしまいました。

今回のお茶子さんも天乃小てるさんです。こ

の日は、トリの一席以外は全員が見台を使

用していたので、お茶子さんの仕事としては

少々楽な寄席!?

でも、人手の足らない当会では進行上なくて

はならない存在です。

三番手は、今回で3回目の出演になるゲスト

のすずめ家呑々さんです。演題は「代書」の

一席。昔は字を読んだり書いたりできない人

が多かったようで、こういう仕事も忙しかった

ようです。

当会では、哀楽さん、かずのこさん、弘遊さん

が演じますが、それぞれの個性がよく表れる

落語です。ですから、演者が変われば、全然

違った感じの落語になります。呑々さんも実

に味のある代書屋さんでした。

 

今日の中トリは、仁六家拾八さんです。ネタ

は、「禁酒関所」。酒がもとで刃傷沙汰になり

お殿様から禁酒令が出され、それを取り締ま

る役人と何とか関所を通過して酒を運ぼうと

する商人の知恵比べです。

 

カステラ屋・油屋と知恵を絞って役人に挑み

ますが、ことごとく見破られます。噺のクライ

マックスでは少々きたない場面が出てきます

が、さすがにお酒の噺は十八番の拾八さん、

その場面もさらりと流して、巧みに会場のお

客さんの笑いを誘ってました。

ここで中入りです。この日は朝から雨模様で

お足元が悪い中を131名のお客さんにご来

場いただきました。最近の入場者数からいう

と少なめなようですが、実のところ、会場の

キャパシティを考えると、これでも多すぎるく

らいです。(冷房が利きにくい… (^_^;) )

中入り後は、いつもカッコイイ系の自己紹介

(この日は噺の会じゅげむの「ベッカム」)で

登場の洋酒家巧駆さん。演目は、親子の意

思の疎通がテーマの「近日息子」です。疎通

が良すぎるのか、はたまた悪すぎるのか、気

を回し過ぎた息子の暴走で近所は大騒ぎ…

「近日」という言葉。昔はお芝居なんかの宣

伝でよく使われていたようですが、今は映画

の予告(近日公開!)くらいでしかお目にか

かれないですね。巧駆さん、噺の途中で立ち

上がってしまうほどの熱演で会場を爆笑の渦

に巻き込みました。

さて、本日のトリは、寿亭司之助さん。演題

は、皿の数を数えるお菊さんの幽霊で有名な

怪談噺の「皿屋敷」です。冷房の無かった昔

は、暑い夏の夜に恐い噺なんかを聴いて涼を

とってたんですね。いつもにこやかに登場する

司之助さんもこの日はおどろおどろしく登場。

お菊さんが美人やということ聞きつけ、

幽霊見物に行くことになった若い男たち。

でも、皿を勘定し出して9枚の声を聞く

と震えが来て死んでしまうということを

教わり、一計を案じます。それは、7枚

まで聞いたらすぐに逃げるという裏技!

そのうち噂が噂を呼び、日本中からも皿

屋敷の幽霊見物に来るようになり、お菊

さんも一躍タレントなみの人気者になり

ます。最初の頃の登場シーンに比べてお

菊さんの幽霊もにこやかな感じになって

きました。おかげで皿屋敷も商売繁盛!

本日の定期公演も無事お開きとなり、打

上げはいつもの吟醸酒蔵みゅ〜じあむ

乾杯です。お客さんで来ていただいたゲスト

の呑々さんのお友達や巧駆さんの落研時代

の先輩も参加。美酒を味わいながら、時間

を忘れて落語の話題で盛りあがりました。

 

噺の会じゅげむ定期公演 VOL.117

 第22回 高槻市民寄席 

と き  平成15年9月21日 午後2時開演

ところ  高槻市立生涯学習センター 1階展示ホール

共 催  (財)高槻市文化振興事業団 生涯学習センター / 噺の会 じゅげむ

メンバー全員で舞台の設営中です。回を重ね

るごとに、洗練されてきた当会場の高座。もう

人間国宝をお迎えしても恥ずかしくない…!?

 今日の受付担当は出番のない仁六家拾八さ

んと文々亭小輔さんの泉州コンビ、そして、お

茶子さんの天乃小てるさんです。今回は、受付

の配置等にもひと工夫しました。

 

本日のトップバッターは先月の駅前寄席で

はトリだった寿亭司之助さん。ネタは、三

枝師匠の創作落語「お忘れ物承り所」です。

相変わらず電車の忘れ物は多いそうで、JR

西日本だけでも昨年は52万6千件の忘れ

物がありました。ご注意のほどを…。

二番手は潮吹亭くじらさんです。演題は十八番

の「狸のさいころ」。こんな狸を1匹飼っていた

ら何かと便利でいいですね。でも、すぐにばれ

るかも…。当日のプログラムに連載中のくじら

さんのコラムは、「くじらのひとりごと」

51に掲載しています。

お茶子さんも板についてきた天乃小てるさん。

受付係と一人二役で大忙しです。

 

三番手は阿遊亭弘遊さん。演目はネタおろ

しの「始末の極意」です。ケチな人にも上

には上がいるもので、お金を貯めるために

はいろんなケチがあるものです。さて、そ

の極意とは? サゲは馬鹿馬鹿しいようで

すが、単純明快で実に的を射ています。

中トリは洋酒家巧駆さんです。演題は、名

工・左甚五郎の逸話「竹の水仙」でした。

一見、風采の上がらぬ甚五郎先生の作品で

すが、あれよあれよという間に高値がつき

ます。一種、小気味のよい噺の展開です。

巧駆さんのサゲも粋で最高でした。

この日は、台風接近の影響で雨が降ってお

り、入場者数はほとんど期待していなかっ

たんですが、意外や意外、139名の大入

でした。お足元がお悪い中、わざわざお越

しいただいたお客様、ほんとうに有り難う

ございました。

中入り後は、いつもと趣向を変えてみまし

た。会場をお借りしている共催の生涯学習

センター勤務の黒薮輝之さんに和太鼓演奏

を兼ねたいろんな打楽器の解説をしていた

だきました。黒藪さんは「高槻太鼓推進会」

のメンバーの一員です。

さすがに、生の太鼓はお腹にズンズンと響

きます。その迫力はなかなか文章ではお伝

えできません。また、機会があれば、他の

メンバーの方たちと出演していただく予定

です。太鼓以外の打楽器にも珍しいものが

たくさんあり、楽しめました。

今日のトリは喜怒家哀楽さんです。演題は

こちらもネタおろしの「胴斬り」でした。

噺の内容は実にむごたらしい殺人事件のは

ずなんですが、殺したはずの人間が、信じ

られない状態になり、話はどんどんエスカ

レートしていきます。

古典落語ながら、SFの雰囲気を持つこの

落語ですが、意外と演じるのは難しい噺で

す。哀楽さんは、出番前に「自信ない…」

てなことを言ってましたが、いざ、高座に

上がると持ち前のパワーでお客さんをぐい

ぐい噺に引き込み、場内は大爆笑でした。

さてさて、いつもの吟醸酒蔵みゅ〜じあむ

での打上げです。今日は久し振りに当会大阪

本店のメンバーが全員集合しました。そのうえ、

富田林からわざわざ寄席にお越しいただいた

藤本夫妻も交えて、和気あいあいと落語談義

に花を咲かせました。

    ●次の活動報告へ             ◎過去の活動報告目次へ戻る








inserted by FC2 system