過去の活動報告 No.112





第287回 
噺の会じゅげむ定期公演 

 第102回 高槻市民寄席  


と  き  平成30年1月21日(日) 午後2時開演

ところ 高槻市立生涯学習センター 1階 展示ホール

共 催 高槻市立生涯学習センター/噺の会じゅげむ



今年最初になる定例会です。

通算で、287回目。

天気は落語日和の晴れ模様です。



午前10時30分、設営作業が始まります。

素人落語の寄席では、大事な仕事の一つ

ですね。ここのホールは広いので、結構、

力仕事でもあります。


寄席の要の高座が完成しました。

客席から見やすく演者も演りやすい

というのが基本です。


寄席の受付とその周辺のディスプレイの

設営は、ざくろさんとさや豆ちゃんの年の

差コンビが担当します。


出演者が勉強し、また反省材料にする

ため、毎回、ビデオ撮影をしています。

担当は、志まねさんです。撮影だけでは

なく、コピーして配付するのも、かなり

手間な作業です。



演者の名前を寄席文字で書いた名ビラも

寄席の雰囲気を醸し出す小道具です。

この名ビラ立ては、故・弘遊さんの形見の

品です。


  


設営が終わると、お客さんにお配りする

プログラムと次回告知のビラを準備します。

この作業も、意外と時間がかかります。



設営が完了した高座の向こうで何かが

始まったようですな!?


そうです。正月公演恒例のお年玉作り!!



    


今回は大入り袋を200個用意しました。

さて、全部配りきれるでしょうか?


お客さんの入場を待つ会場です。

いつもより多めに椅子を準備しています。


受付の準備も万全です。


プログラムとチラシとお年玉(大入り袋)を

セットにしてお配りします。





今回のお囃子は、やんごとなき理由で

大太鼓とドラのみです。それでも大太鼓

による一番太鼓が寄席の風情を盛り上げ

てくれます。担当は、志熨家かりんさん

です。


一番太鼓が鳴り響くと開場です。待ちか

ねのお客さんが続々とお越しになります。


今回は、ケーブルテレビのJ:COMさん

の取材(右側)が入っています。




こちらは、出演者のスチール撮影担当の

スタッフの真琴家笑吉さんです。

今回の活動報告も、くじらいだー@さんの

ブログの「ミニ活動報告」を引用させていた

だいています。(以下の
青字の部分)


いよいよ開演です。すでに、客席は満員の

状態になっていました。

「顔見世大興行」ということで、メンバー全

員出演です。持ち時間は原則1人10分。

それぞれの演目に決意をこめて・・・



トップは、びい亭るうずさん。演目は、

「山のあなた」です。都会の喧噪を離れた

山奥で、山のあなたの「幸い」を探し求め

るという摩訶不思議な展開の落語です。


2018年最初の高座は、るうずさんの

十八番。枝雀師作の癒し系創作もの。

今年も幸い多き一年でありますように。


お次は、洋酒家巧駆さん。ネタは古典落

語の「子ほめ」です。タイトルのとおり、子

供をほめて、ほめて、ほめ倒して、その親

からご馳走になろうという算段なのですが、

とんでもない方向に進んでしまいます。


今日は事情により三味線は無しですが、

今年もお願いすることもあるでしょう。

高座は古典中の古典をきちんと演じま

した。



三番手は、寿亭司之助さんです。演目は、

正月公演用に用意した「かえるの恩返し」。

恩返しをするのは「鶴」だけではありませ

ん。かえるもちゃんと恩返ししてくれます。

でも、人間の心構え次第ですが・・・。



こちらは小噺の再編集。サゲはちょっとし

た「考え落ち」ですが、お客様にちゃんと

伝わってました。


お茶子はかりん・さや豆母娘コンビ。


大体のお茶子の仕事は、さや豆ちゃん

だけで出来るようになりましたが、見台と

膝隠しの移動はちょっと重いので、母親

のかりんさんがお手伝い。



次は、南茶亭おすしさん。演目は十八番

の行方不明者を捜し求める「蒸発」です。

この日は、仕事で出張が控えており、

前半に出演の太陽さんと出番を交替

しました。



本来の出番の「高月亭太陽」くんが蒸発

して急遽の出番・・・実際はおすしさんの

都合ですが。

実は今年の「干支ネタ」なんですね。



次は、江戸落語の三流亭志まねさんです。

演目は、「たけのこ」。上方落語では、侍

の落語のマクラによく使われる小咄です。

隣家の庭に出たたけのこを巡って、下級

武士の生活感が実によく表れています。


このネタ、江戸落語仕立てだとどうなる

のか、私も楽しみにしてました。筋立ては

ほとんど変わりませんが、江戸落語の方

が「侍ネタ」はしっくりくるようですな。


中トリは、悠々亭一光さんです。演目は、

「オトナの試験」。社会人になってからも、

とんでもない試験を受けなければならない

会社員の噺です。珍問・難問の連続に

四苦八苦するオトナの悲哀が覗けます。


桂かい枝さんの創作。

営業部員が取引先で学力試験を・・・

ちょっとお茶目なネタが、一光さんには

よく合います。見事な中トリ。


中入り(休憩)です。




会場である高槻市立生涯学習センター

発行の活動情報誌「学びのひろば」の

表紙です。

上段左 全員     右 おすしさん
下段左 ざくろさん  右 太陽さん


楽屋へのスタッフからの差し入れです。



中入り後は、高月亭すばるさん。演目は、

「光の国から」です。光の国といえば、

特撮ヒーローものの元祖とも言えるウル

トラマンの故郷M78星雲のウルトラの星

にある国のことですね。


落語ではなく、懐かしの「ウルトラマン

談義」。かつて私がやった「昭和演芸

史」をヒントにされたらしいです。

最後はカラータイマーの音と共に光の国

へ帰ってゆきました・・・


次は、昨年に文々亭小輔から改名した

歩鱈小酔さん。演目は、「世帯念仏」です。

全編念仏を唱えるだけという風変わりな

落語になってます。でも、主人公は周りが

気になって念仏に集中できません。


当会のレジェンド「仁六家拾八」さんの

得意ネタです。あの頃から変わらぬ、

当会のエース。その明朗快活な語りは

今年も健在です。


そして、おすしさんと出番を交替して後半に

登場した高月亭太陽さん。ネタは、「おかし

な七福神」です。正月らしい縁起物でもあ

る七福神にまつわる初夢の落語になって

います。


「蒸発から帰ってきました」

そのつかみも見事。このネタは桂文我師の

「落語絵本」から見つけました。

その若い感性、今年も期待してます。


次は、潮吹亭くじらさん。演目は、「猫」

です。小佐田定雄先生作で、故・桂枝雀

師匠の「SR」が元ネタです。猫が突然に

しゃべり出すという何とも不思議な展開

になっています。


思い切って導入部をカットしましたが、

受け方はいつもとあまり変わりませんで

した。お客様にはすっかり「おなじみの

ネタ」のようですね。


顔見世大興行の大トリは、六弦亭ざくろ

さん。演題は、「手紙無筆」の一席です。

「平の陰」というタイトルで演じられる

こともあります。


今年もハイテンションの「元気印」。

最近は、ざくろさんの高座が楽しみだと

おっしゃるお客様も多いようです。

トリの重責を充分すぐるくらい果たしま

した。


昔は日本でも、字の読み書きができな

人も多かったようで、中には見栄をはって

字が読めるふりをする人もいたようです。

そんな人に手紙を読んでもらったりすると

大変なことになってしまいます。


おかげ様をもちまして、今回の正月公演

も入場者206名の大入満員となりました。

お寒い中をお越しいただき、まことに有難

うございました。


終演後、お客さんを送り出すのは「しころ」

という曲です。かりん・さや豆の母娘でドラ

と太鼓を演奏しました。


メンバーの集合写真です。上の二人は、

仕事の都合で、最後まで残れなかった

メンバー(巧駆さんとおすしさん)です。


今回の打ち上げ兼新年会は、市内の居酒

屋の「彩鶏だいにんぐ・氣DORI」です。


 (撮影・寿亭さや豆)


打ち上げの最後は、当会のお定まりの

「大阪締め」です。

本年も「噺の会じゅげむ」をご贔屓の程、

よろしくお願い申し上げます。

m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m






第288回 噺の会じゅげむ定期公演
 高槻オーロラシティ 駅前寄席 vol.176

と き  平成30年2月18日(日) 午後2時開演
ところ  
高槻西武百貨店(高槻オーロラシティ)6階多目的ホール 


天候は、快晴。でも、まだまだ寒さの厳しい

一日でした。

今回の活動報告も、くじらいだー@さんの

ブログの「ミニ活動報告」を引用させていた

だいています。(以下の
青字の部分)


開演は午後2時ですが、会場設営は午前

10時30分から始まります。でないと、

開場時間に間に合いません。
しかし今回

は、「スタッフ」が人手不足。メンバーの

いろんな事情が重なってしまったようです。



落語会の檜舞台ともいえる高座の設営は、

細心の注意を払いながら組み立てます。



客席も整い、やっと会場設営の完了です。


司之助・かりんというの最近では珍しい受付

コンビです。これも人手不足のなせる技!?


落語会場の多目的ホールは手打ちうどん

の「杵屋」さんの隣です。

  


さて、176回目の駅前寄席の開演です。

まず、開演時間前の前説が始まりますが、

今回の前説担当は、トップの演者です。


その間にも続々とお客さんがご来場・・・。



トップバッターの六弦亭ざくろさん。ネタは、

「禍は下(わざわいはしも)」。江戸落語

では、「権助魚」の題で演じられます。

嫉妬深いご寮人さんと旦那のアリバイに

加担した丁稚さんの攻防が見ものです。



トップのざくろさんが「前説」を兼ねて早め

の登場です。ざくろさんらしい「思い入れ

先行」型の前説です。噺は「丁稚の袴のた

たみ方」がポイントになりまして、演者も袴

姿での高座です。



二番手は、びい亭るうずさんです。演目は、

「目薬」。目を病んだ主人公の男が、医者

から薬をもらいますが、その薬の使い方が

わからず、大騒ぎになります。


落語には「字が読めない」人がよく出てき

ますが、この主人公は「ある程度読める」

ことがかえって災難を呼びます。常に「笑い

に貪欲」なるうずさんらしい爆笑落語です。


お茶子の寿亭さや豆嬢は今回「スキー

教室(実際は雪遊び)」参加のため、

母の志熨家かりんさんが務めました。
 


三番手は、悠々亭一光さん。ネタは、

「背中で老いてる唐獅子牡丹」です。

縄張りを荒らされたヤクザの組長は、

組員を集めて報復をしようと企てるの

ですが、頼りの組員たちは・・・。


任侠の世界の高齢化を題材にした六代

文枝師の創作もの。実はこのあと「老い」

や「死」がテーマの噺が続きます。

これらは「落語」というより人類の永遠の

テーマですな。



中トリでの登場は、潮吹亭くじらさん。演目

は、「片棒」です。ケチで名高い商人の

旦那が、跡継ぎを決めるため、3人の息子

に自分の葬式をどのようにしたいのか尋ね

ますが・・・。


定例会では「ネタおろし」になりますが、

2〜3カ所セリフが飛びました。おかげさま

である程度は受けてましたが、もう少しきめ

細かく演ればもっと受けるネタのはずです。



商売や興行の世界で俗に「二八(にっぱ

ち)」といいまして、 2月と8月は景気が

悪いとされています。(我々「素人落語

の会」はいわゆる「興行」ではありませ

んが)それにもかかわらず、130名の

大入満員。ありがたいことです。


ここで中入りの休憩です。


中入り後は、寿亭司之助さんです。ネタは、

「茗荷(みょうが)宿」。茗荷を食べると、

物忘れをするという言い伝えを信じて、

宿屋の夫婦が大金を持つ客に茗荷ずくめ

の食事を出しますが・・・。



先日NHK「落語THEムービー」で取り

上げられてましたが、当会代表の高座が

やはり耳になじんでます。かく言う私、

茗荷も食べてないのに「物忘れ」が多く

て困ったもんです。


トリは、三流亭志まねさんです。演題は、

「死神」の一席。お金が無くてどうしようも

なくなった男が、死神に会い、金儲けの

方法を教わり大もうけします。ところが、

この男、ちょっと調子に乗りすぎて・・・。


足下の死神を追い出す呪文

「あじゃらかもくれん平昌オリンピックは

平尾昌晃とは関係ない」

江戸落語の名人たちが各自工夫を重ねて

きたこの噺。志まねさんんも見事に名人の

仲間入り・・・


「死神」は人情噺や怪談噺の名人と言わ

れた三遊亭圓朝の作とされています。

「死神」対「人間」という現実離れした噺

ですが、SF的な発想で現代でも十分に

通用する名作落語です。


今回も無事にお開きとなり、笑顔で

お帰りになるお客さんをお見送りする

出演者とスタッフです。

次回の定例会は、3月18日の「高槻市民

寄席です。  (詳細はお知らせコーナーを参照)









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