第120回 高槻市民寄席  

と  き  令和4年1月23日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


今年最初の定例会「高槻市民寄席」。

新型コロナの感染が落ち着いた隙間に

毎年恒例の「吉例顔見世大興行」を

開催できました。朝は曇り空でしたが、

開演中はずっと雨が降っていました。



会場設営の開始です。寒い屋外から

建物内に入ったところなので、カメラの

レンズが少し曇っているようです。

会場内は空調が利いているので、

快適に過ごせます。



受付周辺の机やディスプレイの設営は、

いつもこの二人にお任せです。最高齢の

ざくろさんと最年少のさや豆さん。

年齢差は何と70歳!?


寄席の要の高座の組み立てと客席の

椅子並べと高座を照らすスポットライト

の設置を手分けして効率的に進行させ

ます。約1時間で完了させます。


高槻市民寄席の高座の完成形です。

長年の試行錯誤を繰り返してこの形に

収まりました。


この作業も会場設営と並行して行われる

プログラムの番号入れです。この番号で

入場者数を確認します。また、抽選会を

やる場合の抽選番号にもなります。


  


こちらも正月公演の恒例作業です。

お客さんにお配りするお年玉作り!

大入り袋に「ご縁がありますよう

に」と縁起を担いだ五円硬貨を入れ

て封をします。


これも、正月恒例のスタッフの真琴家

笑吉さん(今回は欠席)からの御神酒

の差し入れです。岡山県の嘉美心の

純米吟醸・無濾過生酒の「冬の月」

です。これがまた美味しい!!


さっそく、いただいた御神酒で乾杯で

す。正月公演ならではの風景でもあり

ます。で、猛者はおかわりをしていま

した・・・。


会場前から雨が降ってきましたが、

開演1時間前に開場。すでに、多くの

お客さんがお待ちでした。受付で、手指

の消毒と連絡先の記載をお願いして

います。もちろん、マスク着用もです。


客席も順調に埋まっていきます。

なお、今回は「吉例顔見世興行」

ですが、メンバーのうち南茶亭おすし

さんのみが都合で欠席となりました。


前説は、基本的に出番のないメンバー

が担当するのですが、今回は全員出演

のため、トリの寿亭司之助さんが登場。

直前に決定した翌月の「駅前寄席」の

中止などを告知しました。


予定どおりの午後2時に開演です。

客席はほぼ埋まってます。今回の

活動報告も、くじらいだー@さん


ブログの「ミニ活動報告」を引用させて

いただいてます。(以下の
青字
の部分)


新年のトップは、悠々亭一光さんです。

演目は「癪(しゃく)の合薬」。

「癪」とは、胃けいれんや胸やお腹が

痛む病気のことで、主に女性の病として

時代劇なんかによく出てくる言葉です。


2022年の幕開けにふさわしい、

さわやか勤労学生。

持病を治すため、とんでもない手段に

でる御寮人・・・そこまでやるか!


二番手は、高月亭すばるさん、演目は

「寅年の年」です。これは、正月公演用

に作ったすばるさんのオリジナルで、

寅年にちなんだマクラとのことでした。



スムーズに人前でしゃべる訓練に用い

たのはなんと、ラジオの「交通情報」の

模写。これはこれで一つの芸になって

ますな。


三番手は、潮吹亭くじらさん。演目は、

「小言念仏」です。普段は、上方落語

の「世帯念仏」として演じています。

毎日、仏壇に念仏を唱えるのが、昔の

世帯主の風習
だったようです。


昨年亡くなられた柳家小三治師のトリ

ビュートと言うことであえてこのタイト

ル。上方弁に変換はしてますが、小三

治師の世界観は伝わりましたかな?


四番手は、六弦亭ざくろさん。今回は、

落語ではなく、ギターの弾き語りです。

ざくろさんは、知る人ぞ知るラテン音楽

のギタリストなのです。

(レコードも出しておられます・・・)


ギターは本職。「六弦亭」とはギターの

弦の本数からきています。往年の三田

明のヒット曲「美しい10代」を本物の

10代、寿亭さや豆嬢とのコラボレー

ション。ご本人は今年なんと「美しい

80代」。お見事。


中トリは、洋酒家巧駆さん。演目は、

「子ほめ」です。子供をほめて、

ほめて、ほめ倒して、その親から

ご馳走になろうという算段ですが、

なかなか思うようには進みません。


今年も忙しい仕事の合間を縫っての

高座となります。

教科書にも載った前座ネタでも丁寧に

演じればきちんと笑いがとれる、

まさにその見本です。


おかげさまをもちまして、コロナ禍に

加えて雨天にもかかわらず、87名の

方にご来場いただきました。改めまして

深く御礼申し上げます。


中入りの休憩です。会場の1階と2階の

トイレが工事中で、3階のトイレを

使っていただくことになるので、

休憩時間をいつもより長めにとらせて

いただきました。


楽屋には差し入れのお菓子がいっぱい。

右はくじらさんからの伊勢のお土産、

左上は巧駆さんからの姫路城饅頭、

左下はお客さんからの御座候です。


お茶子は、志熨家かりん・寿亭さや豆の

母娘コンビ。昨今は「高座の消毒」と

いう重要な仕事も加わります。我らが

定例会から感染者は絶対出しません!



中入り後は、歩鱈小酔さん。演目は

「十徳」です。羽織と着物の中間の

ようなちょっと変わった着物の名称

です。江戸時代の医師や絵師が

よく着ていたものらしいです。


安定感抜群の高座です。

同じようなセリフの繰り返しで、演者に

よってはダレることもありようですが、

小酔さんに限ってそんなことはありま

せん。


七番手は、三流亭志まねさん。演目は

「顔の寸法」です。タイトルどおり顔の

寸法を手で測るだけという噺ですが、

落語を聴いている方も、一瞬、騙されて

しまいそうな、よくできた噺でした。


小噺にもいろんなサゲ(オチ)の

パターンがありまして、この「顔の

寸法」は典型的な「しぐさオチ」。

文字にはしにくいオチです。


八番手は、びい亭るうずさん。こちらも

落語ではなく、ウクレレの弾き語りで

す。FMおおつのパーソナリティでも

あるるうずさん、バンドもやってたとの

ことですので、楽器もお手の物です。


得意の楽器「ウクレレ」を駆使しての

替え歌の数々。人を楽しませるコツを

心得てます。ざくろさんと共に「色物

2席」。理想的な番組構成となりました。


顔見世興行のトリは寿亭司之助さん。

まずは、志まねさん提供の干支の置物

石けんをお客さんに10個プレゼント

させていただきました。


司之助さんの演目は、「寄合酒」です。

皆で酒を飲むために、それぞれが肴を

持ち寄りますが、入手経路が怪しげな

食べ物ばかり。それも被害者は、どれ

もこれも角の乾物屋の親父さん!?


高座の方は「ネタおろし」。

こちらもあえて江戸風「寄合酒」の

上方変換。足袋も新調されたようで

まさに「心機一転」の一席でした。


無事お開きとなり、メンバー全員で

お見送りです。2月の定例会は

中止になりましたので、次回は、

3月27日(日)の高槻市民寄席と

なります。よろしくお願いします。









 第121回 高槻市民寄席  

と  き  令和4年3月28日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


先月の「駅前寄席」は新型コロナ感染

防止のため中止に。でも、今回の「高槻

市民寄席」は、通常開催です。

昨日は一日中が雨でしたが、今日は

一転、すがすがしい晴れ模様です。


市役所の桜も満開に近い状態でした。

この桜についてのエピソードは、また

後ほど・・・。


広くてガラーンとした会場の展示ホール

ですが、メンバー全員で一斉に設営作業

を開始し、見る見る間に寄席会場ができ

あがって行きます。とはいうものの、

結構、力仕事なんかも多いです。


お客さんにお配りするプログラムに

一連番号を入れるのも大事な仕事です。

おかげで、寄席の開演中に、リアル

タイムに入場者数が把握できます。


設営の終わった会場では、出演者が

ネタの稽古をしたりするのですが、

今回は、くじらさんの演目がネタおろし

でハメ(お囃子)が入りますので、

入念に打ち合わせなどを行ってます。


会場の受付です。

新型コロナのおかげで、アルコール

消毒液、非接触型体温計、連絡先

記入用紙は必需品となってます。

  


本来の開場時間は、開演30分前なので

すが、コロナ禍で入場制限が続いていた

ことから、自然と客さんのご来場が早く

なってきました。この日も、開演の1時間

くらいから続々とお越しです。

  


開演時間直前には客席も埋まってきまし

たので、ちょっと早めに開演しました。

今回も、くじらいだー@さんのブログ

「ミニ活動報告」を引用させていただ

いています。(以下のの部分)


トップは、寿亭司之助さんです。演目は

「秘伝書」。露店で売っているこの本、

一生楽に暮らせる方法が満載されて

いるとのことですが、買って読んで

みてびっくり・・・。


「前説を兼ねての早めの登場です。

この日は当初予定されていた番組に若干

変更がありまして・・・。

この「秘伝書」、実は、間違ったことは

一切書いてません。ただ「当り前」

すぎるだけなのです。


二番手は、六弦亭ざくろさん。演目は、

「紙入れ」です。間男が現場に紙入れ

を忘れてしまい、事がばれたのでは

ないかと、いろいろと探りをいれます。

上方では「紙入れ間男」になります。


もうすぐ80歳にしてますます元気印の

ざくろさん、こういう「艶笑噺」にも

独特の味わいがあります。典型的な

「知らぬは亭主ばかりなり」の世界

です。


お茶子さんの仕事は、座布団返しと

名ビラ返しですが、最近は高座周辺の

消毒も大事な仕事になっています。


三番手は、三流亭志まねさん。演目は

「長屋の花見」です。貧乏長屋の大家

さんが、店子を引き連れ、花見に出かけ

ますが、料理やお酒の本物が調達でき

ず、とんでもない花見に・・・。


予定されていたネタは「ぞろぞろ」でし

た。市役所に咲く桜を見て急遽ネタ変

更。ネタの引き出しが多い志まねさんな

らではの機転です。上方落語「貧乏

花見」との違いもよくわかりまし

た・・・で、いつか「ぞろぞろ」も

聞かせてくださいな。


中トリは、高月亭すばるさん、演目は

「持参金」です。借金の返済を迫ら

れた男は、持参金付きで嫁をもらうこと

にしたのですが、これが、回り回って

意外な展開になってしまいます。


ストーリー展開は見事ながら、やや後味

の悪さも残る噺ですが、すばるさんの

マイルドな語り口で、上手く中和されて

います。で、「不動坊」とネタがつい

てる部分もありますが、それは後ほど。


おかげさまで、124名の方にご来場

いただきました。コロナ禍で入場制限

になって以降最大の入場者になり、

その熱気で出演者のテンションも

大いに盛り上がりました。


ここで、中入りの休憩です。


この日の楽屋の差し入れお菓子は、

志熨家かりんから箕面の勝尾寺の

お土産、仏手柑の長寿飴でした。

霊験はいかに!?


中入り後は、びい亭るうずさんです。

演目は「いらちの愛宕参り」です。

いらちな男が、早朝から愛宕神社に

参詣に行くのですが、失敗ばかりで

なかなかたどり着くことができません。


「いらち」とは「せっかちで、一つの

ことに落ち着いていられない人」という

意味の大阪弁。つまり・・・るうずさん

のようなお方・・・ご本人も認めておら

れます。


トリは、潮吹亭くじらさん。演目は、

大ネタの「不動坊」です。

金額こそ違えど、お金がらみで嫁さん

を、それも「今晩から来てほしい」とい

うところが「持参金」とかぶってはいま

すが、お金の性質がまるで違います。


噺の後半に「雪の合方」と「ねとり」

2種類のハメが入ります。ここにあえて

生の下座。大太鼓がかりんさん、どらが

さや豆さん。ありがとうございます。

噺がより立体的になったように思い

ます。


今日はお茶子さん以外の大仕事。

「不動坊」の後半のハメを担当した

志熨家かりん・寿亭さや豆の母娘

コンビです。開演前は、ずいぶんと

稽古に励んでいました。


主人公が浮かれ気分になり、長屋の

他のヤモメたちの悪口を言ってしまった

ために、ヤモメたちは怒って結束し、

幽霊騒動を起こして、新婚の二人を

驚かそうとするのですが・・・。


無事お開きとなり、メンバー総出で

お客さんをお見送りです。大勢の方に

ご来場いただき、大いに盛り上がりま

した。この調子で入場者が元通りに

戻ってくれればありがたいです。

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