過去の活動報告 No.123





第308回 噺の会じゅげむ定期公演 

 第112回 高槻市民寄席  

と  き  令和元年11月24日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール


共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ


今年最後の高槻市民寄席になります。

空模様は曇り。会場は生涯学習センターで

すが、となりの市役所の耐震工事も大詰め

のようです。


午前10時30分に集合し、1階展示ホール

で会場設営にかかります。まず、客席用の

椅子の搬入から始まります。


その後は、ウォールを移動して舞台袖の

空間を確保し、肝心要の高座を組み立て

ます。


それと並行して、椅子の整列とスポットライト

の設置と調整です。この辺は、チームワーク

が問われます。いわゆるワンチームというや

つですな。


当会の活動には、ビデオ録画も欠かせませ

ん。技能向上のためには自分の高座を客観

的に見なければなりません。


会場の外のディスプレイも重要です。

通りがかりの人にも目立つように知恵を絞り

ます。

  


高座も着々と組み上がっていきます。


これで会場設営は、ほぼ完了です。


設営が終われば、当日配布するプログラム

やチラシ類の準備に追われます。


準備作業もひと通り終え、昼食も済ませて

ホッと一息。でも、間もなく開場です。


いつもながら、早くから待っていただいてい

るお客さんもおられるので、予定より早めに

開場します。

今回の活動報告も、くじらいだー@さん

ブログの「ミニ活動報告」を引用させて

いただいてます。(以下の
青字
の部分)


前説は、びい亭るうずさん。
るうずさんと言

えば、被災地「出前寄席ボランティア」の

発案者ですが、今回はなんと、長野県へ

泥かきなどの「労働ボランティア」。その

報告です。重労働ではありますが、全国各

地のボランティアとの交流が楽しかったと

のこと。


午後2時の開演時間です。この時点で、もう

入場者は100名を超える大入りでした。

お客さんも聴く気満々なので、演者もやる気

満々です。

   
二番手は、六弦亭ざくろさんです。演目は、

「いらち俥」。人力車の車夫がとんでもな

いお年寄りで、いつまで経っても大阪駅に

たどり着きません。乗り換えた次の人力車

は、車夫が元気すぎて大変なことに・・・。


「いらち」とは「せっかち」「短気」という

意味の古い大阪弁。元マラソンランナーの

ざくろさんだけに、何か日本国中走り回り

そうな勢いです。



今回のお客さんへの配布物3種。

プログラムと次回のお知らせと天満天神・

繁昌亭の「らくごなう」のチラシです。こちら

は、高月亭太陽さんが弟子入りする笑福亭

鶴二師匠が出演されます。


二番手は、潮吹亭くじらさんです。演目は、

「餅つき」。
餅つきをするお金のない夫婦

が近所に見栄を張って餅をつくふりをする

という噺ですが、その方法が、何と、女房

のお尻を餅に見立てて、それを叩いて、

餅つきの音を響かせようというのです。


やや粗っぽい高座になってしまったよう

な・・・でも、この噺には、古き良き時代の

庶民生活が見えてきます。そして、夫婦の

ありかたも・・・おや?


毎度おなじみのお茶子コンビは、志熨家

かりん・寿亭さや豆母娘です。


三番手は、南茶亭おすしさん。演目は、創

作落語の「ハンカチ」です。
ハンカチ1枚を

めぐり夫婦げんかになります。その後、夫は

成り行きで「妻に愛を叫ぶコンテスト」に

出場することになります。

新しい趣向の人情噺とも言えますね。


そうです、夫婦のあり方を問う噺が続きま

す。でも、これは決して「ついて」はいない

でしょう。この噺も多くのプロが手がけて、

もはや「古典化」してると言えます。かの

笑福亭鶴二師匠も手がけておられます。


出囃子のタイミングを計る音響係も兼ねる

くじらさん。


出番直前の歩鱈小酔さん。(上の写真の

逆方向からの撮影です)


中トリは、小酔さんです。演目は、「池田の

猪買い」。当時の旅は、徒歩が当たり前です。

あっちこっちで尋ねながら、やっとのことで

池田にたどりつき、山漁師の六太夫さんと

一緒に、雪山へ猪狩りに行くのですが・・・。

   ※ 池田の猪買いツアーはこちら


池田市が「落語のまち」と呼ばれる理由の

ひとつである噺。司之助代表が書いたコラ

ムによると、我々が丼池から池田まで歩い

たのが18年前。よく歩いたものです。

小酔さんも当時の参加者。その体験が噺に

生きてる!?
 


おかげさまをもちまして、今回の高槻市民

寄席も入場者184名の大入満員となりまし

た。ご来場いただき、まことに有り難うござい

ました。


ここで、中入りの休憩です。


楽屋も美味しそうな差し入れが並んでます。

スタッフの笑吉さんからシュークリーム。

るうずさんからボランティアに行っていた

長野県の「あんず姫」。


そして、一光さんの奥さんからお煎餅をいた

だきました。


中入り後は、洋酒家巧駆さんです。演目は、

十八番の「まめだ」。落語作家・三田純市

氏作で、故・桂米朝師匠が口演した創作落

語。とはいえ、この噺も今や古典の域です。

「まめだ」とは、豆狸(まめだぬき)のこと。


端役の歌舞伎役者と「まめだ」との交流を

通じたちょっぴり悲しい物語。季節ネタとも

言えます。かつて、プロ芸人を夢見たことも

ある巧駆さん。今回は、どこかもの悲しい

秋の噺。こういう噺が合うんですね。


会場前のロビーの展示も正月バージョンに

なっていました。


トリは、悠々亭一光さん。演目は、「またも

華々しき華燭の典」です。新郎が3回目、

新婦が2回目という結婚式の披露宴での

いろんな人のスピーチが二人の過去を暴露

するものばかりで、これが爆笑ものです。


とはいえ、さすがに宴席は冷めます。でも、

一人だけ盛り上がっている男が・・・。


「再婚同士の婚礼」をテーマにした六代文枝

師らしい切り口の創作落語。客席は大受け。

見事な大トリ。


落語のネタは最高に面白かったですが、

この日のマクラは、新婚から変化していく

妻の態度と体型という微妙な問題です。

これがまた秀逸で、本来のネタを大いに

引き立てていました。


無事にお開きとなり、出演者、とスタッフで

お客さんをお見送りです。


終演後の楽屋でのミーティング風景。という

より、寄席を成功裏に終えて、ホッとしてい

るといった雰囲気ですね。


打ち上げは、最近よく利用させていただい

ているセルフ焼き鳥の「トリノマ」です。

次回定例会は、12月15日(日)の高槻

阪急百貨店での「駅前寄席」です。

詳細は、「お知らせ」をご覧ください。









第309回 噺の会じゅげむ定期公演

 
高槻阪急百貨店 駅前寄席 vol.187
   
と き  令和元年12月15日(日) 午後2時開演

ところ  
高槻阪急百貨店 6階多目的ホール 


当会の令和元年最後の定例会、阪急百貨

店では2回目になる「駅前寄席」になります。

空模様は晴れ。冬の最中、ちょっと時期が

ずれるかも知れませんが、小春日和という

言葉が思い浮かぶ一日でした。


百貨店の方では、すでに、クリスマス商戦

も追い込みにかかる頃合いですね。店頭に

はクリスマスツリーが飾られています。


午前中は会場設営に追われます。まずは、

ホール内の机等の片付けを開始。(毎回、

パーティ形式のレイアウトになってます)


阪急百貨店になってからは、会場の設営

作業に従事する者は、百貨店の腕章を付

けることになっています。


客席用の椅子を並べています。前回は椅子

が足りなくて、他の場所から人海戦術で運搬

する作業が大変でしたが、今回は、お店の

担当者の方が予備の椅子を準備しておいて

くださいました。これは、大助かりです。


高座の背景にいつも掲示している「寿限無」

の額も二人掛かりで作業します。この角度

の調整が微妙でちょっと難しいところがあり

ます。「寿限無」はもちろん、当会の名称で

すね。


設営作業が完了しました。


会場設営の後は、お客さんにお配りする

プログラムとチラシの準備が待っています。

通し番号を入れたプログラムと次回のチラ

シを2枚一組にしていきます。


作業終了後のホッとするひととき。


寄席の案内POPも百貨店で作成していた

だき、6階飲食店街の要所に置かせていた

だいています。


あとは、お客さんを待つばかりの受付です。


記録写真担当は、スタッフの真琴家笑吉さ

ん(左端)です。


今回の活動報告も、くじらいだー@さんの

ブログの「ミニ活動報告」を引用させて

いただいています。(以下の青字の部分)


前説は、潮吹亭くじらさん。まずは残念なお

知らせ。寿亭一家がインフルエンザに感染。

お茶子の「志熨家かりん・寿亭さや豆」母娘

は欠席。司之助代表は治ってますが・・・。

毎年、ご協力お願いしております「盲導犬育

成チャリティカレンダー」おかげさまで予定数

はけました。ありがとうございます。


開演時間の午後2時になりました。有り難い

ことに、ご覧のとおり、客席はほぼ満員に

なっています。開演からのこの熱気に演者

も自然と口調に力が入ります。


トップは、悠々亭一光さんです。演目は、

「宗論(しゅうろん)」。いわゆる宗教論争を

ネタにしています。自分の信じる宗教以外

の宗教は、なかなか理解しがたいもので、

異教徒同士の会話はどうしてもかみ合い

ません。


息子が「キリスト教徒」なるという、古典っぽ

くない噺。一光さんの語り口によく合ったネタ

です。今日はこのあと、さや豆嬢の代役とし

て「高座番」も務めます。


楽屋にはクリスマスプレゼントがいっぱい。

でも、これはすべて、今回欠席のお茶子の

寿亭さや豆ちゃんへのものでした。この人気

にあやかりたい・・・。


二番手は、高月亭すばるさん。演目は、

「持参金」です。義理のある人への借金を

急に返さなくなった男。すぐに返すと約束

しますが、金策のアテもなく、仕方がない

のでゴロゴロしてると、持参金付きで嫁が

来てくれるという話が舞い込みます。


借金を返すために、縁談を承諾しますが、

これが思わぬ展開になってしまいます。


「弟子見習い」の太陽くんは、鶴二師匠

から「即戦力」として演じられる噺のお稽古

をつけてもらってるとのことです。「持参金」

という噺、ストーリー展開の見事なネタです。


高座番を務める一光さんです。お茶子さん

が不在の場合はトップバッターとしてやむを

得ないところ。江戸落語では、前座の若手の

当たり前の仕事です。お茶子というのは上方

落語の文化のひとつでしょうね。。


三番手は、寿亭司之助さん。前説のとおり

先週にインフルエンザで寝込んでました。

演目は、創作の「駅前交番日記」。駅前の

交番はいろんな人が訪れます。中には、

酔っぱらいなども多く、それに対応するおま

わりさんも苦労が絶えないものなのです。


代表が「三〇〇回記念」の場で、公約とし

て掲げた「自作自演」。インフルエンザの

関係でネタが繰れてないとのことでしたが、

結構受けていましたね。さすがです。今回

は「ダイジェスト版」だそうです。いつか

「完全版」を聞かせてもらいます。


高座の背景に掲げている「寿限無」の墨筆

の額。メンバーだった故・仁六家拾八さんの

娘さんに揮毫してもらったものです。

「寿、限り無し」は、おめでたい言葉です。

また、高座の見台も拾八さんの形見です。


おかげさまをもちまして、今回の「駅前寄席」

も入場者133名の大入満員となりました。

平成7年8月の第32回「駅前寄席」から

通算して、定例会の入場者は、38,330名

になります。まことに有り難うございました。


中トリは、三流亭志まねさん。演目は、「水

屋の富」です。千両富に当たった水屋さん、

嬉しさの反面、そのお金の隠し場所に大い

に悩みます。仕事に行っていても心配でた

まりません。そのうち、そのお金が盗まれて

しまうのですが、その時、水屋さんは・・・。


心配性の水屋さんの心理描写が絶妙で、

悲劇でも大いに笑わせてくれます。

水道が無かった時代、水屋さんは存在その

ものが「ライフライン」だったんですね。落語

界の住人は根っからの善人なり・・・。

志まねさん、文句なしの中トリです。


中入りの休憩です。寄席の休憩時間のこと

ですが、名ビラの寄席文字では、多くの人が

入るようにゲンを担いで「にんべん」の「仲」

にします。


関係者以外立ち入り禁止!?

いろいろとレイアウトにこだわった楽屋の

出入口です。


今回の楽屋への差し入れのお菓子は、

メンバーるうずさんがパーソナリティを務める

FMおおつのロゴの入った煎餅です。こんな

のがあるんですね。美味しくいただきました。


中入り後は、びい亭るうずさん。演目は

「風呂敷」です。ある女房が若い男と家に

居る時に亭主が帰宅。女房は押入に男を隠

して、兄貴分の所へ相談に。その兄貴分は、

風呂敷を持って駆けつけます。さて、風呂敷

でどのように男を救出するのでしょうか。


上方でも演じられることも増えましたが、

元は江戸落語。落語の世界の女性は時に

大胆になるものです・・・客席には、るうずさ

んが「長野災害ボランティア」で知り合った

方も来られてました。その行動力、人望に

脱帽です。


楽屋に机の上に置かれた鏡です。出演前に

ちょっと衿を直したりするのには必需品。

メンバーだった故・阿遊亭弘遊さんの作成

による形見の品です。


トリは、歩鱈小酔(ほたら・こよう)さん。演目

は「くっしゃみ講釈」です。ここでアクシデン

ト。小酔さんの出囃子テープが機械に巻き

付いて音が出なくなりました。急遽、拍子木

で上がってもらいました。そんなハプニングを

もろともしない堂々した小酔さんの高座。令

和元年の大トリにふさわしい一席です。


講釈師にひどい目に遭わされた喜六は、仕

返しをしようと、講釈の最中に胡椒の粉を火

にくすべて邪魔をすることに。喜六がその胡

椒の粉を買いに行くだけでも大騒動に・・・。

で、あるお客さまから、この「くっしゃみ講

釈」のサゲ「故障がないから、とんがらしく

すべた」の意味がわからないという質問が。


「故障」と「胡椒」がかけてあるですが、

確かに「差しさわりがある」というのを

「故障がある」という言い方は現代では

あまりしません。古典落語の言葉の使い

方、今後も考えねばなりませんね・・・


終演時にはメンバー総出でお客さんをお見送

りします。この時のお客さんの笑顔が、大きな

活力になっています。


「次回もよろしくお願いしまっす!」


打ち上げ兼忘年会は、阪急高槻市駅前に

ある居酒屋「力丸亭」に集合!!


プログラム連載中のくじらさんのコラムは、

特集コーナーの「くじらのひとりごと」

掲載しています。


ホタテ貝にサザエのつぼ焼き、その他諸々、

なかなか豪勢なメニューが並んでます。



次回定例会は、1月26日の「高槻市民寄

席」です。詳細は、「お知らせ」コーナーで。

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