噺の会じゅげむ定期公演 VOL.108
第81回 グリーンプラザ 駅前寄席
と き 平成14年12月8日 午後2時開演
ところ JR高槻駅前 グリーンプラザたかつき1号館 4階 多目的ホール
主 催 グリーンプラザたかつき1号館
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舞台の設営の真っ最中です。慣れた作業の と座れるように客席を広くするため、舞台の レイアウトを少し変更しました。あーでもない こーでもないと試行錯誤しながら、舞台・高 座・楽屋・客席を作りあげているところです。 |
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力仕事の準備も終え、開演前の風景です。 これは珍しい「小拍子木のたたき分け」の 図です。仁六家拾八さんがいろんな種類の 木で作った小拍子木を持って来て、実際に たたいてみて、音の違いを調べています。 木の堅さで全然違う音がするものですな。 |
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「今日の番組の趣向はこれで行きまひょか」 「そんなんで、うまいこと行きますやろか?」 「いやいや、これは絶対おいしいでっせ!」 お客さんをお迎えする開場時間直前の受付 で進行の段取りを打ち合わせしている今日 の出演メンバーとスタッフたちです。 |
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さて、本日のトップバッターは、このところ、 人気急上昇の洋酒家巧駆さんです。高座の 冒頭は「来年のことを言いますと、鬼が笑う てなことを言いますが…」で始まりました。 残念ながら、この面白さは、この日の会場の お客さんにしかわからないでしょうね (^_^;) |
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巧駆さんの今日の演題は「二人ぐせ」です。 無くて七くせてなことを言いますが、どんな人 にも「くせ」というのはあるもんです。その「く せ」を何とか直そうということで、この二人、 お互い牽制し合ってというか、何とか相手を 陥れてやろうと策略をめぐらせたあげく…。 |
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二番手は文々亭小輔さん。演目は今が旬! の「池田の猪買い」です。小輔さんはマクラ でも言ってましたが、この噺を検証すべく、 以前、当会メンバーで実際に大阪の丼池か ら池田の五月山付近まで歩いて行ったこと があります。(落語国探訪「池田の猪買い編」参照) |
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体の冷えを治すためには、猪の肉を食べ たらよいと聞いたこの男、猪(しし)肉を買い に池田まで歩いて行くことになります。あっち で尋ねこっちで尋ねしたあげく、やっとのこと で池田にたどりつき、山漁師の六太夫さんと 一緒に雪の山へ猪狩りに行くのですが…。 |
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手慣れた手つきで名ビラをめくるお茶子さん のみちのく小雪さんです。今年の2月から当 会の進行係のお茶子さんをやってくれていま すが、岡山支店にいつき乃小桃さんという後 輩もできて、来年1月の定期公演では、ふた りでダブルお茶子をやっていただく予定です。 |
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今日の中トリは、仁六家拾八さん。演題は、 これも旬の「除夜の雪」。桂米朝師匠がよく 口演されている人情噺です。毎年、大晦日 に除夜の鐘をつくお寺さんのお坊さんたち の姿をうまく描写しています。怪談といえば、 怪談なんですが、心に響く実にいい噺です。 |
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「いっぺん、演ってみたかった噺ですねん」 とじっくりとネタを練り上げ、満を持して高座 に上がった拾八さん。噺のクライマックスで は、その迫真の演技に楽屋で聴いていた私 たちスタッフも思わず背筋がぞくぞくっとする くらいのいい出来でした。 |
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今日は出番のない潮吹亭くじらさんですが、 お囃子で大活躍です。これは、「除夜の雪」 での釣鐘のハメを真剣に取り組んでるところ ですな。当日のプログラムに連載中のくじら さんのコラムは、「くじらのひとりごと」 のbS2に掲載しています。 |
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お天気も雨模様で、気温が冷え込んできた にもかかわらず、多くのお客さんにご来場い ただき、今日も大入り満員になりました。こ の一年も当会にとっていろいろとありました が、まずまず順調だったと思います。来年も よろしくお願い申し上げます。<(_ _)> |
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中入り後は、「お江戸日本橋」の出囃子で 登場する当会では唯ひとり東京落語を自在 に操る元・江戸っ子の山椒家小粒さんです。 演目は「金明竹」。故・古今亭志ん生師匠の 高座で憶えたネタやそうですが、これがまた 小粒さんのキャラに合っていて爆笑でした。 |
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主人公は、上方落語には登場しませんが、 東京落語では無くてはならないキャラクター の与太郎です。かなりぼーっとしてますが、 憎めない人物ですね。店にいろいろなもの を人が借りに来るのですが、とんちんかん な応対で大騒動になってしまいます。 |
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さあ、本日のトリの寿亭司之助さんの登場で す。先月は仕事の都合で初めて定期公演を 欠席しているので、今回はかなり意気込んで いたんですが、10日ほど前に風邪をひいて しまい、高座に上がる前は、「声が最後まで 続いてくれるやろか」と少々不安そうでした。 |
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それでも、いざ高座に上がると絶好調!? 本人もお気に入りの落語「天狗裁き」です。 主人公の男が居眠りしてる時に見た(?)夢 の話が発端になって、嫁はんと喧嘩になり、 それが隣の友達との喧嘩に広がり、やがて 家主さんも巻き込んでの大喧嘩になります。 |
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とうとう裁判になって、西町奉行所の御奉行 さんまでが登場するのですが、これまた騒ぎ は大きくなってしまい、ついには空飛ぶ超人 の天狗さんが事態の収拾に乗り出してくると いったスケールの大きな落語です。さてさて 正義の味方の天狗が行ったお裁きとは…。 |
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ということで、今日の定例会も無事にお 開きとなり、恒例の打上げを当会の事務 局兼楽屋でもある吟醸酒蔵みゅ〜じあむ で行いました。料理はこの季節には恒例の みゅ〜じあむ特製の鍋(これがまた旨い!) で美酒を呑みながら一年を締めくくりました。 |
噺の会じゅげむ定期公演 VOL.109
第18回 高槻市民寄席
と き 平成15年1月26日 午後2時開演
ところ JR高槻駅前
共 催 (財)高槻市文化振興事業団
青少年センター /噺の会 じゅげむ
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今年最初の定期公演です。当会大阪本店と岡 山支店のメンバーが集合(スタッフの真琴家 笑吉さんは、仕事の都合で欠席)。それにして も大所帯になったものです。今回は「オールス ター総出演!」ということで落語を10席やらせ ていただきました。(お客さんには迷惑!?) |
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この日は正月特別公演ということで、大阪学院 大学落語寄席研究部のOBの方に集まってい ただき、お囃子を担当していただきました。出 演者も口々に「やっぱり、生のお囃子はええで すなあ」としみじみと言ってました。 |
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受付もにぎやかです。 |
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この日のトップバッターは、寿亭司之助さん。 当会の代表として、新年のご挨拶です。ネタ の方はちょっと珍しい「明石飛脚」。お囃子を バックに全編走りづくめという落語です。 |
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二番手は岡山支店の吉備家めじろさんです。 演目はこの季節のネタ「初天神」でした。昔の 初天神にお参り行く親子のほのぼのとした噺 です。 |
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今日は岡山支店(北ふれあい寄席)専属の お茶子さんのいつき乃小桃さんも参加です。 先輩のみちのく小雪さんと交替で寄席では めったにないダブルお茶子さんをやってい ただきました。ホント贅沢な会です。 |
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三番手は、当会唯一の江戸落語を担当して いる山椒家小粒さんです。演題は「一目あ がり」というこれも正月には縁起のいい落 語でした。 |
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四番手は、文々亭小輔さん。ネタは得意の 「いらち俥」です。正月早々、威勢のいい 人力車に乗ってしまい命がけです。 |
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岡山支店のいつき乃小桃さんと交替でダブ ルお茶子さんをやっていただいた大阪本店 のみちのく小雪さんです。 |
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五番手は、こちらも岡山支店で活躍中の讃岐 家かずのこさん。演目は、人間社会を魚の世 界に置き換えて風刺する桂三枝師匠の創作 落語の「鯛」です。 |
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今日の中トリは、高座と三味線で大忙しの 洋酒家巧駆さんです。演題は、これも珍しい 「豊竹屋」でした。浄瑠璃が庶民の娯楽だった ころのなかなか粋な噺です。 |
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落語10席という長丁場にもかかわらず、 132名のお客様にご来場いただき、ほと んど最後まで楽しんでいただきました。 「どの落語も楽しかったので、そんなに 時間は感じなかった」との声も…。私たち にとっては嬉しいお言葉です。 |
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中入り後は、阿遊亭弘遊さんの「寿限無」 です。当会の名称にもなっている代表的な 落語ですが、弘遊さんは新しい趣向で歌入 りの「寿限無」でした。今日はこの噺をわ ざわざ聴きに来ていただいた方もありまし た。 |
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中入り後の二番手は、酒の噺が得意(酒が 大好き?)な仁六家拾八さん。ネタは、逆 にお酒が飲めない人の噺の「酒のかす」で した。 |
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中入り後の三番手は、潮吹亭くじらさん。 ネタは故・桂枝雀師匠の創作落語「SR」 から「謎の定期券」ほか数作のオムニバス です。当日のプログラムに連載中のコラムは 「くじらのひとりごと」bS3です。 |
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本日の大トリは、久し振りの登場となる 喜怒家哀楽さんです。演題は、得意中の得 意の「まんじゅうこわい」。噺のはじめで は、特別に楽屋を公開してお囃子さんが どのように演奏しているかお客さんにも 見ていただきました。 |
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哀楽さんの今日の「まんこわ」は、何と、 お囃子の「ハメ入り!?」です。さて、 どのような噺になりましたやら…。 |
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正月公演も無事お開きになり、お客さんを 交えて吟醸酒蔵みゅ〜じあむで恒例の打ち 上げです。今日のメニューは、特製のおでん。 今年もにぎやかにおいしいお酒を飲みたい ものです。本年も「噺の会じゅげむ」をご 贔屓のほどよろしくお願い申し上げます。 |