過去の活動報告 No.115




第293回 噺の会じゅげむ定期公演 


 第105回 高槻市民寄席  


と  き  平成30年7月15日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ



メンバーの集合時間は午前10時30分。

「高槻市民寄席」の場合、生涯学習センター

1階ロビーでくつろぎながらメンバーと待ち

合わせのはずが、今回、そのロビーが「大阪

北部地震」における罹災証明書発行手続き

の待ち合わせ場所となっておりました。

そうです。高槻は「被災地」なのです。


ロビーと壁1枚隔てて、こちら側は笑いの世界。

準備も着々と進んでいます。


設営完了。


今回は「じゅげむ社中」によるお囃子。ただし、

太鼓のみですが。その太鼓が大活躍です。


太鼓担当は、志熨家かりんさん。まずは、

一番太鼓です。


受付は、罹災証明の手続きの横で、いつも

より控えめになっています。

今回の活動報告も、くじらいだー@さんの

ブログの「ミニ活動報告」を引用させていた

だいています。(
青字の部分)


前説は、今回出番のない寿亭司之助さん。

地震の直後ですが、あえて、地震の小咄を

披露しました。実は司之助代表も「被災者」

です。ただし通勤電車に「缶詰」になった、

ということですが・・・。

今日は「猛暑」にもお気をつけください。

  


さて、開演です。地震と大雨の被害も何の

その。開演時にはほぼ満席になっています。



トップは、潮吹亭くじらさん。ネタは、旅ネタの

「兵庫船」です。正式には「兵庫船鱶の魅入

れ」と言います。播州巡りを終え、兵庫の鍛冶

屋の浜から乗る船の中でのエピソードです。


前座ながら「生の太鼓」+「テープのハメ」

が入る豪華版です。肝心のセリフがやや

ふらつき気味で申し訳なかったです。この噺、

いづれ「鱶の魅入れ」までやってみたいです。


    


二番手は、洋酒家巧駆さん。演目は、「二人

癖(ぐせ)」です。全く癖がないように見える

人でも、何かしら少しは癖があるものです。

癖を直すために、その癖が出たら、罰金を

払うことにします。


何とか相手にその言葉を言わせようと、しま

すが、思わぬ逆襲を受けてしまいます。

今回も忙しい仕事の合間を縫っての高座で

す。最近は語り口に「貫禄」が加わってきた

ように思います。


お茶子は、寿亭さや豆ちゃん。


三番手は、三流亭志まねさん。ネタは、

江戸落語の「大師の杵」です。弘法大師が、

武蔵の国で娘に惚れられますが、大師は

すぐに立ち去ります。娘は失恋に耐えられ

入水してしまうことになります。会話が比較

的少ない地噺でした。





大きなリュックを背負ってきた

「落語の出来る山男」。この噺の舞台

「六郷の渡し」・・・くわしくは当会HP

「三流亭志まねの東海道Walk」

ご覧下さい。


中トリは、六弦亭ざくろさん。演目は、「宇治

の柴舟」です。絵に描かれた美人に恋煩い

の若旦那は熊五郎に勧められ、気分転換に

京都の宇治へやってきますが、そこで、絵の

美人にそっくりな女性を発見します。


この噺には「太鼓」のハメがふんだんに

入ります。太鼓担当・志熨家かりんさんとの

綿密な打ち合わせの甲斐あって、見事な中

トリ。この噺を演るにあたって「宇治」まで

足を運んできたそうです・・・



お茶子は基本的に寿亭さや豆嬢がひとりで

こなすのですが、時に「もぐもぐタイム」の

最中・・・。このときはお母様のかりんさんが。

今回は「太鼓」と「お茶子」の二刀流です。



地震と大雨の影響で、お客さんの激減を

覚悟していましたが、おかげさまをもちまして、

入場者149名の大入満員となりました。

ご来場いただき、まことに有り難うござい

ます。



約10分間の中入り休憩です。


楽屋には、出演者の志まねさんから尾瀬と

福井のお土産、巧駆さんから姫路のお土産

が並んでました。ごちそうさまです <(_ _)>



中入り後は、歩鱈小酔さん。ネタは、「看板

の一(ピン)」です。単純ながらやめられない

というサイコロ賭博の噺。隠居さんに高度な

テクニック? でだまされた若い衆が、その

マネをしようとして大変なことになります。


他人のマネをしてどツボにはまる。

落語によくあるパターン。

小酔さんの落語の世界は「愛嬌」たっぷり

です。


今回のトリは、びい亭るうずさん。演題は、

「火焔(かえん)太鼓」。いつも損ばかりし

て、女房に責められてばかりの道具屋の

主人が仕入れてきた汚い太鼓が、実は名器

だったことから、大儲けすることになります。


この噺の冒頭。るうずさんは必ず江戸時代

の貨幣の標準的換算レートを説明してくださ

います。

 一両=12万円  一分=3万円
一朱=7,500円  一文=30円

毎回メモするんですが、毎回忘れます

それじゃだめジャン。


何事にも本格的に取り組むるうずさんらし

い、トリネタです。

江戸落語の名作とも言えます。故・古今亭

志ん生師匠の「火焔太鼓」は今でも語り種

になっています。



無事お開きになり、お客さんを見送ります。

すると、誰もいないはずの楽屋から

「しころ」の太鼓の音色が・・・。


さや豆ちゃんが、一人で「しころ」の太鼓を

打っていました。母親のかりんさんの稽古を

見ているうちに自然と覚えたようです。

次回定例会は、8月19日の「駅前寄席」

です。よろしくお願いします。






第294回 噺の会じゅげむ定期公演
 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.179

と き  平成30年8月19日(日) 午後2時開演
ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


会場の高槻西武百貨店の上空は晴れ。

猛暑と言われたこの夏、まだまだ暑い

日が続いていました。


設営を終えた会場では、太陽さんがネタの

稽古中。それを見守るメンバーです。

今回の活動報告も、くじらいだー@さんの

ブログの「ミニ活動報告」を引用させていた

だいています。(以下の
青字の部分)


今回は、太鼓のみのお囃子です。担当は、

志熨家かりんさん。まずは、一番太鼓で、

お客さんをお迎えします。





受付開始です。

連日熱戦が続く「夏の甲子園」ですが、

この日は「選手の休養日」でお休み・・・

実は「第179回・駅前寄席」があるというこ

とで高野連が気を遣って・・・それはないか。



前説は、この日は出番のない三流亭志まね

さんです。


江戸落語の志まねさんが「六代目松鶴

ネタ」の小噺を。これが大受けです。


午後2時ちょうど。第179回「駅前寄席」の

開演です。客席は、すでに満席に近い状態

でした。


トップは、びい亭るうずさんです。ネタは、

SFチックな変身もの? ちょっと変わった

落語「元犬(もといぬ)」です。演者によって

いろいろなサゲが存在します。それだけ

ユニークな噺なのでしょうね。



天神さんに日参した犬が人間に・・・。

実はるうずさんご自身が捨て犬の里親をさ

れているほどの愛犬家です。サゲはちょっと

した「時事ネタ」になっています。



二番手は、南茶亭おすしさん。演目は、

「せんたく」です。育ての親が、そのことを

子供に告げるべきかどうか大いに悩みま

す。テレビドラマではよくありますが、現実

なら切実な問題です。



桂三風さんの創作もの。

タイトルは「選択」と「洗濯」がかかってる

という、いかにも「だじゃれ王」おすしさん

らしいネタの「せんたく」なり・・・。


お茶子は志熨家かりん・寿亭さや豆の

母娘コンビですが、大方はさや豆嬢が

ひとりでこなします。


三番手は、高月亭太陽さんです。ネタは、

「動物園」。移動動物園の目玉だった虎が

死んだので、その皮で作った着ぐるみに

人間が入ってごまかすことに。ところが、

雇われた男がいい加減な人物で・・・。



昨年の「100回記念高槻市民寄席」

では、トラのかぶり物使用だったのですが、

今回は「話術で勝負」。

その評判は後ほど・・・。


中トリは、寿亭司之助さん。演目はお菊さん

の幽霊で知られる怪談噺!?の「皿屋敷」

です。姫路の代官・青山鉄山が腰元のお菊

に惚れ込みますが、ふられた腹いせにお菊

さんをいじめ殺してしまいます。 


前半の見せ場「お菊の幽霊の出」で太鼓

が「ドロドロドロ・・・」。

演者司之助・太鼓かりん。圧巻の夫婦競演

です。そのお菊が世俗にまみれるという、

ここらが落語です。



おかげさまをもちまして、猛暑の続く中でした

が、入場者125名の大入満員となりました。

まことに有り難うございます。


中入りの休憩です。


楽屋には、メンバーからの差し入れが

並びます。一光さんから琵琶湖のえび煎餅、

志まねさんから北海道のヨーグルッペ?

かりん・さや豆母娘からは、博多通りもん

です。



中入り後は、六弦亭ざくろさんです。ネタは、

「ちりとてちん」。知ったかぶりでキザな男を

ギャフンという目にあわせようと、腐った豆

腐を長崎名産「ちりとてちん」と名前をつけて

その男に食べさせようとします。


朝ドラ「ちりとてちん」放映からはや10年。

このドラマが、きっかけで落語に興味を持

たれた・・・意外です。てっきり、お若い時

から落語に取り組んでおられたものと

思ってました。今日も見事です。



いつもは中入りの後は、若干、お客さんの

数が減るのですが、今回は最後まで満席の

状態が続きました。トリとしては、一段と力が

入るところです。



ということで、トリの一席は悠々亭一光さん。

演題は、「井戸の茶碗」です。幕末の噺家・

春風亭柳枝が講釈の「細川茶碗屋敷の由

来」を人情噺に仕立て直したものと言われ

ています。


登場人物が揃って「無欲の善人」という、

落語らしい落語。演じる一光さんも、毎回

岐阜県から駆けつける、まさに、「噺の会

じゅげむの善人」。

見事にトリの重責を果たしました。



正直者のくず屋さんが裏長屋の浪人から

安価で仏像を買いとり、別の侍にこれまた

安価で転売しますが、この仏像の中から

小判が50両出てきたことから大騒ぎにな

ります。でも、ホント、いい人ばかり・・・。


トリの一席の終了と同時に打ち出し太鼓で

お客さんを送り出します。その太鼓に合わ

せて楽屋のメンバーが声を張り上げます。

「おじか〜ん」

(終演の時間になりましたよ〜)


終演後のお見送り。多くのお客様が太陽

くんに声をかけます。「良かったよ」「がん

ばったね」「腕あげたな」。皆さんがまるで、

自分の孫のように見守って下さってます。

ある意味これが「素人落語」の良さかも

知れません。




inserted by FC2 system